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令和鬼合戦:巨躯の残滓~連鎖する捕食~

興味をもっていただきありがとうございます。

二千メートルの巨躯が沈み、地獄の海に静寂が訪れたのも束の間。

羅夢多らむだたちが成し遂げた戦果は、人類にとって計り知れない恩恵と、同時に未知の恐怖をもたらしました。

遺された「素材」の回収、そして地獄の生態系を根底から覆す、異様な光景。

進化の果てに待つのは、救いか、それともさらなる絶望か。


 巨鬼が倒れた溶岩でできている紅蓮の海は、その質量によって水位が数メートル上昇し、煮えくり返るような熱気を放っていた。

 移動要塞『天照』から、小型の調査艇と雉翼衆ちよくしゅうの回収班が次々と発艦し、山脈のように横たわる白いむくろへと降り立った。


「……信じられない。足場が生物の肉体だなんて、まるで別の島に上陸したみたいだわ」


 モモは防護服越しに伝わる微かな振動を感じながら、センサーを巨鬼の角へと向けた。

 頭部にそびえ立つ三本の角。一本が約五十メートルに及ぶその結晶体は、これまで見てきたどのS級素材よりも純粋で強大な魂脈こんみゃく伝導率を誇っていた。

【調査結果:超大型個体の価値】

素材:白鬼の三連角

この角一つで小型結界装置『護神円』を数万個、さらには武器や防具の制作にも使えるポテンシャルを秘めている。

回収の困難さ:

あまりに巨大かつ高密度なため、地獄の溶岩に数百年浸かっても溶けることはない。現状、これを処分・解体するには、特級クラスの「火遁かとん」による超高温焼却、あるいは特殊な振動破砕しか手段がない。肉が腐った場合は天照を移動させる必要があるだろう。


「……待って。何かおかしいわ」


 モモの声に、周囲を警戒していた羅夢多らむだ九十九つくもが身構えた。

 巨鬼の骸に群がっているのは調査班だけではなかった。

 どこから湧いてきたのか周囲の火焔の中から数えきれないほどの「下級の鬼」たちが這い出してきたのだ。

 通常、地獄の鬼たちは食料を必要としない。ただ、人間は食料と見なしていて捕食目的で襲っている。

彼らは魂(魂脈)を喰らう存在であり同族を食べる共食いの習慣は、これまでの調査では一度も確認されていなかった。


「……あいつら、巨鬼を食ってるのか?」


 九十九が絶句した。

 数千、数万という鬼の群れが、山のような骸に齧り付いている。彼らは狂ったように白い肉を貪り、そのたびに彼らの体が不自然に膨れ上がり、皮膚が白く変質していく。


「これまで地獄の鬼は、何も食べずに鬼脈の循環だけで生きていたはずよ。なのに、この巨鬼だけは『特別』だって言うの……?」

「食った奴らが、どんどん『進化』してやがる。……これじゃ、ただの死体回収じゃないぞ」


 羅夢多が剣を抜きかけたが、巌斎がんさいがそれを制した。


「待て。不用意に手を出せば、捕食中の数万の群れがこちらを向く。今はデータと素材の回収に専念するんじゃ。この現象……地獄の『王』が、あえてこの巨鬼を我々に倒させ、配下を強化するための『餌』として用意した可能性すらある」


 初めて見る地獄の「食卓」。

 人類が得た巨大な素材の裏側で、地獄の軍勢もまた、想像を絶するスピードでその質を変えようとしていた。


第三十一話をお読みいただきありがとうございました!

巨鬼の遺体がもたらした、人類への「恩恵」と鬼への「糧」。

同族を喰らい、急激な進化を遂げようとする鬼の群れという不気味な光景は、地獄の生態系が新たなフェーズに入ったことを示唆しています。

次回、第三十二話。巨鬼を喰らった鬼たちが天照へと襲いかかります。

面白かった、続きが気になる!と思っていただけましたら、ぜひ**【評価】や【ブックマーク登録】**をよろしくお願いいたします!

※AIとの共同執筆作品となります。


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