「友よ」
「待ってくれ!」
━━所詮はこうなる運命だったのよ。
「行かないでくれ!俺が……俺が悪かった!」
━━もう遅いわ。そう、遅すぎたのよ。
「そんな……そんな事は無い!俺たちはまだやり直せる筈だ!」
━━いいえ。もう全てが手遅れ。どうして……どうしてもっと早くに気付いてくれなかったの?
「ごめん……ごめんよう……」
男の目から後悔の涙が零れる。
━━出来れば泣かないでお別れしたかったけど……それじゃ、元気でね。
「行くな━━━━っ!!」
男の手をすり抜けて、それは去って行った。
その背後から━━。
『おとーさん!いつまで洗面台を占領してるの!』
「娘よ……父はこの悲しみをどこへ流せばいいのだろうか……」
「そんな物は抜け毛と一緒に━━あ、髪の毛詰まると困るからちゃんと掃除してよね」
「No━━━━━━っ!!」
父・たかし(4?歳)はめっきり薄くなった頭を抱えて絶叫した。
抜けはじめて分かる。髪は長━━い友……と、漢字を覚えると微妙な違いで×にされます。(実話)




