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覇王の傲慢とアウトサイダー  作者: 佐藤 綾音
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第3話 コロンブスの卵

描写があまりにも少ないので、加筆したりします。

また、少し違和感のあるセリフになってしまったのと、謎解きの展開が少し雑なのでちょっと反省します。

小説の中の絵画を皆さんも見ていただけると嬉しいです。(*´ω`*)

文章を逆さまにすれば、何かの絵のように見えた。


これは文章ではなく、何かの暗号もしくは絵だと言われないと、気づかないような機微なものだった。


呉羽から受け取った論文を再びバラバラにする。それをパズルのように組み立てた。

論文の枚数は、全てで22枚。それらを、横並びしていく。


「そんな強く破ったら、ホッチキスが出て危ないよ」


呉羽が心配するようにしていた。


「ああ、お前の言う通りこれは謎謎かもしれん。あまりにも、配置が不自然だ。文章ではなく、一枚の絵かもしれない」


少し興奮したように、机の上に乗ってからその論文を見下ろした。

そこには、並べられたのは論文ではなく一枚の絵のように表現されたものだった。


論文の中には、絵画が巧妙に隠されていた。


「ああ、きっとこれが研究方法の言葉の意味だろう」


母は、本当に論文の中に謎謎を遺していたのかもしれない。

だが、一つ気になることがあった。


「琉威ちゃん、何を慌ててパソコンを見ているの?」


「絵? そんな風に見えないけど」


「研究方法を読んでみろ」


「天空より見下ろせし、快楽の園の表現者より異界の扉を開く導きとならん。琉威ちゃん、これだけじゃわかんないよ」


「その天空より見下ろせしっていうのは、そのまま論文を並べて見ろ。そしたら絵画が見えてくる。論文の文字は、その絵画の絵具の代わりとして表現をしている。だから支離滅裂なんだ」


パソコンに映し出される絵画を見て、呉羽呟いた。

「この絵は何?凄い綺麗な絵だね」


「ヒエロニムス・ボスの作品である。『快楽の園』父が好きな絵でもある。その絵は扉のように開くようになっている。もし、それを暗示しているのだとしたら『赤い霧』を開く手がかりが」


「琉威ちゃん、どうしたの」


琉威は、せっかく並べた論文を一枚、一枚裏返していく。それは、絵画の扉を開くように。

すると、そこには絵ではなく、奇妙な図式が並べられていた。


「絵画の扉を開けるというのはこういうことか。論文の中に設計図が隠されている」


「設計図? それって、パーツを組み立てて完成させるための図面ってこと」


「ああ、だが。ただの設計図ではない。もう完成された機械だと思う」


「ヒエロニムス・マシンって、お前は知っているか?」


「ヒエ……なんちゃら?」


「ただの紙切れに回路図を描いただけなのに、それは動いたという。発明品だ。当時、全ての科学者が否定したもの。実際には、ヒエロニムス・マシンは起動したらしい。つまり、この論文自体がそのシステムを採用しているという結論だ」


「え?この論文が機械なの」


「機械とは呼びたくないが、術式なのだろう。それに見ろッ これ」


「回路と同じ」


「過去、赤い霧が出現した衛星写真だ。ほら、論文に隠された回路に似ている。つまり、世界中で知らない間に回路が偶然出来て、『赤い霧』が発生しているのだとしたら」


母がどうして、快楽の園を論文に隠したのか。それは、作者の名前とマシンの名前が同じであるが故に。


「琉威ちゃんのお母さんも同じことを突き止めて、同じことをした。つまり、この論文自体が」

「ああ、『赤い霧』を呼び出すためのもの」

 

「とはいえ。仮説でしかない。この俺の推測も的外れかもしれん。だが、試す価値はあるし。これ以上研究を続けるのもアホらしいからな」


「ヒエロ......なんちゃらは、動いたんでしょ?どうやって動かしたの」


「ああ、確か。写真などを使って念じるだけだったか? 自分で仮説を立てあれだが、動くはずはない。だが」


「貴方のお母さんの研究だもの。もしかしてと思っているんでしょう」


「馬鹿らしいくて笑える。コロンブスの卵という考えもできる」


「コロンブスの卵?」


「少しは歴史を勉強しろ。船の上で、卵を立てほしいと船員たちに言った話だ。揺れる船の中で、卵なんか立たないと船員たちは馬鹿にするが、コロンブスは卵の底を軽く割って立たせて見せた」


「えぇー、それなら私にも出来るよ」


「そうだ。誰でもできるようなものだが。コロンブスが言わないと誰もしなかった事。意外な考え方一つで、問題を解決することができる。新しい事実を探すのも研究者として義務だ」


「でも、それって琉威ちゃんの研究者精神に反するじゃない?」


「自分の固定概念を壊すのも、研究者としての素質だと俺は考えている。黙ってやれと自分に言い聞かせるさ」


「それじゃ、赤い霧の写真を用意しようか?」


「いや、ちょっと待て」


「ふむふむ。これは、連想できるものであれば特に問題はないな。写真や動画などのデータがある。現像しなくても連想するぐらいはできるだろう」


「よし、これで準備完了だ」


「琉威ちゃん、私は怖いから奥の部屋へ行っています」


「待てコラッ お前は見届ける義務があるだろう」


「えぇっー、だって私は研究の部外者じゃないですか」


「都合の良い時に、部外者面するな。それに、俺の母親が遺した論文をお前は信じた。ならば、自分の目で見届けるのは道理だろう」


「エヘヘへ、分かりました。そこまで言うなら、私と離れたくない琉威ちゃんのために頑張る」



「どうして、そういう解釈になる。まあいい、写真もある」


「何も起きないが」


「えぇっー、琉威ちゃんは早すぎだよ。なんか始めるなら、先に言ってよ。1、2、3ダァーって感じで」


呉羽は、天井に向けて拳を掲げてから飛び跳ねた。


「そんな掛け声で始めるか」


「でも、何にも起きないね」


「予想通り起きなかった」


「痛ッ」


「琉威ちゃんッ 大丈夫?」


右手の人差し指に、赤い線が出来ていた。ゆっくりと、赤い雫となっていく。

書類がバラけた時に、ホッチキッスの芯が上向きになり、自分の指を傷つけたようだった。


「大丈夫。留め具に指が刺さっただけだ」


零れ落ちた血が、論文の表紙に付着して強烈な光となり、回路が浮かび上がってきた。

その回路は、周囲に連鎖反応を起こした。点と点が結ぶように、支離滅裂だった文字一つ一つが、

繋がれていく。そこには、三つの絵画が浮かんでいた。

右の絵は、地獄を表現し、左の絵は天国。そして中央には、混沌を表した。

ゆっくりと、光が収束していき一本の線となる。そして、研究所の壁へと衝突した。


「こんなこと、予想外だぞ」

暖かいコメントで評価をお願いします。

所々、修正や加筆しますので。すいません、展開が面白ければ嬉しいですが。

( ^ω^ )


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