月長石の月、一週目
大変遅くなりました……。
ここ数日、とある事件の為に全人員を動員して対応していました。
とりあえず、最悪の事態は免れたと言えるでしょう。
この街でも起こる可能性がないとは言えないので、記録としてまとめておきます。
結論から言えば、今回も穴の出現がきっかけでした。
ただ、発生した場所と、時期が悪かった。
穴の出現した場所は、ここから馬を使って半日かからないくらいの都市で、本来であれば我が街より戦士団の方も多く待機しているのですが。
巡礼の旅の為に、普段の半数ほどの人しかいなかったそうです。
この為、発見が遅れたのは仕方なかったと言えるでしょう。
問題は、場所。
この都市には、一つ変わった施設がありました。
首都から遠く離れたこの地域で、穴の出現を制御できないか。
そういったことを研究する施設があったのです。
むしろ、それがある為に大きな都市になったらしく、研究の為にあらゆる人材を集め、その方々を養う為に農地が増え、食事処が増えて。
という経緯で大きくなったとか。
私も詳しく知らないので、らしい。ということだけ聞きました。
そういう訳で、非常に熱心な研究員がたくさんいるそうで、ほぼ毎日研究していたそうです。
普段ならそれで良かったのでしょうが、今の時期は良くなかった。
研究員達は、戦士団の方がいないのに穴出現を再現する実験を行い、失敗してしまったのです。
いえ、ある意味では成功といえるのでしょう。
人の力で穴を出現させる事に成功したのです。
今後の研究に大きな成果をもたらしてくれた。と生き残った研究員は語っていました。
しかし、現時点では制御するすべもなく、研究所内はあっという間に化け物で溢れてしまったのです。
救いだったのは、研究所の周囲を強靱な防壁で囲っていたおかげで、都市そのものには被害はでなかった事でしょうか。
ですが、穴を塞がなければ、化け物達によって破壊される可能性もあります。
早急に対応しなければいけない。
しかし、人が足りない。
そこで、近隣の街に協力を要請し、我々が出来る事を手伝うということになったのです。
これが、先週の中頃の事でした。
この時は、二日もあればなんとかなるだろう。と私は考えてしましたが、事態はそれほど甘い物ではありませんでした。
住民の避難、食料の移動、防壁の監視。
他にも色々と戦士団の方の手伝いをしてきました。
他の隊員からの話などをまとめるつもりでしたが、帰ってきたばかりなので、もう、ねたい。
詳細は別の書面にまとめます。
とりあえず、そういう訳で大変な目にあいました。
正直、もう研究なんて。と思いましたが、将来の為にがんばってほしいと思います。
でも、安全第一で。




