表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/43

商会

 シャカシャカと音を立てながら歯磨きをしていると、ハイビーも横で俺の真似をして歯磨きをしている。口をゆすぐと俺はハイビーに話しかけた。

《今日は、八時に寮の入口に集合だから、七時ぐらいに食堂行こうと思うんだ。》

《分かったですーしゃ!》


トイレ兼洗面所から出て時計を見ると、まだ六時だった。


(今日は、早く起きすぎたな。)

《よし、ハイビー走りに行くか。》

《はーい!》

ーーー

「ふぅ、ふぅ、」

ゆっくりと歩きながら息を整える。

《ハイビー、凄いね。全然息がきれてない。》

《おれーしゃは、運動できるんで!》

自信満々に言うが、おれーしゃ"は"の"は"を、強調された気がしたので聞いてみた。


《それ、遠回しに俺が運動出来ないって言ってない?》

《何のことですーしゃ。》

と言うとハイビーは、《早くいくですーしゃ。》と俺を置いて歩き出した。


(結局否定しないってことは、俺運動出来ないって思われてる!?)

《まってーハイビー。》

せっかく息を整えたのに、速く走るハイビーを追いかける事になってしまった。

(つ、疲れたよー!!)

心の中で悲鳴を上げながらひたすら走った。


ーーー

 寮の入口に着き、息を整えると俺はハイビーを抱っこした。食堂に着くと少し混んでいたが問題なく座ることが出来た。ハイビーと仲良く朝ごはんを食べた後、俺は、一旦部屋に戻りハイビーに留守番を任せた。そして部屋の前でハイビーに見送られた俺は、寮の入口に行きハビィネスを待つ。しばらくするとハビィネスは入口に姿を現した。


「ハビィネスさん、おはようっ!」

「おはよっ!」

挨拶をし終わったあと、俺たちの足は自然と街の方へと進んでいた。


「今日行く商会――エラール商会は街のどの辺にあるの?」

俺が聞くとハビィネスは地図を取り出して、説明してくれた。

「ここが、広場でここには露店が沢山並んでいるの。ここは果物屋さんで肉屋はここ。そして、エラール商会は広場の右奥の方にあるんだ。」

一つずつ丁寧に教えてくれるハビィネスに感謝しながら地図を見る。


「ここは?」

「ここはね、お魚屋さん。」

 お魚屋さんだと分かると俺はこの世界には魚がいるのか考え始めた。鮭のような魚はいるのかな?さんまは?エビとかもいるのかな?一人魚の事を考えているとハビィネスが「街に着いたよ。」と教えてくれた。


「わぁ! ここが街! すごい。」

とても綺麗な街並みに言葉を失っているとハビィネスが俺の手を握ってきた。

「え?ちょ、ハビィネスさん!?手///」

「はぐれると、迷子になっちゃうかもしれないでしょ?行くよ。」

「う、うん///」


これは、女の子が普通手を引かれる側だった気がするが、とりあえず手を繋いでいることについて俺は考えないことにした。

(手、手繋いでるーーーー!!!)

でも、考えないようにしても恥ずかしいのは恥ずかしい///


 ズカズカと人混みの中を歩いて行くハビィネスに引っ張られるようにして商会まで案内してもらう。だいぶ人が少なくなってきて、道幅が広くなると、そこにはとっても大きな建物があった。


「ここがエラール商会本店よ。」

エラール商会は二階建てで、表に掲げられた看板にエラール商会の文字と、本店の文字が書いてあった。エラール商会に案内してほしいとは言ったけど、まさか寮の近くに本店があるとは思わなかった。


「こんにちは。」

と、言いながら入っていくハビィネスの後に続いて俺も店の中に入る。


 未だに繋がれている手を引かれながら店内を歩く。ハビィネスが有名だからかとても見られている気がする。豪華な照明に照らされた店内は一階から二階までが吹き抜けになっていて開放感がある空間だった。天井まで届く商品棚に、キラキラと輝く服。そして、俺が一番驚いたのは色んな種族の人が買い物に来ていることだ。俺が知っている知識の中では、人間以外の種族は嫌われていることも多かったため驚いた。


「リョータ君が探しているのは日用品だよね。」

「うん。服とか、バッグとか財布とかいろいろ買いたい。」

「分かったわ。じゃあ、こっちのコーナーに色々と揃っているの。」


ハビィネスに連れられ着いた二階の階段近くのコーナーには、服や食器などが色々揃っていた。

「好きに探すといいわ。私は代表に挨拶してくるね。」

「うん、案内ありがとう。」


ぺこりと頭を下げるとハビィネスは一階に下りて行った。

(えっと、必要な物が・・・)

【買い物メモ・財布・服(下着、靴下、上着、ズボン、長袖、Tシャツ)・バッグ・コップ・水筒・この世界について知れる本・スマホみたいな物があればそれを買う・その他(必要そうなもの)】


 俺はメモに書いてあるものを値段を見ながらカゴに入れていった。これで全部揃った……と思う。商品でいっぱいになった買い物カゴを持って会計に行こうと思いハビィネスを探す。一階で女性物の服を見ているハビィネスを見つけたので声を掛けた。


「ハビィネスさん、買い物終わったよ。」

「おっ!終わったんだね。会計しようか。」

こうして、買い物は無事に終わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ