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【完結済】不思議な桜が繋いだ縁【仮】  作者: 三愛 紫月
旭川愛梨

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幸せな時間

【愛してる】


【倫、ずっと一緒にいて】


【倫、これから先もいたい】


少し低めだけれど、心地よい声がする。


三日月さんの匂いが、薄くなる。


声が、遠くなっていく。


ドクン…ドクン…


ドクン…ドクン…


心臓の音の方が、やけに耳元で感じる。


ピピピピ


はっ…。


肉体が、起き上がるけれど少し違和感を感じる。


昨日と同じ感覚だ。


【宮部さん、行きますよ】


カチ…カチ…カチ…カチ…


それは、誰なの?



「うーーん」


私、旭川愛梨(あさひかわあいり)は、スッキリとした目覚めの朝を向かえていた。


今日は、一ノ瀬倫と丸一日一緒にいれるのだ。


そう考えるだけで、昨日の夜からワクワクして眠れなかった。


付き合って一年とニヶ月。


私の人生の中で、こんなに幸せな恋愛は今までなかった。


これから先も、倫といたい。


ブー、ブー


【もうすぐ、出ます】


【わかりました。】


倫からのメッセージに返信をする。


私は、服を着替える。


髪を整えて、メークをする。


倫と会うだけで、気持ちは何倍にも膨らむ、ときめく。


そんな人と、結婚できたら幸せ。


友達に、相談するとある神社を教えてもらった。


次の御休みに行くつもり…。


だって、私は倫と結婚したいんだもん。


ヤバイ、出よう。


私は、家を出て行く。


不審者のように、顔がにやけてしまう。


私は、微笑んでるのを人にバレないようにしながら歩く。


待ち合わせ場所にやってきた。


「愛梨、ごめんね」


「ううん」


いつもは、遅れるのに今日は遅れなかった。


「どうした?」


「倫が、遅れないのは珍しいなって思って」


「今日は、大丈夫だった。急患もなかったから」


「そうだったんだね」


「はい、行こうか」


そっと手を繋がれる。


私は、倫が堪らなく好き。


倫と出会う為に、今まで結婚もしていなかったんだと思った。


倫と手を繋いでるだけで、幸せを感じる。


「ここだよ」


「はい」


倫は、スマートにお洒落なレストランに連れてきてくれる。


「愛梨」


「はい」


「今日の服、素敵だね。言うの遅くなってしまってごめんね」


「ううん、嬉しい」


赤ワインが、グラスに注がれる。


「乾杯」


「乾杯」


倫が、予約したコース料理が運ばれた。


私と倫は、ニコニコ顔で食べ終わった。


デザートを食べて、コーヒーまで飲み干して、お店を出た。


「素敵なお店だったわ、倫」


「うん、よかったよ」


「仕事、忙しい?」


「それなりには、忙しいけど。大丈夫だよ」


「よかった」


「明日は、休みなんだ。家に来る?」


「うん」


「じゃあ、行こうか」


倫は、手を繋いでくれる。


「友達がね、不倫してるの」


「そうなの」


「結婚って、夢がないものなのかな?」


私は、友達に延々と聞かされてうんざりしていた不倫話を倫に聞かせた。


「そんな事ないと思うけど。確かに、不倫してる人は、周りに多い」


「旦那さんの、性欲処理機みたいに扱われて嫌なんだって。でも、別の友達はこうも言ったのよ。それは、嫌いになったから嫌になっただけなんじゃないの?初めからそんな人だってわかってるよねって」


「まあ、確かに…。体の関係に関しては、付き合ってる時にわかってるね。お見合いだったら話しは、別かもしれないけど…。」


「そうでしょ?倫。私も、その友人の意見には賛同したわ。だいたいの離婚原因が性の不一致でしょ?」


「そうだね」


性が合わない人とは、うまくいかない。


これは、みんなそう。


不倫してる友人も、旦那に週三回求められるから嫌だと話した。


それだけ、愛されてる証拠でしょと他の友人は話したけれど、丁寧なキスや愛撫が必要で、そこにいくまでのプロセスがいると言った。


彼女が帰った後、みんなは言った。


【そんなに、それが大事なら結婚なんかしなくていいじゃない】


【わかる。結婚って生活よ。何の夢を持ってるのかな?】


【ロマンチストって、困るわよね】


【わかる】


私も強く頷いた。


恋人同士の僅かな時間だから、丁寧に出来ること


それを、結婚生活に求める彼女は間違ってるわ



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