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あたしは、キイラに連絡を取ってみた。案の定キイラもサツの要請で動いていたらしい。とにかく、あたしとキイラは落ち合うことにした。
「比良。ハッキリ言って貴女の出る幕なんてないわ。相手はテロリスト。一介の女子高生が相手にできるわけがないもの。貴女は手を退きなさい」
「纏まりのないテロリストなんかに屈してたまるかっての。こうしている間にも灯可里の身に危機が迫ってんだ」
「それは承知の上よ。今はネット社会なの。警察の方でも、ネット上での〈自由軍〉との接触を試みているわ。交渉にはネゴシエーターにも協力してもらっているし。今はできることをするだけ。灯可里の事は任せなさい」
「あたしは我慢が苦手でねえ。無理にでもその作戦に加えさせてくれないかねえ?」
「バカなの!? 貴女は女子高生なの! 関わらないほうが身のためなの」
「そこをなんとかならないかねぇ。友達の為に動きたいんだっての」
「……はあ~……。そういう頑固なところも似てるわよ。どうしてこうも意固地なのが周りに集まるのだろう」
「例のあたしに似ているってやつかい? そろそろ会いたいんだけど、いつ会わせてくれるんだ?」
「会えるわよ。いくらワタシが説得したところで、そっちの考えは変わらないみたいだから。近くの警察署が対策本部になっているの。そこで余計なことをしないと言うのなら連れてってあげるわ」
「お! 流石はキイラ。やっぱり、器が違うねえ。うんうん」
よっしゃ。これで捜査に参加できるっての。何もせずに待ってるだけなんざ御免だからね。
「そうと決まれば、ワタシの車に乗りなさい。急いでいるんでしょ」
「頼んだ! 振りきっちまえ!」
「……法定速度は守るわ」
キイラの車に乗り込むと、車が急発進した。
灯可里、無事でいてくれっての!




