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令和鬼合戦:冠の解体~深淵の開門~

興味をもっていただきありがとうございます。

藤林隊長の業火が図らずも「門」を閉ざし、姿を現した十五メートルの新種――『大穴の報復者』。 怒りに狂う巨大な「王冠」の鬼を前に、真っ先に動いたのは九番隊隊長・源雲切でした。


 「グルゥゥゥゥ……アァァァァァ!!」


 冠を戴く新種の咆哮が、氷結地獄の冷気を震わせる。十五メートルの巨躯が、空間を軋ませながら一歩を踏み出したその瞬間、一筋の「黒い閃光」がそれを遮った。


「――あまり吠えるな。耳に障る」


 真っ先に飛び出したのは、九番隊隊長・源 雲切みなもとのくもきりだった。

巨躯から繰り出される、山をも砕く剛腕の連撃。だが、源はそのすべてを、最小限の動きで見切って回避し、あるいは太刀の腹で受け流していく。


「はやっ!」


出遅れた羅夢多が駆けだそうとするが、藤林がその肩を制した。


「待て、羅夢多。……今の源を見ろ。あいつ、我々に隠れて相当な修行を積んでいたようだな」


 藤林の言葉通り、源の戦いには、これまでにない「余裕」が漂っていた。

新種の繰り出す空間を歪めるほどの拳が、源の装備をかすめることさえできない。源はまるで、敵の動線が最初から視えているかのように、流麗な足さばきでその懐へと潜り込む。


黒蛇くろへび・二ノ型――『虚空断こくうだん』」


 漆黒の太刀が、新種の右腕をバターのように切り裂いた。

再生が売りの新種のはずが、その傷口からは黒い霧が噴き出し、再生の気配を見せない。


「すごい…… 再生を封じているのか……?」


九十九が驚愕の声を上げる。


「源隊長……刀に込める魂脈の『密度』が、前とは比べ物にならない……!」


羅夢多の黄金の瞳には、源の刀身が、空間そのものを食い破るほどの超高密度な魂脈でコーティングされているのが視えていた。


 源の猛攻により、新種の「怒り」は極限に達した。巨躯を覆う冠のような角が赤黒く発光し、周囲の空間が割れたガラスのように剥がれ落ち始める。


「羅夢多! 仕上げはお前の仕事だ!」


源が不敵に笑い、あえて新種の正面へと誘い込む。


「了解です! ……視えたッ!!」


 羅夢多は黄金の右目を見開き標的を定める。

視界に入るのは鬼の肉体だけではない。源が切り刻んで弱らせたことにより、新種の核と空間の「結び目」が露わになっていた。


 羅夢多が背中の剣を抜き放つ。

鉄斎が地獄の深淵で編み出した。「解体」の理が指先に宿る。


「鈴木流・抜刀奥義――『空間解体・くさび』!!」


 源の斬撃に翻弄された新種。その結晶体へ、羅夢多の黄金の刃が突き刺さる。


 バリィィィィィィィン!!


 新種の巨躯を切り裂いた傷跡が光の粒子となって砕け散った。


しかし、討ち果たしても、足元の地面は凍りついたままであった。

消失した『大穴』は再び開く気配を見せず、ただ不気味な静寂だけが辺りを包み込む。


「……穴が開かないか……」


九十九が焦燥に駆られて地面を叩く。


「モモどうだ?」


源が刀を鞘に収めながら問う。


「……ダメです。鬼魂脈の反応が完全に断絶しています。おそらく、さっきの新種は大穴を開いた鬼とは別なんだわ」


モモが唇を噛み、データパネルを見つめる。


「これ以上ここに留まるのは危険だ。魂脈の消耗も激しい。……一度、戻るぞ」


藤林の冷静な声が響いた。

羅夢多は納得がいかないように大穴の跡を見つめていたが、周囲に漂う鬼たちの気配が再び強まっているのを黄金の瞳で捉えていた。


「……わかりました。今は引くしかない」

兆計ちょうけい、頼む」


源の言葉を受け、藤林が地を叩く。


「神意掌握!!」


 氷の平原を突き破り、超巨大な土の龍が再び動き出した。精鋭部隊をその背に乗せ、龍は氷結地獄の重力を無視するように移動を開始する。


「落ちるなよ!」


藤林の制御下にある剛土龍は、押し寄せる鬼の群れを弾き飛ばしながら、氷結地獄の出口を目指して駆けだした。

 羅夢多は龍の背から、遠ざかる『大穴』の跡を見下ろしていた。


(待ってろよ、無間地獄……。必ず、今度こそこじ開けてやる)


 黄金の瞳に宿る決意は、地獄の冷気の中でも消えることはなかった。


第四十四話をお読みいただきありがとうございました!

源隊長の圧倒的な余裕と修行の成果。そして羅夢多の「空間解体」。 二人の連携が、地獄の管理システムさえも破壊し、一行を最短ルートで王都へと導きました。

次回、お楽しみに!

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※AIとの共同執筆作品となります。


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