23:わたくし、もしかして……?
ユリシーズ様からのお返事を待って早二日。
「全然、お返事をいただけないのですが⁉」
「お忙しい方ですからね」
「分かってるけどぉ……」
ちょちょっと書いて出してくださればいいのになぁ……なんて思ってしまうのです。
「適当な返事が来たら来たで、ヘコむくせに」
うぐぅ…………アリアの言葉がドシュッとメンタルに刺さりこみましたわ。
大丈夫、きっと素敵な手紙が届くはずですわ。
大丈夫! たぶん、大丈夫っ!
『 イザベルへ
手紙ありがとう。
私も逢いたいとは思っている。
ユリシーズ 』
………………大じょ…………二行ぉぉ⁉
届いた手紙は、いつもよりも更に簡素な手紙でした。
「後退しましたわよ⁉」
「いやでも、内容は柔らかくなりましたし……ね」
アリアの不憫な者を見るような目が辛いです。
そもそも、『とは思っている』ってどういうことですの?
思っているけども? 思っているだけ?
ええぇぇ?
次はいつ逢えるのか。デートしたい。ユリシーズ様にお逢いしたい。ということをまろやかに伝える手紙を再度書いて、翌日出しました。
手紙を出して三日経ってもユリシーズ様からのお返事はありませんでした。
しょぼーんとしつつ夕食を食べ終えて、持て余した時間に何か本を読もうかしらと書斎へ向かっていましたら、来客の知らせを受けました。
「どなたですの?」
「いいから、庭園に向かってください」
「えぇ?」
もう外は薄暗いのに。
何故か庭園に行かねばならないようです。
あと、時期的な問題で結構に虫さんが飛んでたりするのですよねぇ。
「……お嬢様のそういうとこ、絶対モテないです」
「いいのよ、ユリシーズ様には好かれているもの!」
「…………」
「え、どういう方向の沈黙なの?」
「……不憫だなぁと」
――――え、結局どういうことなのよ⁉
ぷちぷちとアリアと言い合いをしつつ屋敷の裏にある庭園へと向かいました。
「あら……?」
庭園の隅にあるガゼボが様々な季節の花やカラフルな蝋燭で幻想的に飾られていました。
「あらららら? あらぁ?」
何だか一大イベントでも始まりそうな予感です。
これはもしかしてもしかしちゃったりするのでしょうか……?
本日は20時頃にもう一回更新して、完結となります。




