令和鬼合戦:深淵への進撃~再編の陣~
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羅夢多が見出した「鬼人王の討伐は何度も成功している」という戦慄の仮説。 その源流を調べるべく、再び氷結地獄の大穴へと進軍を開始します。
「無間」へと続く道は、かつてない激戦の舞台となります。
「全隊、突入開始! 無間の底へ、一本道を切り開くわよ!」
移動要塞『天照』の艦橋からモモの号令が飛ぶ。
目指すは氷結地獄の大穴。だが、そこに至るまでの道は、前回を遥かに凌ぐ鬼によって埋め尽くされていた。
岡山犬牙衆八番隊隊長・藤林 兆計が静かに印を組んだ。
「土遁・ 剛土龍!神意掌握!!」
藤林が放つ『土遁・剛土龍』、大地が裂け土でできた龍が姿を現す。そして『念動力・神意掌握』で龍を動かす。
白梅の『空遁・大気牢閣』が外部からの冷気圧を弾き返す空気の壁を形成する。氷結地獄から脱出したときと同じ作戦で大穴を目指す。
土遁・ 剛土龍でできた「土の龍」に乗った大穴探索の精鋭部隊は、鬼を蹴散らし猛然と突っ込んだ。
「……私も強くなっていることを知れ 。『忍術』を極めた一撃、その身に刻め」
藤林が静かに印を組み、背後に巨大な光輪を浮かび上がらせる。それは、属性を超越した陽遁の極致――。
「陽遁・求道『七龍葬』!!」
藤林の背後から、赤、青、黄、緑、紫、橙、白の「七色の炎龍」が同時に解き放たれた。 その炎には熱がない。氷壁を溶かすことも、大気を焼くこともない。だが、龍が通り抜けた跡には、五感を喪失し、魂そのものを焼き切られた鬼たちが、物言わぬ抜け殻となって降り積もっていく。
羅夢多の黄金の右目が、その異常な魂脈の流れを捉える。
(……嘘だろ。熱エネルギーじゃない、『魂脈』で標的の魂を直接定義し直して消滅させてる……。これが藤林隊長の、本当の力か……!)
「南東より伏兵、数は二百……いや、三百! 羅夢多、右側を固めろ!」
大阪一番隊隊長・響 弦が鋭く叫んだ。千里眼と呼ばれる彼は、氷の壁の裏側に潜む鬼の鬼脈を正確に捉えていた。
「了解! ……九十九、合わせるぞ!」
「任せろ!」
九十九が重力でその動きを止め、羅夢多が一閃でとどめを刺す。
長い道のりを魂脈を温存しながら行かなければならない。
だが、倒しても倒しても現れる鬼たちは、以前より一回り大きく、体に合わせて鬼脈も大きく禍々しいものになっていた。
進軍を維持するのは、猿掌衆総大将・杉山 白梅率いる防衛陣だった。
「慌てずとも良い。我らが一歩も引かせはせぬ」
剛田 鉄夫が巨大な金剛盾で鬼の突進を跳ね返し、九条 結加の結界が氷結地獄の嵐を弾く。さらに影山 千景の影が地を這い、鬼の動きを封じる。
彼らの忍術が藤林の剛土龍を「動く城塞」へと変え、接近を許さない。そして、誰かが傷つくと治療忍者たちが即座に対応する。
水無瀬 ジョウ(みなせ じょう)、神代 数馬、宇佐美 芽奈の三人が治療にあたる。
この完璧な布陣の中、九番隊隊長・源 雲切が、露払いのように敵の精鋭を次々と沈めていく。
「……前回と違ってかなり楽ができるな」
氷結地獄の最果て。そこには、世界の終わりを告げるかのように巨大な虚無が口を開けていた。
『大穴』。
その縁に辿り着いた瞬間、あれほど執拗だった鬼たちの咆哮が、嘘のように止んだ。
「……鬼が現れない? さっきまでの猛攻が嘘みたいだ」
九十九が周囲を警戒しながら呟く。
「全隊、周囲に防衛陣を。突入前に二時間の休息を取るわ」
モモの指示を受け、隊員たちは緊張感を保ちつつも、束の間の休息に入った。
負傷者も誰一人いない、ここまでは百点と言っていいだろう。
羅夢多は、穴の底を見下ろしていた。黄金の右目が、闇の奥に蠢く「何か」を捉えようと疼く。
「……羅夢多、少しは休め」
隣に立ったのは、八番隊隊長・藤林だった。
「藤林隊長……相変わらず、すごい忍術ですね……」
「魂脈の修行のやり方を変えた。前回よりも魂脈の総量が増えて忍術の極みに近づいた」
羅夢多がどれだけ修行しても届かない領域だと感じた。
第四十二話をお読みいただきありがとうございました!
各地の隊長、そして「猿掌衆」が誇る防御・治療のスペシャリストたちを交えた総力戦。 羅夢多は「組織」としての忍の在り方を学びながら、ついに無間の底へ。
次回、お楽しみに!
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※AIとの共同執筆作品となります。




