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僕の嫌いな犬
「わんわんっ」
通学途中、腹をすかせたのか、
野良犬が近寄ってきた。
「汚いなぁ。どっかいけよ。」
だが僕は、どんなに甘えられても反応しない。
一度捨てられた生きる価値のない犬なんかに
かまってる暇はない。
汚らしい野良犬なんて大嫌いだ。
「わんわんっ」
冷たい目で僕が見ているのを気づいていないのか
その野良犬は僕に体をすり寄せてきた。
「うわ!汚いな!近づくな!」
俺はその野良犬を蹴り飛ばした。
「きゃん!」
その野良犬は甲高い悲鳴を上げ
どこかへ逃げていった。