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マジック・オブ・ブレイヴ  作者: 早河 遼
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七・五節 わがまま

 

 ◆◇


 〝魔力〟に〝精霊〟、かぁ……。


 未だに飲み込めない様な話だけど、あんな状況を作ったのは私だし、あの堪え難い苦痛を感じれば、嘘では無い事なんて嫌でも理解してしまう。


 とても苦しかったし、しんどかった。


 自分で魔力がカッコいいとか何とか言っていた癖に、情けないなぁ。こんなにも魔力を宿す、という事が辛いだなんて知らなかったから。つくづく自分の無知を呪いたい。


 もう二度とあんな苦しい思いはしたくない。そう思ってはいる。だけども、もしもう少し魔力の暴走が続いていたら――。



 ――もう少し長く、私の事を抱きしめてくれていたかな。



 ずっと前から、シルクの事が好きだった。

 彼のその優しい心が、何よりも好きだった。


 彼が近くにいるだけで、とても心が落ち着くし、何処か幸せな気分になる。


 だからあの時、私の事を助けてくれて、凄く、凄く嬉しかった。激しく鳴っていた心臓の鼓動が彼に伝わらないか心配したけど、彼の優しさや温もりをいつも以上に感じられて、嬉しかった。


 自分がわがままな事なんて自覚している。


 だけど――。



 ――今夜はもう少しだけ、側にいてほしかったな。



 ◆◇

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