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6-2

「うわー。いい風がくるね」


「おまけに綺麗な海と可愛い女子! 言うことないさ」


「……いや、ていうか……何で二人も一緒に来てるんだよ?」


 クルーザーに乗り込んでから訊くのもなんだが、どうして来蘭ちゃんと二戸のやつが接点の無さそうな灯可里のクルーザーに乗っているのかが気掛かりだったんでね。


「なんとなく学校が気になっちゃって、門の前をうろうろしていたら、たまたま灯可里ちゃんと出会って。比良ちゃんを知ってるか? って訊かれたから、わたしの友達だよって答えたら連れてこられたの」


 来蘭ちゃんよ。それは軽い誘拐にならんか。灯可里だって一種の賭けだろうよ。本当にあたしの友達なのかも証明がないってのに。


「俺は、そんな二人を見掛けたもんで、堪らず追い掛けたんだ。途中で止まってくれて乗っけてもらったんだけど。そんなこんなで今に至るのさ」


 お前はただのストーカーかよ! らしいっしゃあらしいけど。


「皆さん。ここから無人島までは三十分ほど掛かります。船酔いが心配でしたら無理強いは致しません。

こちらで酔い止め薬を御用意しておりますが」


「あたしは要らないよ。生まれてこの方、乗り物の類いで酔ったことないんでね。懐流は飲ませないと駄目だけど」


「僕なら平気じゃい。クルーザーくらい乗りこなしてやるんじゃよ!」


「飲んでおきな。酔ってからじゃ遅いんだからよ」


「わ、分かったのじゃ。比良姉が言うのなら」


 一緒に住むようになってから、懐流はあたしの言うことに素直に従う。理由は分からんが、素直に聞いてくれるなら言うことない。


「それでは行きましょう。出してください」


 灯可里の指示でクルーザーが動き出した。

 クルーザーに乗ったのは初めてだったが、やはり心配は要らなかったね。酔うことはないよ。


「比良ちゃん、風が気持ちいいね」


「いいねぇ。船乗りの醍醐味ってやつかい」


「潮風と女子のコラボレーション……いいぜ!」


「クルーザー……五月蝿いんじゃい」


 あたし達を乗せてクルーザーは駆ける。

 待ってろっての、無人島!

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