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◎ 魔導機/機兵/魔導船関連

 ○魔導機

 ※魔導機

 魔導を用いた外骨格装甲。簡単に言えば、補助動力付きの重装甲冑。使用者保護の為、大型化を目指しているが、冶金技術が追い付いていない。


 ※天敵に抗う象徴

 主に魔導機のこと。やはり、人間が甲殻蟲と一対一で差向い合って勝利できる武具であり、かつ地に足の着いた存在であるという意味合いは大きいのである。


 ※ゴラネス一四型

 ゴラネス一型の第三改修型。東方領邦では装甲と出力を制限して、建機として使用されている所もある。

 後、ゴラネスの改修遍歴は魔導機を解説する機会があればということで……。


 ※ゴラネス一五型

 ゴラネス一型の第四改修型。帝国初の量産魔導機であったゴラネス一型系の発展限界機。初期型である一型と比べ、稼働時間が三倍になっている。東方領邦では主力魔導機として使用されている。


 ※ゴラネス二三型

 帝国で採用されている量産型魔導機。頭部なし。見た目が肉厚で鈍重な印象。主に機兵が用いる。余談であるが、前世代機のゴラネス一型系列は領邦国家群で使用されている。


 ※ラケ・ゴラネス

 帝国で採用されている量産型高性能魔導機。頭部あり。無駄な装甲がなく、鋭敏さを感じさせる。主に機士が用いる。実はゴラネス一型を生み出す過程に作られた、試作機の一つより発展したという変わった経歴を持つ。


 ※パンタル

 ゼル・セトラス大砂海域で主に使用されている量産型魔導機。魔導機の始祖に当たる機体を参考に、ゼル・セトラス組合連合会が一から開発した。操縦者保護の一環として、腕部の操縦機構を胴体内部に収めた為、胸から腹が膨らんでいる。製造責任と発売元は組合連合会である。


 ※戦251-4改

 パンタルの型番。


 ※二百五十一年式魔導陸戦機四型改

 パンタルの正式名。


 ※三六一四

 クロウが魔導機教習所で乗る機体の識別番号。意は三百六十一期の四番機。


 ※管理番号〇四九八九-一

 クロウのパンタルに刻印された機体番号。


 ※ラストル

 ゼル・セトラス大砂海域で主に使用されている量産型簡易魔導機。パンタルを基に開発された。操縦機構はパンタルと変わらないが、油圧系が大きく強化されたことで積載運搬能力が向上し、魔力消費量も若干改善されている。が、その分だけ装甲を失くしたり削られていたりする。また防犯上の観点から、油圧系への瞬間魔力供給量が制限されている為、瞬発性も低い。製造責任と発売元は、パンタルと同じく組合連合会である。


 ※防災機

 耐火性及び耐熱性、耐塵性を強化した特殊仕様のラストル。動きは鈍重であるが馬力はパンタル以上である。


 ※工作機

 耐爆性及び耐久性を強化した特殊仕様のラストル。特に前面部を重装甲化しており、装甲厚はパンタル以上である。


 ※ボルス・ディア

 西方の一大勢力、五都市同盟が運用する魔導機。ゴラネスと比べると重装甲であるが、運動性が低く稼働時間が短い。


 ○機体関連

 ※復魔器

 組合連合会製魔導機に装備される魔力生成器。熱を魔力に転換する魔導機器であるが、ゼル・セトラス域のような暑い地域以外は効率が低く、整備も一手間増える為、他地域ではそれ程に使用されていない。


 ※展視窓

 魔導機内より外部を見る為の覗き窓。前面と左右面の三箇所に設けられている。


 ※追随型腕部操作装置

 組合連合会製魔導機に採用されている腕部操作装置で、腕の外側に装着する。装置は機体腕部と連結されており、搭乗者の腕の動きは倍加され、機体の動きに反映される。一般に制御籠手と呼ばれている。


 ※出力調整装置

 魔力流量を調整し、魔導機の出力を設定する装置。制御籠手の動作制限機能を作動させないまま操作すると、少々間抜けな絵図が生まれる。


 ※起動キー

 安全装置の一つで、操縦機構を動かす為に必要となる。これを抜くだけで盗難防止となる。


 ※吸振器

 ダンパー。


 ※二式柄付擲弾

 パンタルの携行兵装としては最大火力を誇る柄付手榴弾(ぽてとまっしゃー)

 試行錯誤の末、対甲殻蟲用制圧兵装に至った一式柄付擲弾を基に開発された。柄は焼成材(セラミック)製、爆薬が収まった大きな弾頭は鉄材で覆われている。弾頭脇にあるレバー型安全装置を外し、柄頭のピンを抜いた後、五秒程で爆発する。殺傷半径は大凡二十リュート、最大投擲距離は大凡百二十リュート程とされているが、イロイロと工夫したり(弾頭を追加したり)頑張ったり(擲弾筒を作ったり)したらもっといけるかもしれない。

 パンタルには二発セットの専用携行装備があり、手に取って外した段階で安全装置も外れる仕様となっている。



 ○開発計画関連

 ※斥力盾作製計画

 仮称。セレスの依頼を実現すべく始まった、第四魔導技術開発室の初仕事。斥力場は防護魔術の一つなのだが、どうやら失伝していた模様。


 ※試製一型魔導機用魔導銃

 試作品ということもあってか、銃身は太い上に長い。銃身後部に200aZ魔蓄器を組み込んでおり、これが魔力源となる。使用する魔力弾は『衝撃の矢』なる術式を使用した物で、対象に当たると衝撃を与える。


 ※試作一四型脚部用斥力盾

 量産試作型の斥力盾。魔導機の防護具で機体外部に斥力場を形成することで、相手からの攻撃を軽減したり、攻撃の方向を逸らして回避したりする。もっとも、攻撃そのものを無効化する訳ではないし、機体に攻撃が当たる前に機体のバランスが崩れてしまい、転んでしまうこともある。

 ミソラとシャノンの努力の結果、大本となった斥力場を形成する術式に、感知の術式が組み込まれたことから、斥力場は反射的に形成されるようになった。その為、稼働時間が大幅に延びている。


 ※試作五二型腕部用斥力盾

 量産試作型の斥力盾。上記にある試作一四型と同様に斥力場を形成し、相手からの攻撃を軽減したり、回避したりする。中身の術式も防護範囲以外は同じで、反射的に斥力場が形成される。

 また、斥力場を任意に展開できる仕組みも組み込まれており、盾の裏側に回転式のスイッチが設けられている。魔力残量計もその近くにあり、搭乗者からも見える位置に設置されている。


 ※魔力弾

 魔導銃より発射される魔力の弾。より正確に述べれば、術式が込められた魔力塊で、外界から刺激を受けると術式が発動する。実の所、魔力を媒体なく一カ所に集めて塊にするのは難しく、魔力弾は発射した直後より空気中に魔力が放出してしまう。この魔力を塊に形成する点がネックとなり、魔導銃は実用化が難しいとされていた。

 ちなみに、魔導銃開発初期において、ミスラティン合金を媒体に使用するといった案も出されたのだが、費用対効果が悪く、むしろ火薬式の方が安いという結論が出て、媒体なしでの形成が主流となった。


 ※試製一二型魔導機用魔導銃

 試製一型の改良(?)版。基本的に作りは変わりないが、信頼性を向上させるべく単発式となった為、使用魔術式から連発機構分が取り除かれた。その結果、銃身が短くなって取り回しが楽になり、即応性が上がっている。


 ※試験艇

 吾輩は試験艇である。名前は特にない。もとい、斥力浮上式魔導船艇の記念すべき一番機。ではあるが、やはり名前は特にない。推定では時速百アルト位は出せるらしい。


 ※多脚砲台構想

 ウディ・マディスが立案した開発計画。至極簡単に言えば、砲台を動かせる脚をつけた代物である。


 ※多脚運動試験機

 全長四リュート程の四脚で歩行する機械。歩行制御に魔導機の追随型間接制御機構を流用している。


 ※斥力浮上式魔導舟艇試製一二型

 試験で大破した試作一番艇のデータを基に改修された二番機。基本的に設計は変わらないが、甲殻装甲を採用したことで軽量化が実現し航続距離が大幅に伸びた上、速度も最大で百二十アルト位は出せるようになった。後、浮き上がり防止の抑制翼が付いた他、疾走距離計が追加され、潤滑油や熱交換器等がより上質な物に換えられている。

 今回は遠出をするということで武装として、こちらも改良された試作魔導銃が備え付けられている。



 ○機兵関連

 ※機兵

 魔導機に搭乗する兵士。または、魔導機を運用する兵種。万国共通。


 ※機士

 魔導機に搭乗する指揮官。帝国圏で使われている。


 ※帝国における機士と機兵

 機士は、以下の三階級の者の総称。

  機士長:正機士の中より指揮能力があると判断された者が当てられる。

  正機士:機士三年目以降に当てられる。

  従機士:機士心得から機士二年目までに当てられる。

 機兵は、以下の三階級の者の総称。

  機兵長:正機兵の中より経験豊富と判断された者が当てられる。

  正機兵:機兵四年目以降に当てられる。

  従機兵:機兵一年目から三年目までに当てられる。


 ※傭兵団/機兵団

 傭兵団は傭兵が主戦力の団体で、機兵団は機兵が主戦力の団体である。両者の何が違うかと問われれば、実の所、明確な差はない。ただ、魔導機の保有数や所属機兵の数によって、仕事内容が変化するのは確かである。


 ※公認機兵

 魔導機を保有し、搭乗することを公に認められた者。ゼル・セトラス域では、魔導機搭乗免許保有者のことである。


 ※公認機兵録

 組合連合会が公認する機兵の一覧表で、各市の支部に必ず置かれている。最終試験の合否判定が行われた後、免許作成と並行して印刷が行われ、当日の内に全支部へと送られる。記載事項は、免許番号、免許取得日、氏名、生年節旬日であり、死亡情報や行方不明情報が確認された際には、没年節旬日等が通達され記載される。


 ※魔導機搭乗免許

 組合連合会が域内全市の公認を得て発行する公式資格免許。他国でも通用する。免許は何の制限もない本式免許と、工事用の簡易魔導機にしか乗れない限定免許の二種類。

 尚、ゼル・セトラス砂海域において、魔導機の免許を取得する方法は、各市の軍に入って資格を得るか、組合連合会の免許教習を受けて試験に合格するかである。


 ※魔導機搭乗免許証

 組合連合会が発行する魔導機に搭乗する為の免許証。保持者は機兵として扱われる。

 偽造が容易にできないよう魔術的に保護された魔刻板で作られており、顔写真を始め、組合連合会が管理する通し番号と本人氏名、性別、生年節旬日、住所、免許取得年節旬日、免許更新年節旬日、更新回数といった情報が刻印されている為、身分証明証としても一級品。尚、免許更新は義務ではないが、一定期間置きに更新していると、組合連合会や公権力の信頼を得られやすい。

 他地域でも通用する免許だが、活動する際には国や都市に申し出て、許可を得る必要がある。


 ※1-04989

 クロウの魔導機免許番号。先頭の数字は、本式か限定かの区分、後ろの五桁は通しの管理番号である。つまり、免許制度創設以降、組合連合会に公認された四千九百八十九番目の機兵である事を示している。


 ※機兵の居住申請

 機兵が拠点とする市に申請する届出。これをやらないと、公機関より各種支援や特権等を得る事が出来ない。


 ※魔導機日常整備作業手順書

 魔導機教習所がパンタルの譲渡を受けた修了生に渡している日常整備作業の手順書。図解付きであり、わかりやすいと好評。


 ※魔導機整備士

 組合連合会がゼル・セトラス域各市の公認を得て発行している資格で、魔導機の整備に携われる。魔導技師が魔導技術全般に携われるのに対して、魔導機整備士は魔導機の整備に特化している。ゼル・セトラス域内でのみ通用するが、他地域でも似た資格と互換できる。


 ※魔導機教習所専属整備班

 ベテラン揃いの整備集団。基本的に一線に立たず、見習い達の指導と支援に回っている。


 ※分解整備

 オーバーホール。機体を分解して、一つ一つの部品を点検、整備します。


 ※野営整備所

 天幕で作られた魔導機等の整備場所。

 場所さえあれば展開できる為、使い勝手がいい。ただし、本格的な整備所には設備と環境面で劣る。



 ○魔導船

 ※ルシャール二世号

 帝国調査団の母船。ロナー級と呼ばれる全長70リュートの中型魔導船で、帝国で最も普及している魔導船。


 ※バルド級小型魔導船

 ゼル・セトラス域で広く使用されている全長三十リュート程の小型汎用魔導船。今回の話に出てきたのはエフタ市軍が運用する哨戒用船艇であり、船首側に機関砲一門と単装砲一門が装備され、船尾側には露天の多目的積載スペースが設けられている。


 ※バルド改級

 旅団で使用されている長距離航行用のバルド級。

 標準仕様としては、船首に75dlt連装砲を一基、船橋両舷側に15dlt連装機関銃が各一基、船尾格納庫に魔導機パンタルを四機搭載する。中央甲板にある回転台機構は用途に応じて装備兵装を変えることができ、今話では二十四連装噴射榴弾発射機が載せられている。


 ※ラーグ級小型魔導船

 ゼル・セトラス域で広く使用されている全長二十五リュートの輸送用小型魔導船。バルド級とほぼ同時期に設計された魔導船で、露天の積載スペースが設けられている。働き者の荷馬車みたいな存在である。


 ※ダ・スペーダ級重武装魔導艦

 エル・ダルーク市軍が開発した戦闘用の魔導船。

 重武装の名の通り、主兵装として四つの連装砲塔を持っており、強力な打撃力を有している。しかしながら、航続距離は組合が開発したバルド級の三分の一程な上に速力も低い為、機動性は良くない。


 ※レンドラ級巡航魔導艦

 エル・ダルーク市軍が開発した多目的魔導船。

 魔導機を四機搭載できる上に、主兵装として三つの連装砲塔を装備している。エル・ダリーク市軍では主に周辺開拓地を巡回したり、砂海で発見した蟲の群を撃滅する任務に就いている。

 ちなみにライバルとも呼べるバルド改級と比すると、打撃力で勝っているが、速力は三分の二、航続距離は半分程度と劣っている。


 ※ラル・レンドラ級強襲艦

 レンドラ級の魔導機搭載量を大幅に増やした派生型。

 十六機の魔導機を乗せることが可能。ただ、その分だけ艦自体の攻撃力を削っており、武装は自衛用の機関砲のみである。側舷全体が倒れることで、搭載機を一斉に乗り降りさせることができる仕様となっている。


 ※貨客船マーベリア号

 ラーグ級小型魔導船。エフタ市を拠点とする魔導船で、周辺開拓地へ物資や人を運ぶことを生業としている。船長はジョット・ダリオン。


 ※ヴェラ号

 ラーグ級小型魔導船。船長はカルロ・ベナッティ。名前の由来は今は亡き彼の妻である。


 ※ビアーデン級貨物船

 全長六十リュート程の中型貨物船。ゼル・セトラス域において、都市間航路を結んでいる。


 ※サザード号

 フィオナが所有するビアーデン級貨物船。名前の由来はフィオナの祖父。


 ※レード・ダ・レード

 取舵一杯のこと。目一杯に舵を左にきります。


 ※ラース・ダ・ラース

 面舵一杯のこと。目一杯に舵を右にきります。


 ※魔導船航路

 人類居住地を結ぶ航路。主要都市を結ぶ航路には、大凡十アルト毎に何らかの標が設置されている。


 ※四級航法士の免許

 魔導船に乗って働く為に必要となる最低限の免許。

 組合連合会が随時行う試験において、魔導船に関する基本知識を問う学科と天測技術や各種信号の取扱を問う実技で、一定以上の点数を取ると取得できる。


 ※天測器

 六分儀。


 ※天測暦

 天測に使用する恒星の天体の位置が記されている。ちなみに登録された天体数は百を超えている。


 ※計算表

 組合連合会が発行する天測計算表。基準の時間及び天側位置は帝国の都レーフェンである。


 ※帆布

 船の帆を張る為の頑丈な布。魔導船の非常用動力……風力を得る為に一定の需要がある。

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