運命は唐突に?若しくは完全確定の運命 その4
20分後、オレは一階のテーブルにへばっていた・・・。
「あれ~?ないな~・・・。確かにここら辺に・・・」
俺の置かれた状況、食べる物が無い・・・。
これは深刻な状況である。
もしかしたら、このまま餓死するのかもしれない…。
しかし・・・、死神というのは何も食べないのか・・・?
「オレにくれた水とパンは・・・」
「そんなのとっくに食べたに決まってるじゃん・・・・仕方ないわね・・・かくなる上は・・・」
彼女がおもむろに取り出したのは何かのチラシと携帯。
「もしもし?・・・あ、トリプルチーズチキンピザ1つ・・・・。えー・・・と、あとは~・・・・・」
彼女は突然、宅配ピザを頼んだ。
以前・・・俺も好奇心に負けて頼んだことが有るが・・・・問題点が一つ。
「・・・え?40分?分かりました。ハイ、では宜しくお願いします」
短い沈黙が流れた。
「ま、まだもつわよね?え?なんか顔色悪いけど・・・まさか死んじゃったりしないよね? ね!!?」
40分か・・・。やたらに時間が掛かるのは相変わらずのようだ・・・・。
あぁ、オレ、こんな場所で、こんな意味わからない事で死ぬのか・・・。そう考えると、何だかあらゆる事が無意味に思えて、体から力が抜け・・・・
「あ!?ちょっと待って!しっかりしてよ!!」
グラグラ身体を揺さぶられているようだが、感覚が殆どない・・・。
そして意識が闇に、視界が狭まって・・・・
そして・・・。
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俺は夢を見た
一面の白い大地。灰色の空
天と地の境のない世界に少女が一人。
少女は空を見上げていた。
美しく、静かな景色だ・・・まるで詩の一節のようだ・・・と、俺は思った。
しかし、やがてこちらに気付き、白い少女はこちらへ手招きした。
俺は・・・いや、ボクは・・・?
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