起きて、食べて、寝て
ハノイでの生活もすでに慣れ切ってしまっていた。いつものお店、いつものおばちゃん、いつものフォー。最近は特製ドリンクまでサービスしてもらっていた。文字で説明するのが難しいというか、中身をあまり覚えていないのだが、紅茶ベースで果物や何かの実、パクチーなどの香草もごちゃごちゃ入っていたような気がするのだ。味はそこそこ美味しく食後にピッタリだった。
何もしていないので書くことが食べることだけになってしまっている。これはまずい。本当に何もしていないのか考えたが、部屋でテレビを観ているか、公園でボーっとしているか、本当に何もしていないのだ。そろそろハノイから脱出するので、そうしたらもう少し動きが出てくるのではないか。なので食べ物の話がもうしばらく続かせていただくのでお付き合い願いたい。
お昼頃に見つけたお店は外見は他と同じような小さな食堂だが、バイキング形式で好きなおかずを自分でカスタマイズできるようだ。甘辛い味のついたお肉と野菜を少々取って適当に座る。隣にはおじさん4人がビールを飲んでいる。これは相席できるかもと期待していると、案の定「お前もこっちこい」と誘われた。ビールを一気飲み。最高に美味しい。おじさん達も私の一気飲みにテンションが上がり拍手。結局3杯もビールをもらい、おかずも食べまくり、挙げ句の果てに最初に自分で取っていたおかずの代金まで払ってもらってしまった。いやはやお酒はコミュニケーションを本当に円滑にしてくれるね。
午後は少し公園で酔いを覚まし、部屋でぶどうを食べながらサッカー中継をだらだら観ていた。
明日こそは次の街へと考えながら、当時の私はハノイとホーチミンしか知らなかったため、自動的に次の目的地はホーチミンに決まった。とりあえず駅に行けば全てわかるだろう。酔いの残りも手伝い、私は深い眠りへと落ちていいた。