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最弱スキル《記録》しか持たない俺、気づけば世界最強の英雄になっていた  作者:
裏切りの刃編

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69話 決戦

轟音と共に、アレンたちの放った連携攻撃が倉庫を揺らした。炎と雷、光と風――仲間たちの力が交わり、まるで一つの巨大な魔法陣のように輝きを放つ。


カインは剣を振り払い、爆風の中心から歩み出た。その鎧は焦げつき、左肩が砕けていた。だが、その瞳の輝きはなお強く、闇そのものを映しているかのようだった。


「……見事だ。これほどまでの連携、王国の騎士団でも滅多に見られん。」

カインは低く笑う。

「だが、力を合わせたところで“真の絶望”には届かぬ。」


その瞬間、カインの周囲に黒い霧が立ちこめた。床の魔法陣が反応し、天井の松明が一斉に吹き消える。


「な、なんだこれは!?」

ミカが叫ぶ。


ライエルが剣を構えるが、闇の中から響いた声に一瞬動きを止めた。

「これは……“闇核解放”――禁断の魔術だ。」


闇の中心から、巨大な漆黒の刃が姿を現した。まるで世界の理そのものを切り裂くような存在感。

「これが……俺の本当の姿だ。裏切りの刃――その名に相応しいだろう?」


「くっ……まさか、あれほどの力をまだ隠していたなんて……!」

ナリアが歯を食いしばる。


アレンは息を整えながら記録の本を開いた。

(これまでの“戦い”を、すべてここに……)


ページをめくると、過去の光景が蘇る。最初の冒険、初めて救った村、仲間との約束。

「――“記録再構築”!」


本がまばゆく輝き、これまで記録してきた全てのスキルと感情が融合していく。


アレンの体を包む光が、まるで仲間の想いそのもののように温かく脈打った。


「カイン、お前の闇は……俺たちが打ち砕く!」


カインが咆哮と共に剣を振るい、闇の刃がうねる。

アレンは仲間と共に走り出し、光と闇が真正面からぶつかり合った。


雷鳴のような衝撃。光が爆ぜ、倉庫が崩れ落ちる。


――そして、闇の中に一筋の光が走った。


「終わらせてやる、カイン!」


アレンの声が響いた瞬間、黒い霧が弾け飛び、眩い光が辺りを包み込んだ。


すべてが、静寂に沈む。


次に目を開けたとき、カインは瓦礫の上に膝をついていた。鎧は砕け、剣も折れている。だが、その表情には奇妙な笑みが浮かんでいた。


「……やはり、お前は面白いな。アレン。」


アレンが剣を構え、最後の一撃を放とうとしたその瞬間――

カインの身体が闇の霧に包まれ、跡形もなく消えた。


「逃げた……!?」

ライエルが叫ぶ。


アレンは静かに剣を下ろした。

「……いい。今は勝利で十分だ。奴が何者であろうと、必ずまた現れる。」


瓦礫の中で光が差し込み、仲間たちは静かに顔を見合わせた。


アレンの“記録”に、新たな一行が刻まれる。

――『仲間と共に、闇を越えた』。


そして彼らの物語は、次なる運命へと進み始める。


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