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義理の妹と恋がしたい!  作者: 華紅薇
3/4

プール

体育祭が終わった後、和人と竜馬はこんな話をした。


「和人ー。来週、奈由ちゃん呼んで市民プール行こうぜ。」

「まぁ、いいけど」


その日の夜、和人は奈由の部屋の前に来た。

扉をノックして、

「奈由、ちょっといいか?」

「いいよ。入ってきて。」

「おう」

和人が奈由の部屋に入ると、ワンピースを着た奈由がいた。

・・・可愛い。

和人は不意にドキッとしたが、早く誘おうと思った。

「で、なに?お兄ちゃん」

「いや、ちょっとな・・・ん?ちょっと待て。お兄ちゃんって呼んだ?」

「呼んだけど、なに?」

「なんでお兄ちゃんって・・・」

「べ、別にいいじゃん!!私がどう呼んだって!それじゃぁなに、バカ兄貴って呼んでほしいの!?」

「いや、お兄ちゃんでいいです・・・」

「素直でよろしい!・・・で、なんの用なの?」

「あ、そうだった。来週、市民プールに行くんだけど、行くか?」

「それって二人で・・・?」

奈由が小さく呟いた。

「俺の友達が行こうって言ってるから、ついでに誘おうかなって」

「ついでに、ねぇ・・・」

「ん?どうした?」

和人が顔を近づけると、

「ばか!!うっさい!!」

奈由が和人の腹を殴った。

「いってぇ!!なにすんだよ!?」

「うっさい!ばか!!今週の週末時間空けといて!いい!?」

「わかったって!」

和人は、すぐに奈由の部屋から出た。


和人が部屋から出た後、奈由は言った。

「お兄ちゃんのばか・・・」


そして、週末になり家で、

「奈由、どこに行くんだ?」

「水着買いに行くから着いてきて」

「そっか。わかった」

そのあと、家を出て駅に向かい、電車に乗った。

「水着買いに行くなら友達と行ったら良かったんじゃないのか?」

「私はお兄ちゃんと行きたいの」

「そっか・・・ふーん」

・・・さっきからなんで奈由は俯いてるんだ。

和人は、奈由にそのことを聞こうとは思わなかった。


そのあと電車を降り、デパートに向かった。

デパートの中に入って、水着コーナーに行くと、

「わぁー!水着がいっぱいあるー!なに買おうかなー!」

今までの態度が嘘のように、ものすごく奈由は元気になった。

「・・・元気になって良かった」

奈由に聞こえないように、和人は言った。

「ねぇねぇ、お兄ちゃん!どの水着がいいかな?」

「水着か。そうだな・・・これなんかどうだ?」

和人が選んだのは、水色の生地に白の水玉が入った水着だった。

「・・・これか」

「あ、別に嫌ならほかの選ぶぞ?」

すると、奈由はその水着を抱くように持つと、

「ううん、大丈夫。お兄ちゃんが選んでくれた水着を買いたいから」

「そっか・・・」

和人は少し照れながら言った。


そして、時が経ち市民プールに行く当日、

「奈由ー、もう行くぞー」

和人は玄関から2階の部屋にいる奈由に大声で言った。

「ちょっと待ってー」

奈由も玄関にいる和人に向けて大声で言った。

少しすると、奈由が2階から降りてきた。

「お待たせー」

奈由の服装は、白いワンピースだった。

「・・・可愛い」

「・・・えっと、似合ってるかな?」

「に、似合ってる!すごく似合ってる!」

「えへへ。良かった」

その時、和人はドキッとして、

・・・なんで俺、こんなにドキドキしてんだよ

と、思った。

「お兄ちゃん?早く行こ?」

「お、おう」

ドキドキしながらも、和人は奈由と一緒に市民プールに行った。


三十分くらい歩くと、市民プールに着いた。

入口には、竜馬と瀬奈がいた。

「ようー!和人ー。遅いぞー」

「仕方ないだろ。竜馬は家近いんだから。つーか、なんで瀬奈お前まで来てるんだよ」

「えー。来ちゃダメだった?」

「いや、別にいいけどよ」

三人が話してると、

「三人ともー!早く入ろー!」

「おうー・・・それじゃあ、行くか」

「・・・だな」


そして、中に入り男女別に別れ、着替え集合した。

「おぉー。瀬奈ちゃん、結構でかいなー」

「竜馬くん、そんなことないよー。和人くん、この水着どうかな?」

「う、うん。似合ってる、ぞ」

「ありがと!」

「奈由ちゃんはー・・・」

「ん?」

「奈由、お前背がちっさいからそこはまな板なのか」

「・・・っ!?」

・・・やべっ、声に出てた!?

「小さくて悪かったな!くそ兄貴!!」

奈由は和人の腹を殴った。

「いって!?なにすん・・・」

「うっさい!ばか!」

奈由は奥の方に走っていった。

「・・・やっちゃったな。和人」

「・・・やっちゃったね。和人くん」

「なんで俺なんだよ・・・」

「いーや、確実に和人が悪い・・・だよね?瀬奈ちゃん」

「だよねー」

「わーったよ。追いかけてくる」

「いってらっしゃーい」

和人は奈由が走っていった方に向かって走っていった。


「奈由!」

「・・・お兄ちゃん?」

奈由の後から和人の声が聞こえ振り返ると奈由の目元には泣き跡があった。

和人は奈由に手を差し伸べ、

「ほら、行くぞ?」

「・・・うっさい、ばか」

奈由はそっぽを向いた。

その直後、和人は奈由を抱き寄せた。

「ちょっ!?」

「悪かったな。もうあんなこと言わねぇよ」

「・・・うん」

「さてと。せっかくここまで来たんだ。遊びまくるぞ」

「うん!」


そのあと、四人とも合流しウォータースライダーに乗ったり、泳いだりした。

「奈由のやつ、はしゃぎすぎだろ」

「仲直りしたみたいだな、和人」

「まぁな」

「そろそろ閉園するし、帰るか」

「おう、奈由ー。もう帰るぞー」

奈由に向かって大声で言った。

「わかったー!」

奈由と瀬奈はプールからあがり、更衣室に行った。


そのあと、瀬奈と竜馬と別れ奈由と和人は二人で帰っていた。

「奈由、楽しかったか?」

「うん!すごく楽しかった!」


そして、奈由は和人の肩に和人は奈由の頭に寄り添うように寝た。

その時、奈由は眠りが浅かったせいか目が覚めてしまった。奈由は和人と顔が近いことに気づき顔が赤くなっていることを和人はまだ知らない。


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