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第21話:さらち、ゆずちに“プロポーズ未遂”する日
夜の寝落ち電話。
沈黙の向こうに、言葉になりかけた“未来”があった。
これは、電波に邪魔されたけど、心にはちゃんと届いたプロポーズ未遂の話。
夜の寝落ち電話。 さらちは、いつもより静かだった。
ゆずちは「眠いん?」って聞いたけど、違った。
さらち「ゆずちってさ…ずっと隣にいてくれる?」
ゆずち「え、急にどうしたん?」
さらち「いや、なんか…言いたいことあって…」
沈黙。 通知が鳴らない。 ゆずちはスマホを見つめながら、心臓バクバク。
そして、さらちが言った。
「ゆずち、俺と──」
その瞬間、通話が切れた。 電波障害。通知は沈黙。
ゆずちは秒でかけ直した。
さらちは照れながら言った。
さらち「…プロポーズ未遂やったわ。」
ゆずち「じゃあ次は、通知で“正式”にしてな?」
ふたりの未来は、まだ“未遂”のまま、でも確かに進んでた。
通話は切れても、気持ちは途切れなかった。
通知で“正式”になるその日まで、ふたりの未来は静かに進んでいく。
未遂でも、愛はもう始まってた。




