表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】不思議な桜が繋いだ縁【仮】  作者: 三愛 紫月
旭川愛梨

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/199

DAY2 プロポーズされますように…。

あの時の夢を見ていたようだった。


『よく寝てましたね。三日月先生』


「おはようこざいます。」


『では、のちほど』


「はい」


旭川愛梨(あさひかわあいり)は、消えた。


彼女が、現れたのは五木結斗が、一ノ瀬倫(いちのせりん)に会わした7年後だった。


『三日月先生』


いつものように、帰宅した私の前に彼女がいた。


「顔の腫れが、酷いということはまだ死後まもないですか?」


『はい、まだ三日目です。』


「わかりました」


私は、彼女の腫れを私にうつした。


『三日月先生。初めまして、旭川愛梨です。』


「ビジョンを見せていただけますか?」


『はい』


旭川愛梨のビジョンは、痛くて悲しくて辛かった。


「ありがとうございます」


『三日月先生、倫を救いたいんです。』


「彼氏ですか?」


『はい』


「わかりました。お手伝いしましょう」


そう言ったのだけれど、旭川愛梨は現れなくなってしまった。


未練があったのが、わかる。


突然、命を奪われて未練がない人間などいないのだ。


私が、久しぶりに旭川愛梨に再会したのは、彼女のご両親にビジョンを見せて欲しいとの依頼だった。


あれから、三年が経った。


そもそも、向こうから来ない限り、私は接触出来ないから仕方ない。


旭川愛梨を気になっていたけれど、私には何も出来なかった。


シャワーに入り、衣服を着替えて、家を出た。


あの神社に向かう。


一ノ瀬倫に、きちんと愛する人が出来たのだ。


私は、神社近くの駐車場に車を止めて降りた。


神社は、やはり見える。


「おはようこざいます。」


「おはようこざいます。」


通りすぎていく参拝客。


「三日月先生、準備はしておきました。」


「ありがとう」


「それから、宮部さんはもういらしていますよ」


「そうですか、すみません」


私は、案内人に言われて昨日の場所に行く。


「おはようこざいます。三日月さん」


「おはようこざいます。お早いですね。」


「はい。」


「今日は、旭川愛梨さんです。」


「わかりました。」


「彼女のお相手は、一ノ瀬倫さんです。」


「はい」


私は、案内人が用意していてくれたものを並べながら話す。


「線香が、臭くなかったですか?」


「大丈夫です。」


「それなら、よかったです」


この場所で、やる時はずっと線香が焚かれているのだ。


私は、宮部さんを丸い白い布に座らせる。


これは、結界だ。


宮部さんの肉体と魂を守るもの。


「こちらを握っていて下さいね」


数珠を差し出した。


こちらは、8色を使用している。


これは、宮部さんが入る魂に飲み込まれないようにする為もある。


私は、鈴も握らせる。


「三日月さん」


「何でしょうか?」


「今回も、幸せな日からですか?」


「はい」


「わかりました。」


「大丈夫ですよ。旭川愛梨は、もう痛みや苦痛からは解放されています。ご両親に、会いに行った時に完全に解放されました。ただ、恋愛に対する痛みや苦しみから、は、まだ解放されていませんから、宮部さんは痛い思いをするかもしれませんね。」


「それで、千尋さんも」


「そうですね。今回は、愛する人に会いに行くわけです。やっと、そちらも解放されます。」


宮部さんは、頷きながら私を見つめる。


「私は、皆さんの人生を経験できるのですね。昨日は、怖かったですが…。今日は、嬉しいです。幸せな気持ちも、味わえる。最後の言葉も渡しにいける」


「女の人は、強いですね」


私は、宮部さんに笑いかける。


「そうですね。一日で、そう思えました。」


「では、そろそろ旭川愛梨さんの元に行きましょうか」


「はい」


私は、宮部さんの前に座る。


ゆっくりと手袋を外し、後頭部に手を当てる。


このカチカチと音の鳴るものは、私が巫女さんから預かったものでよくわからなかった。


しかし、これがあると一体感を作るのがより早くなった。


少し引き離す事も出来る不思議なものだ。


私は、それを左手の掌に握りしめた。


丸くて不思議なそれを…


「それでは、二日目を始めましょう。旭川愛梨の元へ、行ってらっしゃいませ」


「はい」


私は、後頭部に手を当てる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ