ベトナムの物価の安さに驚愕
快適な夜行バスの旅で翌早朝にハノイに着いた。気持ちよく目が覚めると他の乗客はおらず、余程私が起きなかったようだ。外は雨が降っていて少し冷える。現在地が分からないが、少し都心から離れているようだ。雨が強いのでバス停で雨宿り兼行き先探しをして、学生カップルにバスを教えてもらえた。後々気づいたことだが、若いベトナム人は英語を普通に話せる人が多いと思う。
繁華街でバスを降りた私は空腹を思い出した。日常品を取り扱っているような雑貨屋さんでケバブを購入。20,000ドン。日本円で100円しないってこと?数字が大きく、とにかく円への換算に手こずるが間違いはなさそうだ。そういえばバス代も3,000ドンで約10円。この国は天国か。ケバブも最高に美味しい。フランスパンにお肉、ドレッシングの絡まった千切りキャベツがたくさん入っていてボリューミーだ。おいしそうに食べている私に奥から店主のおじさんと娘さんが出てきて、ニコニコ話しかけてくる。あまり会話は成立していなかったが、何だか朝からほんわか優しい気持ちになった。
ひとまずバスが安いということでバスに乗りまくる。適当なバス停で降りて、また違う行き先のバスに飛び乗る。現在地もクソもないが、いろいろな風景を見てまわる。やはりベトナム語が分からないのは悔しい。昼頃に中華街を目にする。私はここで閃いた。中華街ならきっと中国語が通じ、中国元も使えるはずだ。意気揚々と歩いていると酒店を発見。しかも表に元使用可と表記してくれている。110元と少し高めだったが、エアコンもテレビも付いていたのでそこに落ち着くことにする。
その日は部屋でゴロゴロして夜ご飯も中華街で簡単に済ませる。長いこと中国にいたことで中華街に居心地の良さを見出してしまった。果たして私はこの中華街から抜け出してベトナムを満喫できるのだろうか。