挑んだ結果…
僕は今魔人の前にいる。
殺気が肌にピリピリと伝わってくる…恐怖で体が動かない。
動け…動け…そう思ってもなかなか動かない。
このまま動けず死ぬ…その最悪の結末が頭に過ぎった
そんな時だった、魔神の動き…いや、この世界の時が止まった。そしてゲームマスターが現れた。
「やぁやぁ、楽死んでいるかい?現在神と戦っているのは1人だけ!勝てるかな〜?し、か、も!魔神様!今まで魔神に勝てた人は1人もいない…さぁさぁ頑張って他のみんなも負けないようにねぇ〜」
そう緩く言い残しゲームマスターはそそくさと時を戻し消えていった。あの緩い口調でしかも時が止まってくれたおかげか恐怖はあるけど気持ちの整理ができた。
この瞬間だけ感謝するよ、ゲームマスター
「さぁ…殺ろうか……最強と言われる魔人様よ!」
何年もゲームをしていたせいか僕はゲーム脳になってしまったようだ。死ぬかもしれないこの瞬間凄くワクワクしている。魔神と殺り合うのが楽しい楽しい楽しい!死んでしまう、もう現実には戻れないかもしれないスリルが楽しい!
そこからは記憶が無い。目覚めた時にはもう始まりの街に居たから。
やはり無謀だったのだ。複数人推奨のゲーム、ダンジョンを1人でするのは…
そう思い、絶望しながら僕は泊まっていた宿のベッドに倒れ込んだ。
二度とゲームの世界から出れない。現実ではもう死んでいる。なのに、VR世界では死ねない。そんな現実を20XX年の9月に突きつけられた。
その日は泣いた。身体中の水分が消えて無くなりそうなくらいに。




