令和鬼合戦:地獄富士の巨神~白き絶望~
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ついに始動した移動要塞『天照』。 旧拠点『天凧』から全ての機能を継承し、地獄の最深部を目指す準備が整いつつありました。
しかし、平穏な点検作業は突如として破られます。 霧の向こうに現れたのは……。
移動要塞『天照』の中央制御室。モモは膨大な数の計器を一つずつ確認し機器を微調整していた。
「外殻結界、安定……。よし、三機だけ持ち込んだ最新型の高高度偵察ドローン『真眼』を射出するわよ!」
モモがコンソールのレバーを引くと、艦橋の左右から三機の漆黒のドローンが火花を散らすように射出された。地獄の過酷な環境に耐えうるよう特殊装甲を纏った、文字通り「人類の目」だ。今後も増やし続ける計画でリアルタイムの情報を得ることができる。
三機は鋭い軌跡を描いて地獄の煤煙の彼方へと消えていった。
その時、甲板から歓声が上がった。
長らく地獄で過酷な調査任務に就いていた雉翼衆の先行部隊が自分たちの新しい家――『天照』の姿を見て感激に震えていたのだ。
「……なんて大きさだ。これなら落ちることを気にしないで休憩できるな」
「ドローンのメンテナンスができる広さ……この基地なら未調査部分の調査もできる!」
泥と灰にまみれた雉翼衆の総大将が、羅夢多たちの前で深々と頭を下げた。
「……信じられん。これほどの要塞が飛んでいるとはな」
部隊の先頭に立つのは、雉翼衆総大将、雲隠 巌斎。顔を覆う古びた忍布の隙間から、歴戦の重みを感じさせる鋭い眼光が覗いている。彼は煤まみれの腕で自らの胸を叩き、みんなの前で深く頭を下げた。
「みんなありがとう。この要塞があれば、我らが命を賭して集めた調査データも、ようやく真の価値を発揮できよう。……これより我ら雉翼衆、一蓮托生の覚悟でこの要塞の運用に全力を尽くす。共にこの深淵を暴き、王の首を獲ろうではないか!」
その言葉を受け、傍らに控えていた岡山犬牙衆八番隊隊長、藤林 兆計が静かに頷く。
「巌斎総隊長。以前のような不安定な足場ではない。存分に腕を振るってください」
岡山犬牙衆・九番隊副隊長の相田も豪快に笑いながら肩を並べる。
「 九番隊も準備万端です!またしばらく厄介になります!」
歴戦の忍たちが手を取り合い、士気が最高潮に達した――その瞬間だった。
ビーーッ! ビーーッ! ビーーッ!
制御室にけたたましい警告音が響き渡る。モモの顔から瞬時に色が消えた。
「……嘘でしょ? 何これ、エラーじゃないの!?」
メインモニターに映し出されたのは、ドローンが地獄の最高峰『地獄富士』の裏側で捉えた映像だった。
黒い噴煙を突き抜け、そこには巨大な何かが立っていた。
個体名:未定(超大型級)
全長:推定二千メートル
容姿: 全身を硬質な白い外殻で覆われた『白鬼』。頭部には巨大な三本の角。
異形: 腕が四本あり、そのうちの下部の二本は、あまりに重すぎる巨躯を支えるための「脚」のように地面に突き立てられている。
「二千メートル……。地獄富士の高さに並ぼうとしてるわ。この距離ならあいつの一振りで天照が直接叩き落とされる!」
巨鬼がゆっくりと動き出す。その一歩ごとに、灼熱地獄の大地が震下し、空気さえも激しく揺さぶった。
「……来るぞ。あんなの、ドローンの砲撃じゃ足止めにもならない」
羅夢多が剣の柄に手をかける。その隣で、九十九が戦闘モードになっている。
「地獄富士の裏側にいる間にとどめをさすんじゃ!」
「……やるしかねえ。……出撃だ!!」
天照のカタパルトから犬牙衆を抱えた雉翼衆が飛び出す。巨鬼の進撃を阻むべく炎の空へと飛び出した。
第二十九話をお読みいただきありがとうございました!
ついに姿を現した、地獄の頂点に君臨する超大型個体。 二千メートルという、想像を絶する質量の白鬼に対し、人類の希望『天照』はあまりに小さく見えます。
次回、第三十話。二人の絆が、山を穿つ奇跡を起こします!
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※AIとの共同執筆作品となります。




