21.救出と合流
人質の無事を確認するため部屋へと入ったツバメとアヤ
そこにはボロボロの服に所々に怪我をしている人達がおり、牢屋の外で互いに体を寄せ合い震えて待っていた
「待たせた!盗賊団は全滅させたから、もう大丈夫だ!」
ツバメはその人達を安心させるため大声で勝利と安全を伝える
その言葉を聞き緊張の糸が切れたのか、数人が腰を抜かし地面に倒れ込む
「助かった、のか」
「家に帰れる、ほんとにありがとうございます」
「怖かった、ありがとう」
皆が口々にツバメとアヤに礼を言い、そこには涙を流すものが大勢いた
ツバメは全員にヒールと念の為にピュアをかけた後、マリーの願いのため人質の中にアリサという女性が居ないかを尋ねる
「すまないが、この中にアリサは居るか?」
「はい、私がアリサですが」
20代後半ぐらいだろうか、明るい茶色の髪にメイド服を着ている女性が反応した、服や髪に乱暴にされたあとが目立ち、必死に抵抗したことが伺える
「マリーからあんたの事を頼まれてな、マリーは無事に保護している大丈夫だ」
「マリーが、無事でよかった!」
アリサはマリーの無事を聞くと漸く安心出来たのだろう、不安そうな顔をしていたのだが周りと同様に目に涙を浮かべていた
ツバメはまだ時間が必要だろうと思い、先にもう1つの部屋の確認をしに向かう事にした
「まだ上手く動けないだろうから少し休んでいてくれ!俺達は少し別の部屋に向かう!」
そう伝えアヤと共に部屋を出るそしてフォークスの座っていた椅子の後ろにある扉へと向かう
「ここは確認したのか?」
「私もまだだけど、多分あれだと思うよ!」
ワクワクしているアヤと共に扉を開き中へと入る、そこには山のように積まれた金銀の財宝が存在した
「これは、凄いな」
「目が痛くなりそうなぐらい輝いてる!」
この盗賊団はかなりの量を溜め込んでいたみたいで、二人は手分けしてこの財宝をしまいこんでいく
少し時間が掛かったが全部の財宝を手に入れた二人は先程の部屋へと戻り、休んでいた皆に声を掛ける
「今から街に向かう!もう少しの辛抱だ、最後まで頑張ってくれ!」
ツバメの合図と共に皆が立ち上がり、街へ向かうツバメの後ろを着いていく
道中出会うバードはアヤが的確に射抜き、落ちてきたところをツバメが仕留めることでスムーズに終わらせることが出来た
そしてツバメ達はメメドへと戻ってくることが出来た
「皆到着だ!よく頑張った!」
ツバメがそう皆に伝え、アリサ以外の人達を警備員に引き渡す
盗賊団の殲滅、及びフォークスの討伐の報酬を受け取る
「報酬と財宝は半々でいいか?」
「いやいやいや、私はフォークスと戦ってないし!盗賊だってほとんどツバメちゃんが倒したじゃない!」
少しアヤと報酬の件で揉めたのだが何とか折り合いをつけ、アヤとはその場で解散となった
そしてツバメはアリサを連れメメドの喫茶店に足を運ぶ
「アリサ!」
「マリー様!無事でよかった!」
二人は顔を見た瞬間にお互いに駆け寄り強く抱きしめる、それ程に心配していたのだろう、ツバメは二人を見ながらそう感じていた
クエスト[マリーの願い] 1/1
店にはマスターとマリーの他にアーネとメグも居るのが見えた
「もう来てたのか」
アーネとメグに声を掛け、同じ席にツバメも座る
アーネは明るい笑顔で、メグは軽く手を振り迎えてくれている
「ツバメちゃん!お待たせ!」
「少し早くに終わったのよ、それよりこの状況を詳しく聞かせて」
ツバメは二人にマリーとの出会いや盗賊団の殲滅、アヤの事など詳しく話し始める
二人は少し驚き、そして悔しそうな表情を浮かべていた
「まさか複数人でのクエストを二人でしちゃうとわね」
「私も行きたかった!悔しい!」
確かに二人でやるには少し時間がかかってしまい、フォークスとの戦いももっと楽に終わっただろうとツバメも思った
三人がそう話しているとマスターがコーヒーとケーキを持って来てくれた
「お疲れ様でした、こちらはサービスです」
「いいのかマスター?マリーも預かって貰って少し申し訳ないが」
迷惑を掛けてしまったとマスターに頭を下げるツバメ
しかしマスターは首を振りツバメに感謝を伝える
「盗賊団には街の皆が悩まされていました、迷惑なんてとんでもございません」
「そうか、有難く頂こう!」
盗賊団を倒した事の礼とのことでツバメはマスターの気持ちを受け取ることにした
ツバメがコーヒーやケーキを楽しんでいると、漸く落ち着いたのかマリーとアリサの二人がこちらへとやってくる
「ツバメ様、この度はアリサを助けて頂きありがとうございました」
「私からも、マリー様と私達を助けて下さり、誠にありがとうございます」
そう言い二人はツバメに頭を深く下げ礼を言う
ツバメは気にしていないと伝え、二人にこれからのことについて聞く
「それで、二人はこれからどうするんだ?用事があって山付近にいたんだろ?」
「はい、私とアリサは王国に帰る途中で盗賊に襲われたのです、その際に馬車と護衛も...」
二人は王国に向かい馬車で進んでいたようだったが、そこを盗賊団に狙われたようだ
二人は申し訳なさそうな表情を浮かべ再度ツバメに頭を下げる
「助けていただいた上で申し訳ないのですが、私達を王国まで連れて行ってはくれないでしょうか!」
「いいぞ?」
真剣に頼むマリーに対し、ツバメはあっさりとそう答えた
それを見たアーネとメグも笑顔で頷き、王国までのメンバーに二人が加わることとなった
「あの、本当によろしいのでしょうか?」
マリーが再度確認をする、急な頼みだったのだから用事があったのではと
「大丈夫だよ!楽しそうだしね!」
「それに、元々私達もこれから王国に向かうところだったから問題ないわよ」
二人はマリーにそう笑顔で伝え、ツバメはマリーとアリサに近づき手を差し出す
「これから少しの間、よろしくな!」
「はい!よろしくお願いします!」
それから喫茶店でゆっくり過ごした後、五人は王国へ向かうため街の外へと向かった
クエスト[マリーの護衛] 0/1
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