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結城弘子と北川みそら 夏の思い出が欲しい

「ああ、また今日も何もなかった・・」

「勉強でもすれば?」


 北川みそらはまた美術室で暇そうにビーチチェアに寝そべる。

 家にいてもここにいても多分時間を無駄にしてる事に違いはない。ただ、少し期待をしたのだ。


「今日は他に誰も来ないの?」

「西野待ってるの?呼んであげようか?」

「なんで西野!」


 北川みそらは狼狽える。だらだら寝てるだけなら家でもいい。しかしここにいれば西野光輝に会えるかもしれないという下心がある。あくまで偶然を装って出会うのを企んでいたのだが。


「もしもし西野?北川が発情してるから鎮めに来なさい」

「ちょ、言い方!」

「好きなんでしょ」

「いうなあああ!」

「1時間以内に来るわ」

「うっそ!」


 急にソワソワ落ち着かなくなる北川みそら。言い訳したりトイレ行ったり、急に床掃除をしだしたり、化粧したり、お迎えの儀式を進める北川みそら。

 以前の軽薄な西野光輝と違い現在の西野光輝は北川みそらにとっては見事なイケメンだ。紳士で落ち着きがあり元来の顔の良さと高身長。ただ残念なのは結城弘子の熱狂的信者で結城弘子が絡むといろいろおかしくなる。


「あ、そうそう北川に渡せって頼まれてたんだっけ」


 結城弘子は封筒をを用具入れから取り出し北川みそらに渡す。どうみても使い回しの中古封筒。だがちゃんと封がしてある。

 北川みそらは封を剥がし中に指を入れると折り畳まれた紙が出てくる。それを開くと北川みそらは心臓が止まるかと思った。一方覗き込んでいた結城弘子は眩暈がした。

 1枚目はモデル立ちする西野光輝。2枚目は半裸の西野光輝。3枚目はシーツにしがみつく北川みそらを視姦しながら肉体的にも攻める西野光輝。4枚目はベッドに轟沈する北川みそらを横目にピーコックチェアに座りワインを嗜む西野光輝(全裸)。そして5枚目・・・


「あのババア・・・」

「買うわ!」


 5枚目の説明書には指定のサイトでお金を振り込むとイラストの「sample」の文字が無い完全版が手に入ると書かれている。その金額1枚1万で全部買うと4万円。しかも初回特典付きと書かれている。どう考えてもイラストの値段では無い。


「このsampleの文字邪魔!このmなんてなんでここにあるのよ!このsも後少しずれてれば!」

「あのババア。私の描いた絵で二毛作するなんて!」


 漫画の扉絵用とか見開きページ用に丁寧に描いたものに二人の顔をはめこんだ絵。ぷんすか怒る結城弘子を横目にスマホで指定のサイトに申し込みをする北川みそら。するとスマホに返信がくる。北川みそらはそれを開き見て絶頂に達した。魔女二人の描いたエロ画像は威力抜群である。常人に耐えられる筈がない。

 そこに西野光輝が現れる。


「西野、貴方の役割は無くなったわ」

「どうしたんです?」


 西野光輝の見た光景。折角ビーチチェアがあるのにスマホを握りしめ床で力尽きた北川みそらの姿。

 そして。


「西野にも手紙預かってるのよね・・・・・・・・・・・破こうかしら・・」


 それを聞いて西野光輝は首を傾げるばかりだ。

 そして結城弘子はつぶやく。


「ババア、私に借金返しなさいよ・・・」


 ここにいない貧乏魔女に文句を言う結城弘子であった。


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