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義理の兄妹の出会い
「和人、お前に妹ができるぞ」
「妹か・・・」
突然、そんなこと言われた高校二年生、綾乃和人は思った。
-母親は、もう欲しいって思わねぇのに。
そんなことを思っていたら、玄関からインターホンが聞こえた。
「はじめまして、和人くん。私が君の母親になります。よろしくね?」
「はい。・・・よろしくお願いします」
その時、義理の母親になる人の後ろに隠れていた女の子に見とれてしまった。その娘は金髪碧眼の美少女だった。
和人はドキドキしながらも、
「あの、その娘は?」
「ほら、自己紹介しなさい?」
そして、その娘は前に出てきて、
「・・・奈由です」
-小さくて可愛い。
しかし、和人の口から出たのは、
「・・・ちっさ」
この直後、
「152センチしかなくて悪かったな!!あたしはこれでも、高校二年生だ!!」
そう言いながら、和人の腹にめがけて殴った。
これが、和人と奈由の出会いだった。