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【完結済】不思議な桜が繋いだ縁【仮】  作者: 三愛 紫月
三日月さんの見せるビジョン

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酷い人

私は、ビジョンを切られて泣いていた。


「何ですか?今の…」


「吉瀬ユーリ、飛び降り自殺した幽体だよ。」


「そうじゃないです。物書きとして話してます。何ですか、構ってちゃんとか悲劇のヒロインとか!!」


「宮部さんも、言われた事があるのですね?」


「はい、小学生の頃にです。」


「構ってちゃんって何ですかね?酷い言い方ですよね。少しでも、自分の話をしたら構ってちゃん、構ってちゃんってね」


三日月さんは、私に笑いかける。


「確かに、そうですね。」


「いいじゃないですか。構ってちゃんでいましょうよ。皆さん、そうあっていいのですよ。」


「人は、いつからか自分の話をしてはならないと思い込むからな。」


糸埜(いとの)さんは、そう言って目を伏せた。


「たった、24時間です。一日は…。その中でどれだけの人が自分の事を話せるのでしょうか?だから、ブログがあったりするのでしょう?誰かに話したい。でも、話せない。そのもどかしさを抱えながら皆さん生きてるわけです。」


三日月さんの言葉に、私は、泣いていた。


私は、たった4日だけれど三日月さんが沢山の痛みや苦しみを感じているのを知っていた。


時々、冗談みたいな言葉を言って笑わせてくれるけれど…。


それは、多分。


誰よりも痛みを背負ってる証拠だと思ってる。


「少しだけ、外します。」


三日月さんは、スマホの画面を見て去っていった。


「宮部さん」


「はい」


「宝珠が、何をしているか知っていますか?」


そう言って、糸埜(いとの)さんはスマホを持ってる仕草をした。


「占い師ですよね?」


「いえ、それだけじゃありませんよ。」


そう言って、ポケットからスマホを取り出して、私に画面を見せてきた。


【三日月宝珠の一人言】


「何ですか、これ?」


糸埜さんは、スクロールする。


【私は、俗に言う構ってちゃんな占い師である。人の悩みを聞くより、自分が喋りたい!それが、いけないのか!】



「プッ、何ですか、これ」


「叩かれまくってます。」


【占い師なら、話聞けよ】


【あんた、ゴミだろ?】


【やベー奴】


【構ってちゃんマジで】


【ウザイ】


「そしたら、これです。」


糸埜さんは、お腹を抱えて笑い出す。


【そんな貴方達に呪い返しを施しました。ありがとう、アンチさん。また、私は、一段と能力が増えます】


「三日月さん、何してるんですか?」


「凹むなよ。こんな、画面でと言いたいらしいです。」


「誰にですか?」


そして、糸埜さんは、本当の

掲示板を見せてきた。


【死にたいなら、私と話しませんか?】


「これは…。」


「表向きは、これですが。実際は、自殺したい方の話を聞いています。今のも、そうでしょうね。」


「ネットの世界で、傷ついた方を救ってるのですか?」


「そんな、救世主みたいなものではないと思いますが、話を聞いているだけですよ。」


「三日月さんは、やっぱり優しい人ですね。」


その言葉に、糸埜さんは、目を伏せる。


「宝珠は、吉瀬ユーリに出会う前からパソコンの掲示板を開いては、悩んでる人がいないか探していたんだ。でもね、ほとんどがたいした悩みがない人でね。ただ、人を叩きたいだけの人、揚げ足をとりたい人、からかって遊びたい人とかでさ。うまく探せなかったんだ。そんな時に、吉瀬ユーリが現れた。ショックを受けていた。小説のコメントってなんだとかなってさ。もう、とにかく疲れていた。そんな、宝珠がさっきのをやりたいって言ったんだよ。」


そう言って、糸埜さんは掲示板を見てる。


「一番若い、三日月慶珠(みかづきけいじゅ)に作ってもらったんだ。その掲示板。30人の人が自殺をやめたよ」


「えっ、凄いですね」


「明日が辛かったら、電話して、明日が悲しかったら電話して、明日が苦しかったら電話して、そう言って一日を積み重ねて。皆、歩きだした。さっき、礼珠(れいじゅ)さんが言ってただろ?器の問題だって」


「はい」


「それを知るだけでね。変わるんだってさ。自分は、繊細なんだって気づくとね。笑えたりするんだって。宝珠が救った人が、三日月家(みかづきけ)に来て言っていたんだ。」


「そうなのですね」


私は、三日月宝珠という人に少なからず興味を持っていた。


もっと、三日月さんを知りたい。



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