表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】不思議な桜が繋いだ縁【仮】  作者: 三愛 紫月
三日月さんの見せるビジョン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/199

帰宅

私は、暫く泣き続けてしまった。


【誰に遠慮がいりますか?】


三日月さんの言葉に救われていた。


「今日は、私が送ります。」


泣きやんだ私に、糸埜(いとの)さんが言った。


「はい、お願いします。」


「片付けは、私が案内人としておくよ。」


「すみません。」


「よろしくお願いします。」


立ち上がった私に、三日月さんが声をかけた。


「明日は、冴草健斗です。よろしくお願いします。」


「上條さんの彼の彼ですね?」


「はい」


「わかりました。」


「お気をつけてお帰り下さい」


「はい、失礼します。」


私は、頭を下げた。


糸埜(いとの)さんと歩きだす。


「スッキリしましたか?宮部さん」


「はい、何かずっとモヤモヤしてたんです。」


「モヤモヤですか?」


糸埜さんは、後部座席を開けてくれた。


「どうぞ」


「ありがとうございます」


車に乗り込んで、話だす。


「母親から定期的に結婚しろコールがやってくるので」


「それで、モヤモヤされていたのですね」


「はい。糸埜さんには、悪いですけど。私、興味なくて結婚とか、子供とか。それで、さっきの三日月さんの言葉に救われました。」


「それは、よかったです。私は、最初から三日月の血を絶やさない為の結婚でしたよ。今は、妻を好きになっていますが、最初は興味もなかったんです。それでも、師匠が決めた縁談でしたから」


そう言って、糸埜さんは笑ってる。


「そうだったんですね。何か、失礼な事を言ってしまってすみません」


「いえ、いえ。全然構わないんですよ。最初は、そうでしたが、今は大好きですから。だから、気になさらないで下さいね。私は、今幸せですから」


そう言って、糸埜さんは笑った。


「人間ってズルいですよね。」


「そうかもしれないですね」


「私、一時期SNSに振り回されていたんですよ。こんな仕事だから、見る機会が増えてしまって」


「はい」


「友達がどんどん結婚して、ママになってく、画面の切り取った写真だから、いい言葉しか並んでなくて。」


「はい」


「気が狂いそうになってたんです。」


「はい」


「そんな時に、五木結斗の話がやってきました。正直、没頭できて助かったんです。」


「はい」


「だって、私。女として生きていく幸せを何も掴めていなかったから…。」


私は、また泣いてしまった。


そんな私に糸埜さんは、ゆっくりと話し出す。


「私は、宮部さんが女としての幸せを掴んでいないようには見えませんでしたよ。女としてとは何でしょうか?分類訳するのに、何の意味があるのでしょうか?宮部さんは、オカルト記事を探して書いて見るのが幸せだと言った。私は、宮部さんは誰にも流されずに自分の幸せを手に入れてるカッコイイ女性に思いますよ」


そう言ってくれる。


三日月の家の人達は、優しい。


私は、その優しさに救われる。


「私は、姉がいるのですがね」


「そうなんですね」


「はい、三日月美佐埜(みかづきみさの)と言います。今度お時間があれば、会ってくれませんか?」


「はい」


「あの人に会うと自分の価値観はぶっ壊れますよ。」


糸埜さんは、私の家で車を停めてくれる。


「どういう意味ですか?」


「姉は、骨と結婚しました。」


「骨ですか?」


「はい。姉は、愛するもの全員死別です。」


「えっ?」


「師匠が見た所によると、姉はそうなる宿命を背負って産まれたようです。どうやら、姉は前世で夫と赤子を殺した人間だったようです。」


「そんな」


「しかし、姉はそんな事気にしていませんよ。結婚するはずだった三人の骨と、今も暮らしています。一部ですがね。お墓にいれてますから」


「凄いですね」


私の言葉に、糸埜さんは首を横に振った。


「相当苦しんでいましたよ。

そんな姉を救ったのは、二条(にじょう)宝珠(ほうじゅ)でした。二人は、ビジョンを見せれますから…。本当に、今の姉には、会ってもらいたいです。オカルト記事に、してあげてもらえませんか?姉は喜ぶと思います。」


「いいのですか?」


「はい、全てが終わりましたら!私から、話をつけておきますので。」


「わかりました。よろしくお願いします」


「はい」


そう言うと糸埜さんは、車の扉を開けてくれた。


「では、失礼します。」


「はい、お気をつけて」


私が、家に入るまでずっと見守ってくれていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ