第24話 仲間集めの終焉と潜入の序章
港の戦いから数日後、俺たちは再びギルドに集まった。
ザハルとの戦いで得た情報と、港で押さえた密売商人たちの記録を基に、本拠地への潜入計画を立てる。
「全員、揃ったな」
俺は仲間を見渡す。ガイル、フィン、リィナ、リゼル、そして新たに加入したソラ。
それぞれの目に覚悟の光が宿っていた。
「ここまで来れば、仲間集めはほぼ完了だ」
リィナが微笑む。
しかし、その微笑みの裏に潜む緊張は隠せない。
誰もが、次に待ち受ける危険を知っていたからだ。
その日、作戦室には新たな情報が届いた。
港での密売ルートだけでなく、幹部たちの動向、古の魔導書に記された廃都の罠、潜入ルートの危険箇所……。
情報量は膨大だったが、ソラの幻影魔法が全てのデータを視覚的に整理し、仲間たちの理解を助けた。
「この廃都、ただの遺跡じゃないわ。魔導士たちの防衛魔法が至る所に仕掛けられている」
ソラの声は冷静だが、仲間たちの耳には警告として届いた。
「俺たちは戦闘だけじゃなく、罠や幻覚にも注意しなきゃならないってことか」
俺は剣を握り直す。
【記録】は進化したが、未知の魔法やトラップは事前に情報として押さえなければ、未来を読むことも難しい。
ギルド長のグラントが地図を広げる。
「北西の山岳地帯、古の廃都――ここが蛇の牙本拠地の可能性が高い」
霧に覆われた廃墟群が地図上に示される。
その圧倒的な孤立感と危険性に、一同の背筋が自然と伸びた。
「普通の兵士じゃ近づけない場所だ」
ガイルの声に、仲間たちも頷く。
俺たちは普通じゃない。だがそれでも、計画と連携がなければ危険すぎる。
作戦の準備中、俺は改めて仲間の能力を確認した。
ガイル:大剣による前線防御・壁役
フィン:長距離からの偵察・攻撃
リィナ:炎魔法・広範囲攻撃
リゼル:治癒・光魔法によるサポート
ソラ:幻影・幻惑魔法による潜入支援
「俺の【記録】は進化した。未来の動きも読める。だが仲間の力があってこそ、潜入は成功する」
皆の視線が俺に集まる。
このチームで挑むからこそ、危険な廃都も突破できる。
夜、港を離れ、山岳地帯へ向かう道中、俺たちは静かな緊張感に包まれる。
霧が立ち込め、風に混じる夜の匂いが、潜む敵の気配を告げていた。
「ここから先は戦闘じゃない。罠と情報の戦いだ」
俺は仲間に向かって声を張る。
ソラが小さく微笑む。
「幻影を駆使すれば、敵の目を欺きながら進めるわ」
「頼むぜ、ソラ」
リィナが炎を灯す。
フィンが矢をセットし、ガイルが剣を肩に掛ける。
リゼルは治癒の準備を整えた。
俺は剣を握りしめ、心の中で誓う。
――絶対に、この廃都を抜けて、蛇の牙を叩き潰す。
霧の向こうに見える廃都の門。
その先に待つのは、未知の罠と幹部たちの脅威。
だが、俺たちなら突破できる。
仲間と共に歩き出す。
新たな戦いの幕開けだ。




