表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
答えなど無い、あったとしても  作者: せややん
1/3

問い掛ける

 答えなど無い、あったとしてもーー



 この街に来てから、もう早三年。

気が付けばもうこんなにも時間を浪費していた。

ずっと仕事ばかりして、私の事など何もしていない。


 けれども今の時代、そんな人間ばかりではないか。

朝から晩まで仕事をして、気が付けば何も無く、ただただ焦る。

このままでは駄目だと。何をしにココへ来たのか。

考えれば考えるほど沼にハマって、ストレスを抱える。

仕事と自分のダブルストレスだ。苦痛なんてもんじゃない。


 それでも世間は、「死んだら負けだ。」とか。

「飛び込んで楽になっても、残された人達が迷惑だ。」だとか。

うるせぇよ、と。知った事か、と。

そんな便利な言葉並べて、偽善ぶって。

そんな中途半端な偽善の所為で、苦しむ人がいるのだと。

大体そんな事を軽々しく言えるのは、今私が悩んでいる事など考えずに生きて来た奴らだ。

...あくまで憶測だけども。


 現に今こうしている間にも、電車の前に飛び出し、電車が止まり、駅員達がクレーム対応に追われて、早く動けと目に見えるストレスを口にする。

こんなことばかり繰り返しているから、また同じ事が起こる。

起きる。

これは絶対だ。

確定された事象なのだ。

この悪循環を改善しない事には。


 「いつになったら、こんな事を悩まなくなるのかな。」

元々誰かがいただろう会議室に向かって、その議題を投げかける。

もちろん、答えなど帰ってこない。

議題は宙に浮いたまま、静かに嘲笑う。

そして議題は、人を馬鹿にする様な口調で答え始める。


()()()()()()()()()()()()()()()()


耳を塞ぐ。

私は知っている、この先の言葉など。


()()()()()()()()


耳元で囁く声。

私の声にそっくりな、別の声。

いつも聴こえる、喉の声帯から空気を震わせ発される、私によく似ていて、それでいて少し違うような


()


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ