3.桃色の花の答え
低国語力シリーズ3話目です。恐らく誤字や不可解な所が多いと思います。その場合は指摘頂けると幸いです。
あれから数時間が経過した。帰ってきた2人に付き添いを頼んだ。どうやら何も掴めなかったらしい。未だに冬香の目が覚める気配は無い。俺はあの部屋について考えていた。
なぜ仮眠室なのか。そして人の死体は…
考えてもわからなかった。ただの高校生がわかるはずは無い。もう1度見に行こう。
部屋に入ろうとしたが鍵が掛かっている。が、扉を蹴ったらあっさりと開いた。さて、何から調べたものか…
まず目に付くものは死体だ。白くて分かりづらかったが、頭を打っているものや骨が折れていると思われるものもあった。他には死体には1人1人手に何か持っていた。その中でしっかりと形が残っていた花と本を持って帰った。
戻ってきた頃には冬香はもう目を覚ましていた。
「あぁ、冬香か、目を覚ましたんだな。」
「え、うん。おはよう。」
どうやら平常運転できそうだ。あいつが静かなのも別にいいのだがそれはそれで落ち着かない。そうだ。さっき持って帰ったものを調べてみよう。
まずは花。桃色の双子葉類ってことは分かった。他に気になるところは無い。
続いて本。あの食べ物のくるみのことについてだった。
「くるみかぁ…余り使えそうにないね。」
菜摘は呟く。本…くるみ…そういえばそんな奴がいた気がする。
「誰か本、くるみで何か思い浮かべないか?」
俺が問うと、
「お前のクラスに秋山 胡桃っていうのがいなかったか?」
明にしてはいい答えだと思った。彼女は図書委員をしていて静かなので余り記憶には残っていなかったのだ。秋山 胡桃とあの部屋に何の関係性があるのか?
とっくに答えは知っていた。
今日は9/2。白い病院の中では時間が早く進む。およそ6倍だ。これはモニターの時間を見れば分かった。
そして緑の観葉植物。あれは恐らく外の世界の物だろう。先日学校で枯れたやつだ。隣には除草剤が置いてあった。普通そんなものは置いてあるはずが無い。
ではなぜ置いてあったのか?それは簡単。
答えは除草剤が原因で枯れてしまったのだろう。
そしたらあの死体の血の色は赤、つまり外の世界から来たことになる。ここに元々ある物は白なのだから。
あの部屋はどうだろうか。死体が無残な姿で何かを持っている。ここまで来れば答えは目の前だ。
死体は死因を表し、持ち物は名前を表す。
つまり
死因:?? 名前:秋山 胡桃
だろう。
もう1度見に行く必要がありそうだ。
確か本を持っていたのは1番奥の死体だ。頭の骨が折れている。顔が何なのか分からないくらいだ。。そして花を持つ死体も見に行く。死因は…窒息だ。苦しいのか、辛い表情をしているようにも見える。
これで謎は解けた。
死因:頭部損傷 名前:秋山 胡桃
そして2人目。
死因:窒息 名前:虎杖 明
そうだ。あの桃色の花はイタドリだ。
小さい頃に菜摘と一緒に花の図鑑で見た。かすかに覚えている。
2人の死因と名前が分かった。明は菜摘と一緒にいるから分かるが、秋山 胡桃の場所が分からない。
取り敢えず帰ってきた。すると秋山は直ぐに見つかった。俺は明と秋山含め菜摘と冬香にもこれまでの考えを話した。
「…なるほど。」
「…これが私の…」
「よく考えついたわね…」
「それが…」
みんな口を開いている。
「そしたら俺らは…」
明が言う。
「帰りの時間、ですか…」
続いて秋山が言う。
モニターに表示が出てくる。
「〇〇 〇〇さん、
秋山 胡桃さん、
△△ △△さん、
✕✕ ✕✕さん、
虎杖 明さん、
……らの計8人の死因を確認、
もう書き換えられた記憶は分かりましたね?
それでは、現世に送り出してあげましょう。」
なんだ?書き換えられた記憶は?明は既に書き換えられた記憶を自分で取り戻したのか?疑問が疑問を呼ぶ。訳が分からなくなったので明に聞いた。
「記憶はどうしたんだ?」
俺が言うと、明は答えた。
「そんなのはとっくに思い出してる。俺が書き換えられた記憶はお前と菜摘との記憶だ。」
続けて明は
「俺の誕生日の日のこと、お前ら2人は俺を驚かせようとして俺に秘密にしてた。しかしそれを俺は嫌われているのだと勘違いしてお前らに『大嫌いだ』なんて言ってしまった。それは違う。俺は決して大切な人に嫌いなどという言葉は発しない。俺は1人で家に帰ってしまっただけだからだ。そんな小さな記憶の変更だと思うかもしれない。でもそれは俺にとって大切な思い出なんだ。だからー」
明は何か続けて言っていたが白の中へ消えた。そして秋山はありがとうございますと言って笑いながら白へ消えた。
ー戻ったら会いに行くよー
まだ終わりませんよ?終わらないですからね?
謎解きみたいななにかの時はアドリブのようなものです。本当です。
次回も見ていただけると幸いです。