まとめて相手してやるからかかってこいよ原始人共
俺は拠点から第六城壁を目指して飛ぶ。折り返し地点は通り過ぎただろう。
「(零さん!)」
海崎からの連絡が入る。いつもとは異なる焦りを醸す口調に、向こうの状況を察する。
「(敵襲か。数は?)」
「(魔族です。数は4人と麒麟というのが4体です。城門をやられました。)」
やはり敵の本命はそっちだったか。予想はしていたが現実となると手を打てなかったことへの後悔が募る。
「(…分かった。敵の狙いはーー)」
そこまで言いかけて突然パスが切れる。
ーーっ!?
手薄だとは言え1000人の守備兵力はいる。彼女らもレベル100。たった敵数8に遅れをとるとも思わない。
だが、彼女との突然途切れた念話が不安を駆り立てる。もしも魔族の狙いが俺の予想通りなら…。
ーー加速…。
俺は目的地へと急いだ。
数分して、真っ暗な地平線に光の群れが見える。円形の城壁に囲まれた中に大小の建物群がある。王城程の大きさのあるこれが第六城砦なのだろう。俺は減速して高度を落とした。
「これは…」
城門を入ったすぐの広間に、キューブ型の半透明の膜が張られている。その中に星華さんと海崎を見つけた。
大柄な色黒男と、痩せ干せた老人魔族。それに麒麟が4体。勇者の二人は四方八方からの攻撃をかろうじて防いでいるが、躱し切れない電撃や斬撃が彼女らを襲う。劣勢なのは明らかだった。
ーー何をしてくれている…。
これまでの不安は憤りに変わり、SLIG時代では湧かなかった敵への憎悪が生じる。
ズトッ…。
「!?」
「?」
「む?」
「なんじゃ!?」
ーー”空間隔絶”か。
立方体の膜の上に音を立てて激しく落ちる。俺の姿に中の人らが気付いた。
「零さん…」
海崎の瞳と視線が合う。
「すまん…。遅くなった」
乱れた髪。裂かれた衣服。電撃で焦げた煤を纏い、所々血の滲む傷跡が俺の心を抉る。
俺の見立てが甘かった。敵が上手だった。
彼女らがこんな目に遭うとまで考えていなかった。…いや違うな。本当はこうなる可能性も考えていた。でも、もしもの時は俺がどうにかできると思い込んで慢心していた…。
「ほぉ。お前が勇者レイか。お前は向こうの戦場にいるという話だったが…まあいい。そこで大人しく見ていろ。仲間が殺されるところをな!」
「ヒヒヒッ。今回は二人のつもりだったが、もう一人転がり込んでくるとは…愉快ぃ愉快ぃ」
ーー!?魔族が流暢に喋った?
「…すみません零さん…」
唇についた血を手で拭いながら海崎が俺に謝る。
ーー何を謝ることがあるのか。謝るべきは俺の方だろう。
「…私たちには手に余ります。…手を貸してください」
「フハハハハ、何を言ってる!俺の”空間隔絶”は完璧!お前はそこで女共が嬲り殺されるのを見てるがいい!!」
「ヒヒヒッ。こやつらの次はお前じゃ。待っちょれよ。フヒヒヒッ」
魔族らは俺を視界から外し、目の前の武器をとる二人の勇者に意識を戻す。
魔族が予想以上に知能が高いことは分かった。予想はしていたがSLIG時代の魔族とは明らかに異なる。
だが、敵だ。やることはSLIGとなんら変わらない。
「…ああ。…ゆっくり休んでろ。あとは引き受ける」
俺は〈ゲームエンジン〉を起動しながら応えた。
”空間隔絶”の物理遮断性を過信していて、檻の外にいる俺は無視か…。
//俺を下方向に2m移動させる
【Transform.player(x=0,y=-2,z=0)】
どんな障害物で阻害されていようが、システム的に移動する。結界でも防壁でも関係ない。
シュッ…
軌跡も残さず俺の姿が”空間隔絶”の範囲内に現れる。
ーー朱雀流剣術、宙の型・天撃!
「ギィーーーーェェェェ!!」
「な、なんじゃ!?」
すぐ下にいた麒麟の頭部に、落ちる勢いを乗せて一撃を加える。脳天を刺された麒麟は暴れながら絶命した。
「な…なぜここに…。チッ、まぁいい。女どもはお前がやれ骸骨ジジイ!!」
大剣を持つ男は俺の方に向かって来る。
「ヒヒヒヒッ、分かっておるわい。落とすのだ!”誘雷針”!」
骸骨の様なガリガリの醜い老人がしゃくれた声でもう3体の麒麟に指示を出す。
雷獅牙と同じく強力な電流を流す”誘雷針”。決定打となる攻撃にはならないが、感電や麻痺状態になりやすく、三方向からの電撃では彼女らに確実にダメージを入れれる。彼女らの所々黒ずむ煤の付く服から、数回喰らっていることは想像に易い。
ーーチッ、面倒な…。
ダッ!!
地面を蹴って一体の麒麟に突っ込む。
「逃さんぞ小僧!」
その後ろを遅れて大男が追いかける。
「キュィーーー!!」
甲高い咆哮と同時に、麒麟が電撃を繰り出すまでに2秒半。
俺はストレージから剣を取り出す。すでにストレージメニューで選択されていた剣だ。取り出すのに0.5秒も掛からない。
三本の剣をそれぞれの麒麟と彼女らの間の地面に投げつける。
バヂバヂバヂ!!
麒麟の角から激しい火花と閃光が剣に落ちる。
ーー牽制のない”誘雷針”が通用する訳ないだろ?
電撃は誘電性の高いところに流れる。麒麟の角から放たれる電撃と目標との間に、誘電性の高い金属があればそっちに流れる。SLIGの”誘雷針”対応の基本だ。
4本目の剣をストレージから取り出して麒麟の首を狙う。
「ギェーーーー!!」
放電後の麒麟は一瞬無防備になる。その瞬間を狙った一撃が馬の様な首に深々と刺さる。
ーー浅い…。鋳造品の鉄剣ではこれが限度か。だが…。
「死ねぇ!!」
俺を迫って来た魔人の大剣が振り下ろされる。
相手も剣が魔物に刺さった状態の背後を取って完全に仕留めたと思うだろう。
ーー完璧な配置だ。〈スキル・剛腕〉
ゴンッ!!
「っ!?」
振り向き様に魔族の大剣の腹を裏手で叩いて軌道をズラす。
ズサァァーー!!
「ギエェェェェェ!!!!」
俺の拳で軌道が逸れた魔族の大剣が、その横の麒麟の胴体を両断した。
「な…!?」
素手相手に自分の剣撃がいなされたこと、それに自分の剣が仲間の麒麟を殺したことに驚きの表情を隠せないでいる。
これで相手は魔族2体と麒麟2体。俺に注意を引きつければ彼女らに攻撃が行くことはない。
「その程度か?俺がまとめて相手してやるからかかってこいよ原始人共」
俺はヘイトを集める様に挑発する。
「ほざけ!劣等種がぁ!!」
…
…
…
勝つことは簡単だ。〈ゲームエンジン〉を使えば有無も言わさずに触れた瞬間灰にできる。だが、情報を聞き出すために捕獲したい。
ならば、ドークリーバー伯爵を捕らえた時の様に、〈ゲームエンジン〉のコード、
//動きを無効にする
【System.Movement = false;】
を使って無力化することもできる。だが、これも最善ではない。
多くの兵士が見守る中、意味不明とも言える〈ゲームエンジン〉を用いた攻撃を繰り出せば、敵にも味方にも手の内を晒すことになりかねない。奥の手はできる限り温存する。
SLIGにおいて最も強い概念は、”知られていない”ということだ。相手の能力、戦闘スタイル、武器、戦術、人数、スキル、魔法…。知られれば必ず対抗手段が考えられるようになる。だが、相手の手の内を知らなければ対抗手段すら講じえない。それこそが最強という考えだ。
少し面倒だが、ここは力と技術でごり押す。
召喚師をまずは先に倒す。数の優位性を潰せば負ける要素は皆無。
ガンッ!!
キンッ!!
バシュッ!!
バシッ!!
キンッ!!
「くそっ!!くそっ!!くそっ!!くそぉ〜!」
魔物と同じく魔族らは傷の治りが早い。致命的な攻撃を喰らわなければ、回復することができる。だが、与えられた痛みと恐怖心は簡単には消えない。
少しは骨のある大柄の魔族も、削られていく魔力に死を感じているのだろう。
…
…
…
「ハァハァ…劣等種がぁ!!…図に乗るなよ!!…ハァハァ…」
剣を持つ腕を失い、回復するところに再度切り飛ばす。
「安心しろ。殺しはしない。魔力がそこ尽きるまで斬り刻むだけだ」
「あ”ぁ”ぁ”ぁ”…」
傷が回復されなくなる頃には、囲っていた結界は解け、ヒューヒューと虫の息になった大男と、ピクリとも動かない二人の魔族が地面に転がる。
「「オォー!!」」
「魔族を倒した!!勇者様が倒したぞ!!」
「流石勇者様だ!!」
囲っていた兵達も武器を下ろす。戦闘が終わり魔族らが動かなくなると、緊張は歓声へと変わった。
「ゆ、勇者様方。魔族の討伐お見事でした」
「討伐はしてないぞ?ちゃんと生け捕りだ。情報は絞り取る」
「さ、さようでありましたか」
「魔封じをして厳重に拘束してくれ。レベル80はある。気を付けろ」
「はっ!承知しました!」
「…大丈夫か?」
顔を顰めながら回復薬を飲み傷を癒す海崎と星華さんの元に歩み寄る。
「その、ありがとうございました…。助かりました…」
下を向いたままお礼を言う海崎に距離を感じる。目を合わせない様にしているようだった…。
「…いや…。」
彼女が何を考えているのか分からない。
「そ、そうだ。零くん!まだ他に城内に入った魔族が2体いるのよ」
「あ、勇者セイカ様。その魔人族なら既に逃げ帰りました」
「そうですか…」
「そう…よかった…」
「…」
「…」
兵士の報告を聞くと星華さんも俺から目を逸らす。
会話が続かない。何を話すべきか、なんて声をかければいいのか。ゲームでも人生でもソロプレイヤーの俺に紡ぎ出せる言葉は見つからない。
随分と二人は疲れている様子。無理もないだろう。今し方かなりの劣悪な戦闘を強いられた。勇者とは言え、中身は平和な世界で暮らしていた女性二人だ。SLIGをプレイしたこともない。命がけの戦いを強いられている現状を嘆く言葉があっても然るべきだろう…。
「フフ…ハハハ…フハハハハハ…」
耳障りな笑い声が耳に届く。
「「?」」
俺が倒した大柄男が、頑強な拘束具と刻印で縛られながら笑う。
ーー流石は魔族。瀕死状態にしてももう喋れるのか。
「認めよう。劣等種。お前は確かに人間にしては強い。だが、お前ごときが大いなる我が魔人族の野望を前には無力!」
兵士に取り押さえられ、地面に這いずりながらも俺の方を向いて醜く笑う。
「手練の勇者がこの砦にいるとは知らなかった…だが、大成は得たぞ…。こことは別の砦の勇者ら二人は俺よりも強い魔人が攻めている」
「っ!?」
「嘘…悠希君のところにも…」
魔族の言葉にピクリと星華さんと海崎が反応する。
「甘かったな…。ククククッ…フハハハハ!!今頃血祭りだ。あぁ、実に小気味いい。我らの大将の計画通りだ」
「零さん…」
「れ、零君。すぐに彼らのところに…」
「落ち着いてください、二人とも。向こうは大丈夫です。俺を信じてください」
「え…ええ。…分かったわ」
「…取り乱しました。すみません…」
今の状況で、あの魔族の言い分は彼女らを動揺させる害でしかない。
「早くそいつらを牢に連れて行ってくれ」
「はっ!」
「フハハハハ、勇者!覚えていろ!お前達に勝ち目はない!必ず我ら魔人種が勝つ!フハハ!フハハハ!」
最後まで大声で喚き散らした魔人種がいなくなると、追加の敵影もなく城内は戦闘態勢から警戒態勢に移り変わる。
「…その、お二人は早く着替えた方がいいですよ。もう心配することはありません。向こうはリュートが処理してますから」
斬撃で切り裂かれ、血が滲んだ衣服が胸元や太腿を露わにしている。俺はフード付きのローブを二着取り出して渡す。
「そう…。」
「あ、ありがとうございます」
血のついた腕で星華さんがローブを受け取る。
海崎にもいつもは見ない表情の陰りが見える。俺がぼっちを極める程度に、人の表情から感情を読み取ることには鈍感だが、それでも分かる。
だが、俺がなんて声を掛けていいのかは分からない。
思いあぐねているところ、二人は黙って建物の中に姿を消して行った。
「ゆ、勇者様少しよろしいカ?」
俺が城門前広場で突っ立っていると声を掛けられる。
「ん?」
「じ、自分は第二小隊長のドンでありますダ!」
軍役につける15歳ギリギリといったところだろう。小隊長というのは大丈夫なものかと心配する。
「…何かようか?」
「はいッス!あ、自分は拳闘士をしているダ!」
鋼の拳を持ち身一つで敵と渡り合う近接職だ。
「勇者様の戦闘を見てて感激しましたダ!オレはクラスレベルはまだ30ダ…。どれくらい極めれば勇者様みたいな神技を使える様になるのか教えて欲しいんダ!」
ガキの様だが小隊長になる才覚はあるようだ。クラスレベル30超えならこの世界の常識で言えば強者の一角。
ーーだが、待てよ…?。30って俺より6倍は高いぞ?俺なんて5。目の前のガキより俺のレベルはクソ雑魚なめくじだ。
「お?なんだなんだ?」
「拳闘士馬鹿な小隊長のまた趣味か?」
「いやぁ、でも勇者様のスキルだろ?面白そうだな」
周りの兵士が話題につられて集まってくる。
「待て、俺は神技なんて使ってない」
「嘘をつかないで欲しいゾ?魔族の大剣を裏手拳で防いダ。しかも剣も見ずに振り向きざまニ!あんなスキルは知らないゾ!あの神技はどうしたら手に入れれるのダ?是非教えて欲しいのダ!」
「俺も是非聞きたいっす」
「私もであります」
「後学のために是非お願いしますっ!」
周りを囲われ期待の眼差しを向けられる。
「…」
ゲーム理論を語る様なテンションではない。だが、ゲーマーとしても高みを目指して貪欲に知識を求める姿は嫌いじゃない。せっかく技を極めようとしようとする人々に、気が乗らないからとつっぱねるのはSLIGerとしての矜持が廃る。
「…いいだろう」
「「おぉぉ!!」」
兵士らの表情がパァっと明るくなる。
「いいか?君たちは何か勘違いしているようだから先に言っておくが、俺がさっき使ったのはただの〈剛腕〉だぞ?」
「はい?〈剛腕〉なんて一瞬だけ腕力を上げる下位スキルだゾ?」
「そうだ。近接職ならレベル5で勝手に習得できる基礎スキルだ」
筋力をほんの一瞬だけ1.5倍に引き上げる基礎スキル。
「「?」」
何を言っているんだこいつ…と言わんばかりの視線を俺に向ける兵士達。
「いや、そのままの意味だぞ?俺が使ったのは正真正銘〈剛腕〉スキル、一つだ。剣撃に合わせて剣の腹を弾いて軌道を変えただけ。」
正しい技名は”琥珀流徒手格闘術・氷解”。俺がやったのはその応用技で〈剛腕〉を使って腕力をブーストした。流石に大剣となると、ブーストなしに弾けないかもしれないからだ。
「じょ、冗談ダロ?〈鋼拳〉も付けずに剣を素手で相手にしたのか?腕が斬られるゾ?」
〈鋼拳〉は拳闘士が常に自身に掛ける術式。それがないと生身で剣を受けるなんてできないというのは自然な考えだ。拳闘士レベル1で習得できるが、発動中は一切の武器を使えないという諸刃の剣。
「刃を止めようって訳じゃない。大剣程の剣幅があれば腹に当てて軌道を逸らすのは簡単だ」
「バ、バカなのか!?勇者様は剣すら見てなかったゾ?麒麟を攻撃した直後で、後ろからの攻撃にどうやって裏手拳を剣の腹に当てられるんダ!?」
「いや、その前に麒麟の位置と相手の位置は把握してるから距離感は掴めてるし。相手の歩幅から大凡の速度と到着時間を考えれば、タイミングを合わせるだけだ。見なくてもできるだろ」
「「…」」
「た、縦斬りではなく横切りや斜め斬りだったら勇者様は死んでいたかもしれないゾ!?」
「…相手の身になって考えろよ。俺が麒麟に斬り込んだ後の体勢なら身長差が2倍近くある。その相手に横切りはしないだろ。相手は直前まで肩に大剣担いでたし」
「う…うぅむ…」
「それに、右肩に大剣を担いだ状態から助走を付け発動できる、一番使い勝手がいい大剣スキルは〈破砕撃〉か〈豪鬼斬〉のどっちかだ。発動スキルが分かってる相手なんて、進研◯ミで一度見た問題解くより簡単だわ」
「「し、進研ゼ◯?」」
異世界人にこのネタは通じなかったな…。
「いやしかし、そんな…」
「死闘の間にそんな真似を…」
「それで逸らした斬撃で麒麟を仕留めることまで計算されていたと…」
「はは…これは人間が辿り着ける強さじゃないぜよ…バケモンぜよ…」
ーーありゃ…さっきまで希望に満ち溢れていた向上心ある瞳を持っていた兵士達が落胆している。
「まぁ、一朝一夕に習得できるものじゃないが、訓練すれば必ずできるようになる。俺もそうだったし」
「…あの、勇者様…。訓練でも失敗すれば腕が飛ぶのはどうすればいいのでしょう…」
ーーあっ…。
言われて気づく。ここはゲームとは違って手足が千切れれば激痛に悶絶するし、一般的な治癒魔法も上位回復薬も、自然回復できる範囲しか回復しない。
失敗すれば腕が飛ぶ様な技を練習しても、習得するころには両手が消えてそうだ…。
”琥珀流徒手格闘術・氷解”は、何度も腕を斬られる覚悟と、十分な回復手段を持っていないと習得できないな…。
「へ、兵士諸君。己の限界を決めずに鍛錬に励め。必ず辿り着ける境地がある…そういうことで講義は終了、以上!解散!」
っと、なんかそれっぽいことを言って煙に巻いてその場を立ち去る。
「「勇者様…」」
「はっ!!ご期待に応えるべく励のであります!!」
「自分たちの強さを求めてみます!ありがとうございました!」
「ありがとうございましたダ」
彼らもなんとか納得してくれた様で、彼女ら二人の勇者が入った建物の中に足を向けた。




