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戒告の盾  作者: ヨシ
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出航へ

全員が船内に搭乗できた。先程三つの班に別れろと灯田原が合図を送った後に弟子達はその通りに動いた。

灯田原、伏竜、辰の三人は皆に分かりやすい所に立ち、人数が全員揃っているか、各それぞれの客室の人数が揃えられているのかをもう一度確かめた後に集合して固まった。

「よし、全員が寝泊まりできてる人数は揃ったようだな。ではここからが本題だ。予約した部屋に向かうのでまず部屋のチェックインを済ませるようにします。そして次に、各それぞれの客室の部屋に入れたら自分の部屋の番号を覚えておくように部屋の鍵は必ず失くさないようにだけしてください。帰りに入れなくなったら部屋に入れないのでそこは気をつけるように。そして、一番言っておかなければならない事、それは君達が背負っている白い鞄を部屋にいる時以外ずっと背負っておくことだ。万が一に備えておくようにするためでもある」灯田原が説明していると皆も真剣に聞いていた。

「それからだ、この場合は遊び半分になりながら任務をやってくれるようにしてくれるといい。例えば記念にこの船のデビューの日という意味を込めて記念写真を撮ったりしてもいいし、昼食の時は好きなだけ食べてもいいし、ゲームを遊んでもいいとする。但し、約束は守るようにだけはしてほしいのが、そうやって遊びながら爆弾がどこに設置されているのかをグループを作って探しだしてもいいし一人で探しに行ってもいい。何だかややこしいができるだけその任務をやってもらいたい。…ここまでで何か質問は?」

「…あの…すみません」

「ん?」三回生の榊が質問した。

「その爆弾ってイナズマ団が仕掛けたんですよね?先にその仕事を始めてから楽しむってした方がいいんじゃないですか?…」

「確かにそのやり方も悪くないが、このバカでかい広さの中で時間内に爆弾処理するのはかなり体力を要する。それに皆で手分けして爆弾を探すのは敵に見つけられやすい可能性もあるから船の旅を楽しんでいるふりをしながら爆弾を探すという作戦でいくしか方法がない…」

「じゃあ灯田原さん!」

「ん?次は君か、君は確か…」

「ああ、灯田原さんは分からないと思います。彼は増田君と言います。私の使い手と同じ水の使い手で二番目に合格した人です」灯田原が分からない代わりに伏竜が説明した。

「その爆弾の話ですけど、ヴィジョン先生も話していたようにイナズマ団の最後の下級幹部の容疑者が爆弾を設置するというのは聞きました。じゃあいつどこで爆発するのかというところまではやっぱり分からないんですか?」増田は真剣に質問した。

「あくまで憶測に過ぎないとヴィジョン先生本人も言っていたが、場所は特定できなかった代わりに時間だけは予想を当てられると言っていたな。真夜中の時間あたりだと言っていた。もし、自信がなくてその爆弾がいつどこで爆発するのかが分からないのなら俺が指示するから三つの班に分かれて捜索する。勿論警察と爆弾処理班と一緒にだ。時間ができた時にラインで皆に連絡する。そこでまたこのように合流しよう。俺も予想しているが、ヴィジョン先生の勘は当たっていると思う。夜に爆発することで乗客が逃げ場を失う上周りが真っ暗で見えなくなってしまってパニックになるところを狙っているからだと予想できるからだ。それに他の船が助けに行こうとしてもこの船が海に沈んでしまい乗客が危険にさらされることも考えられる」灯田原の予想を聞いて皆はなるほどと納得した気持ちが沸いてきた。

「じゃあ爆弾を探して処理をはかるタイミングってどういった時間がいいんですか?」増田はさらに聞いた。

「昼飯を堪能した後だな。つまり午後の時間だ。戦場に向かう前にまずは腹ごしらえだな」伏竜が説明した。

「とりあえずもう少ししたら出航の時間だ。デビュー式の時でもあるからあらゆるマスコミや有名人達が来ているかもしれないぞ。出航デビュー式にも外の景色に出て眺めるもよしだな。さあ各自部屋に行ってそしてまたこの広間に集合だ」灯田原がそう皆に言うとまた別の上級生が質問した。

「あのお、すみません。爆弾が炸裂する時間がこのタイミングじゃないなら必需品だけ持っていってもいいんじゃないですか?白い鞄を部屋に置いていくようにして…」

「お前、それだけ自信あるのか?」灯田原は少しキレた。

「いえ…自信は…ないです…」

「じゃあ鞄を背負え…」

「はい、すみません」


「じゃあ各自部屋に行ってください。灯田原班はこっちに行きますのでついてきてください。じゃあ二人も後でまた…」

「はい、伏竜班はこっちに来なさい」

「辰班はこっちです!」三人は別々に分かれてそれぞれの予約した部屋に向かっていった。そして弟子達もそれぞれの班に従って着いて行った。


準司達は灯田原の班の一員として行動していくことを決めたので、灯田原の列に着いて行った。十何階というエレベーターに乗るため灯田原が七階に行くと説明してから三つのエレベーターに灯田原班それぞれが乗りそして目的の客席室にようやくたどり着いた。

「はい、俺たちの班の寝泊りするところはこの端から端までのこれら全部の部屋です。今回予約したこれらの部屋は二人部屋となっていますので二人組んで一組になってください。これも訳があります。もし、一人部屋の個室を選んでしまう場合万が一に備えてすぐに逃げる、集団で固まって行動する、すぐさまイナズマ団と戦う準備を整えるというのができなくなる恐れがあるからです。そのため二人で一組になる場所が整えなければ戦闘準備に入れない恐れがあるのでこの通りにさせていただきました。自由にペアを組んでくれ。この人と組めという命令はないが、もしメンバーが組めなければ俺に言ってくるようにしなさい。そこは大丈夫か?」皆はシーンとしてしばらくは黙っていた。

「大丈夫そうか?…じゃあここからはどこの部屋にするかは自分達で決めるといい。出航の時間は午前十一時丁度だ。それまでまだ時間がある。だからといってのろのろしている場合じゃないぞ。そういう場合はさっさと決めてくれよ。はい、では好きなところを自分達で決めろ。決まったらまたここの廊下に集合だ」灯田原の合図で皆は動きだした。準司は将吾と組むことを決めているが、葵は女子なので他の女子と組まなければならない。

「そっかあ。葵は他の友達っていうか女子の仲間って炎の使い手の先輩の人達しかいなかったよな、俺も手伝おうか?」準司は葵を手伝おうとした。

「ああ、うん。助けてくれるのはありがたいけど、大丈夫よ。皆藤さん達にお願いして一緒にペア組んでもらえるか話してくる。あの人達はホント優しいから…」

「そうか。困ったことあったら俺たちのところに聞きに来いよ。厳しくなってきたら灯田原さんのところに聞きにいくしかないもあるからな」準司はちょっと心配になった。

「準司。大丈夫よ。ちゃんとそう言える証拠あるからね。じゃ、また合流しよ」葵は炎の使い手の女子達のところに行き合流しに行った。

「たぶん葵は大丈夫だよ。初対面でもすぐに打ち解けられる人だからさ。俺たち二組で部屋に入ろうか」将吾は葵は大丈夫だという確信があるので準司に次行こうと誘った。

「うん、行こうか。…まだ残っている客席はどこなんだろうな?」準司がそう言っていて探そうとするその時にすぐにまだ空いている客席が空いているのが見えた。よし、ここに決めよう。

「よし、中はどんな部屋なんだろうな…」将吾がドアの取っ手を開けた。モダンにアレンジしたすごく綺麗で豪華な部屋だ。しかも広さは確保できてるというぐらい広い。

「おお、すげえ。めっちゃ広いじゃん。やっぱり大型クルーズ船だからここまでそりゃあ広いんだろうなあ」将吾はすごく感動していて、準司も現代風のホテルのような部屋にすごく感動していた。

将吾は鞄をおろして二つのベッドのうち一つのベッドに飛び乗った。

「おお、すげえ。このベッド、ふっかふかだぜ。こんな心地いいベッドに寝られるのかなあ…」

「将吾、寝てる暇はないぞ。あくまでみんな全員休憩時間しかここにいられないんだからさ…そう言われてみればこのベッドふかふかだなあ。いやあこんな心地良いベッドに寝られる時間がないなんて何だか嫌だよなあ。…将吾、もう時間みたいだな。葵と合流して全員のところに行こう…」

「ああ、そうだよな」ベッドの誘惑に負けそうになりながらもくたくたのまま鞄をもう一度背負い直して自分達の部屋の鍵を準司が持って二人とも部屋から出て鍵を閉めた。


葵から二回生の皆藤という炎の使い手の人と部屋が一緒になったことを後になって合流した時にその話を準司達は聞けた。そしてまた皆と合流して灯田原の元に並んだ。

「これで全員か?じゃあまたさっきいた大広間に行くぞ。そこで伏竜さんと辰先生と合流して外の景色を眺めに行きます。そこで出航の合図が鳴るので皆も手をふってあげるか眺めるぐらいはするように。では俺に着いてきてください」


灯田原班が、大広間で伏竜班と辰班と合流できた後に一階の出口に出てもの凄い人数の人達がこの大型クルーズ船を見送りに集まっているのが見えた。三つの班同時にその様子を眺めていた。

各報道陣の人も大型船に向かって報道していた。

「まもなく出航の時間です。乗客の皆さんもこちらに向いて眺めています!」

大型クルーズ船に乗れなかった人達にインタビューをしている報道の人もいたり、地元の人からもこの記念すべき大型クルーズ船のデビューを見送りに来ていた人達にもインタビューをしている様子もあった。


そしてついに。ごおおおおおおおという汽笛の合図が出た。出航の合図だ。ここから各港に到着しながら沖縄まで長い旅が始まった。

乗客の人達も各それぞれ軽く手を振っていた。ヴィジョン教授の弟子達はただ眺めていたり、スマホで写真を撮ったり動画を回したりして記念に残しているメンバー達もいる。

準司も同じようにスマホで写真を撮っていた。将吾も葵もスマホで写真撮ったり、動画を撮ったりしていた。

「イナズマ団と戦う前にこういう形で残すも悪くないよね」葵は二人に聞いた。

「うん。俺もそう思う。これぐらいはしてもいいんじゃないかな…なあ、準司」将吾も聞いた。

「ああ、これぐらいはしていいと思う」

三人がそう話している丁度その時、船が動き出した。向こう側が大きく手を振って大型クルーズ船に向かってお別れの合図を送っていた。その合図を答えようと船の乗客の人達の中に手を振り返している人達もいた。


ごおおおおおおおおという汽笛を鳴らして次の港に向かおうと大型クルーズ船が向きを変えている時、乗客の中に紛れ込んでいたこの十一番目のイナズマ団である黒井和希は部下から連絡を聞いていた。

「黒井様、この船内にあの大学生達と盾頭二人が紛れ込んでいるようです」

「…つまりその大学生というのは、道保堂大学の大学生のことか?」黒井は静かに聞こえないように小声で話した。

「はい、そのようでございます…」

「盾頭二人というのはそれぞれ何タイプだ?…」

「まだ見えなくてはっきりしないですが、おそらくあの二人は…炎と水だと推測できます…」

「分かった。爆弾の方はもう設置したか?」

「あともう一息で完成します…」

「分かった、もういい…」

「はい」

この黒井も話が終わると笑みがこぼれてきた。





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