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最弱スキル《記録》しか持たない俺、気づけば世界最強の英雄になっていた  作者:
王国再建編

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第81話 再生する王都

 戦いが終わり、王都は静寂に包まれていた。

 崩れ落ちた城壁の向こうに朝日が昇り、光が瓦礫を金色に照らす。

 人々はゆっくりと目を覚まし、息をつき、涙を流した。

「……アレン様、もう敵の反応はありません」

 報告したのはリリィ。傷だらけだが、その目には確かな光があった。

「そうか……ようやく、終わったんだな」

 アレンは崩れた王城を見上げる。

 そこに、彼らが守り抜いた“未来”が確かにあった。

 シオンが祈りの言葉を呟く。

「破壊は終わり、再生が始まる……記録の継承者に、祝福を」

 彼女の詠唱と共に、王都全体に淡い光が広がった。

 壊れた街路樹が再び芽吹き、砕けた石像が形を取り戻す。

 人々は口々に歓声を上げた。

「王都が……戻っていく!」

「これが……“再建の光”だ!」

 アレンは剣を杖代わりにして立ち上がり、仲間たちを見渡した。

「リリィ、シオン、エイナ……本当に、ありがとう」

「当たり前でしょ。あんた一人に全部背負わせるなんて、もうしないんだから」

 リリィが笑う。

 その笑顔を見て、アレンもようやく肩の力を抜いた。

 だが、遠くから現れた一人の老人が、静かに彼らに近づいてくる。

「やはり……“記録の継承”は起きたか」

 それは、かつての賢者ギルドの長老――エルドラン。

 王国再建を陰で支援してきた男だった。

「長老、すべて見ていたのか」

「ああ。だが……アレン、お前の中に“何か”が宿っておる」

 アレンの胸の刻の核が、わずかに脈打った。

 それは微かな違和感――だが確実に“何か”が生きていた。

「これは……まだ終わっていない、ということか」

「終わりではない。むしろ、ここからが始まりだ」

 長老の言葉に、アレンは頷く。

 世界は一度記録を取り戻した。

 だが、それを監視する存在――“観測者”が、まだ目覚めていない。

 その存在を知らぬまま、王国再建は静かに始まろうとしていた。

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