もんじゃ焼き
何もない日常に飽きてしまい。
一人の少女はフラフラと散歩していた。
と言っても、友達と大ゲンカして、人生が面倒になっただけ。
大親友とケンカしてしまったからだ。
家にいるのが嫌になり、フラフラと歩いて、見しらぬお店に向かうなんて。
少女は想ってもみないだろう。
夕方になって、日はどんどん沈んでいく。
この時期は寒い風が吹いていて、とっても寒かった。
ジャンバーを着ていても、マフラーを巻いても、手袋をしても。
この寒さにはかなわない。
そろそろ、家に帰ろうかと思ったが・・・
おいしそうな匂いが少女の胃袋を空かせた。
慌てて、財布を取り出し、お金を数えた。
所持金は1769円だった。
もし。この匂いの料理が高ければ素直に帰ろうとした。
匂いを追いかけて、見つけたのは。
『ももまる』と言う看板のお店だった。
外見は、いかにも昭和を感じせるものだった。
高くなさそうなのでお店に入ることにした。
「いらっしゃいませ~」
明るい店員の声にあのおいしい匂いが漂う。
ここは、もんじゃ焼き屋だった。
暖かい煙に、お客さんの笑い声が響いた。
お客さんに注文を聞いている店員に見覚えがあった。
「あ!」
思わず、声をあげてしまった。
相手も、
「あ・・・」
その店員はケンカした大親友である。
バイトでもしてるのか、いや、彼女は中学生だし・・・
驚きを隠せないでいると、
「あら~、美奈代の友だちかい?初めまして、美奈代の母です~」
笑顔が印象的な中年の女性が私に挨拶をした。
「どうも・・」
意味が分からなくて、初めて大親友の母を見た。
いつも、一緒に帰っているが場所が離れていて、私が向えに行くよと言うと。
『ダメ!!』と怒られて家には来るなと言われていた。
大親友の誕生日が今日で、しつこく家に行きたいと言ってしまい。
ケンカしたのだ。
授業参加にもこない大親友の親、その理由がわかった。
「友だち来てくれたんだし、仕事はやめて、一緒にもんじゃたべなされ~」
気まずそうな顔で私をみた。
私もどゆう顔したらいいのかわからずただ、大親友の母にうながされて。
席についた。
沈黙が続く。
どうしょうかと思った時に。
「馬鹿にしてもいい。馬鹿にしていいから家のこと言わないで」
大親友の口から、そんな言葉がでて驚いた。
「なんで?」
「だって、こんな古ぼけた店だし、恥ずかしくない?こんな煙くさいところ・・」
声のトーンが低くて、暗かった。
「そんなことないよ、私はこのお店の大好き。ほんとだよ?どうして、教えてくれないの?」
「ダメかと思った。馬鹿にされるんじゃなかって・・・」
「しないよ。絶対にするもんですか、このお店がもう好きなんだもん」
「え?」
「この匂いに誘われてきたんだよ~w前からきになってたの。でもどこにあるか分からなくて、
やっと見つけられた!!」
明るく話す私に、
「貴方が友だちでよかった、本当に、ありがとう」
そのあと、泣いてしまうから、私も泣いてしまった。
あのもんじゃ焼きの味は忘れないよ。
一生の宝物で思い出。
あ、
「いらっしゃいませ~」
そうそう、私も高校生になったので、働かしてもらうことにw
給料は700円だ。
お客さんがたくさん来てくれるから、私も頑張らなきゃ!
看板娘になれますように(●^o^●)