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令和鬼合戦:束の間の休息~蠢く闇の断片~

興味をもっていただきありがとうございます。

修行を終えた羅夢多らむだ九十九つくも、そして出雲から帰還したモモ。岡山基地で再会した三人は、地獄の門が再び開く前の束の間の平穏を享受します。

しかし、戦士に許された休息は、新たな陰謀への入り口に過ぎませんでした。


 岡山基地の地下演習場に、鼓膜を劈く高周波の音と、空間が軋む重低音が同時に響き渡った。


「――鳴釜なるかま・一式『響震』!!」

「――『土遁・黒天球こくてんきゅう』!!」


 羅夢多の放つ振動が標的の岩塊を内側から爆ぜさせ、直後に九十九の生み出した極小の重力塊がその破片を一点に吸い寄せ圧殺する。


「……ははっ、二人とも化け物ね」


 防護ガラスの向こうで、モモが呆れたように笑った。

三人は、それぞれの修行と開発の成果を確認するために集まっていた。羅夢多の父・雷電譲りの奥義、九十九の古文書から解読した重力術、そしてモモが出雲で完成させた技術。


「私の成果も見せなきゃね。精鋭部隊用の最新装備よ」

「おれのはないのか……」

「九十九の分もあるわよ!」


 モモが提示したのは、出雲の結界技術を組み込んだ新型強化外骨格だった。

小型結界装置『護神円ごしんえん』搭載: S級素材を触媒に、装着者の魂脈を瞬時に結界へ変換する。

S級の素材が枯渇しているため、現在は岡山対鬼特務忍群の精鋭分しか用意できない。


「これがあれば、生存率が格段に上がるわ。……あんたたちの戦い方が変わるわよ」


 最新装備の調整を終えた三人を待っていたのは意外な指令だった。


「半年以上の地獄生活、および極限の修行……。君たちの魂脈こんみゃくは疲弊の極みにある。本日より二週間の長期休暇を命ずる」


 総大将・鉄山の言葉は絶対だった。戦いたいと逸る羅夢多と九十九だったが、モモの「私も休暇が重なったし、どっか連れてきなさいよ!」という半ば強引な誘いに押し切られ、三人はレンタカーで岡山県北の山間部へと向かうことになった。


「いい? 鬼のことは忘れるの。今日はただのドライブよ」

「……たこ焼き、あればいいけどな」

「九十九、お前まだ言ってるのか」


 半年ぶりの「普通の若者」としての時間。車内には笑い声が溢れていた。


 忍者学校に戻ったような感じがした三人だが、山道を抜ける高速道路を走行中、前方で立ち上る黒煙が目に入った。そこには、路肩のガードレールを突き破り、横転した大型トレーラーが無惨な姿を晒していた。


「事故よ! 助けなきゃ!」


 モモが叫ぶより早く、羅夢多と九十九は車を降りて駆け出した。

トレーラーの側面には、桃を模した――『株式会社 人桃セキュリティ』のロゴが刻まれている。民間組織でありながら対鬼特務忍群に所属しており、軍事産業や医療分野に深く食い込んでいる謎の多い企業だ。


「おい、大丈夫か! ……っ!?」


 ひっくり返ったコンテナの隙間から、中身が飛び出していた。

それは、医療用の生命維持装置に直結された「液体で満たされたカプセル」だった。

 そして、その透明な筒の中にいたのは、鬼ではない。

無数の管に繋がれ、眠らされている「人間」だった。


「これ……全部、人間なの?」


モモの顔から血の気が引く。


「――そこまでだ。下がってもらおう」


 背後から鋭い声が響いた。

黒いスーツに身を包んだ男たちが、どこからともなく現れた。胸には人桃衆の管理部を示すバッジ。彼らは負傷者の手当てよりも先に、手際よくカプセルに黒い布をかけ、周囲を封鎖し始めた。


「救助なら我々でやる。一般人は立ち去れ」

「岡山対鬼特務忍群・犬牙衆だ、あのカプセルの中身は人間なのか?」

「機密事項だ。他言無用」


 男たちは冷たく、どこか「人間味」を欠いていた。

人桃衆の作業員たちは、倒れていたカプセルを驚異的な速さで予備の車両へと回収し、事故の痕跡を消し去るように撤収していった。

 後に残されたのは、焦げたゴムの匂いと、三人の間に流れる重苦しい沈黙だけだった。


「……あいつら、何を運んでたんだ」


羅夢多が呟く。

地獄の鬼たちとの戦いの裏で、地上でもまた、どす黒い何かが動き出している。三人の休暇は、最悪のプロローグへと変わろうとしていた。


第二十四話をお読みいただきありがとうございました!

ついに集結した三人。モモの最新装備で戦力は増強されましたが、物語は思わぬ方向へ。 謎の組織「人桃衆」が運んでいた、人間入りのカプセル。 彼らは一体、何のために人間を「物資」として扱っているのか?

次回、第二十五話。 お楽しみに!

面白かった、続きが気になる!と思っていただけましたら、ぜひ**【評価】や【ブックマーク登録】**をよろしくお願いいたします!

※AIとの共同執筆作品となります。


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