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戒告の盾  作者: ヨシ
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大型豪華クルーズ船 ヴィクトリア・プリンセス号

一番目の高速バスに乗っている皆も二番目の乗っている皆も全員東京港に到着した後、ゆっくりと慌てずに下車していった。いくつか船は停泊していたが、特別の停泊所に停まっているこの大型クルーズ船を見るだけで他の船とは全く桁違いだと一目で分かるぐらいすごく目立っている。

ヴィジョン教授の弟子達と盾頭二人がトイレ休憩をしている間、坂本は大型クルーズ船を見て一人騒いでいた。


「な…な…なあ…何だ!このでかさはあああ!?こんなデカイ船に乗って俺ら戦うって言うのかよお!?…」

「遠くから離れて見てもこのデカさだよなあ。確かに縦の長さはジャンボジェット機二台分の長さって何回も聞いてるけど、それぐらい長いのは見て分かるよなあ。幅もこんなに広いなんてスゴいなあ…」クルーズ船の圧巻のデカさに準司も圧倒されていた。坂本が一人で騒いでいた丁度その時に準司達はトイレから帰ってきた。

「これ、相当値段高いんじゃないの?ヴィジョン先生が払ったのか分かんないけど、まあ大学がお金出したのかよく支払えたもんだよなあ」将吾はスマホで調べたら相当な金額が載っているのを見たことがある。大金持ちしか乗れないんじゃないかと冷や汗が出てきた。

「私も詳しく調べたけど、豪華なバイキングや料理もご馳走になれるし、プールがあって遊ぶことができるし、ゲームできたり、まるで動くホテルみたいな豪華客船らしいわねえ。確かにここまで揃っている豪華客船なら相当高くつくと思うよ」葵はもう一度スマホを取り出して『ヴィクトリア・プリンセス号』の詳細を調べた。

「これって何階建ての船なんだろうね?どれぐらいの乗客が来るんだろうね?」準司はあまりの圧巻な巨大豪華客船を上に向かって眺めながら聞いた。

「十七階建てで、五千人以上の集客は確保できていて、全長三百十五メートル、幅は四十三メートル、総トン数一七万トンって書いてある」葵がスマホを見て説明した。

「一七階建てかあ…すごいでかいの作ったんだなあ」準司はまだ上を向いたままこのクルーズ船を眺めていた。

「おい、その豪華な食事ってよ、何杯もおかわりしていいんだよな?」坂本は三人に聞いた。

「いやぁ…その質問は二人の盾頭さんに聞いてくれるかな?」準司が答えて、三人とも冷や汗をかいた。

「お前ら、中に入るのが待ち遠しいか?」伏竜が四人に聞いてきた。その時に坂本はひねくれた顔に戻った。

「坂本。これ、お前に返すから大事に使いな」伏竜はバスで坂本のスマホを没収していたが、この圧巻な大きさの巨大豪華客船を見たからか坂本にスマホを返してあげようとした。

「この眺めを今のうちに写真を撮っておいた方が良さそうだな?…坂本、スマホまだしばらく預かった方がいいか?…」

「ああ、いえいえ。大事にしておきますから返してください」坂本は素直になった。すると伏竜も素直に坂本に坂本のスマホを返してあげた。

「伏竜さん、五千人以上の乗客が搭乗するみたいなんですよね?これだけの人数を無事に脱出させるのは僕らで大丈夫なんですか?」準司は聞いていいのか分からないままつい聞いてしまった。

「俺達だけじゃない。警察や爆弾処理班達も乗り込んでいるから俺達のできる範囲内で救助と脱出の手伝いに、イナズマ団の捕獲をすればいい。また船内で作戦会議をするもあるから俺達の手順に沿ってやっていけばいいからあまり考えすぎなくていい。…あの警察達がそうかもしれないな」伏竜の視線の先を見ると四人が一斉に振り向いた。ヴィジョン教授と一緒に訓練所に訪れた時の警察の皆さんだ。そのまま伏竜も炎の盾頭の灯田原がその警察達と話している所に向かい、挨拶しに行った。

「今回ヴィジョン先生がいないから二人が対応に追われているのね」葵は的場刑事達チームを眺めながらそう呟いた。

「俺達も挨拶しに行かない?」

「えっ?」準司が言うと葵と将吾は少し驚いた。

「だって、俺達だけがあの警察の皆さんに挨拶しに行かないなんて気まずいと思わないか?あの時に訓練所で色々と一緒に見物しただろ?関係は作っておかないと…」

「うん。やっぱりそういうところが、お人よしっていうところね」葵はわざとにんまりと笑った顔を見せて準司を面白がった。

「だから葵!俺はお人よしじゃないんだよ。真っ直ぐな人間なの…」

「いーや、準司はお人よしなの…」

「葵、バカにするんじゃねえよ…」

「まあまあ二人ともそこまでにしようぜ。葵もそろそろ真っ直ぐな人って言ってあげろよ。確かにお人よしに見えるかもしれないけど準司にしたらそんなこと言われたら悔しくなるなるんだから分かってあげたら?」将吾が葵にそう言うと葵は黙ったまま準司をバカにしたように目をわざと細めた。

「警察の皆さんに言いに行くんでしょう?行かないの?私も将吾も行こうと準備してたんだけど」葵はさっと話を変えた。

「…行こう。…っていうか坂本はどうなんだ?行かないか?」準司は坂本を誘おうとした。

「いや、俺そういうの苦手なんで。三人で行けば?」坂本が次に何ていうのかを将吾は特に感づいていた。

「じゃあ三人で行きましょう。搭乗できるまであともう少しの時間になったし」葵がそう言うと準司と将吾も行こうとするその前に準司は坂本に一言かけた。

「坂本、また後でな…」

「いちいち構ってくるなよ。そういうところがお人よしって言われてるんだろ?」坂本は準司をわざとバカにした。

「ほうら見てみなさいよ。坂本にまでお人よしって言われてんじゃん?」葵もわざと準司をからかった。

「ふん。もういいよ。お好きにどうぞ」準司は葵と同じようにさっと話を変えて警察のいるところに向かった。


「こんにちは。ヴィジョン先生の弟子です。この時間だけですが宜しくお願いします」準司が丁寧に挨拶すると警察たちも話をやめて準司達に振り向いた。

「こちらこそ宜しく。…あれ?盾は持ってないの?」的場刑事は聞いた。

「ああ、僕もそうですがイナズマ団にバレてしまわないようにするために僕たちが鞄に入れるようにと皆に指示しているんで。僕たちもこの通りで」炎の盾頭の灯田原が代わりに事情を説明した。

「ああ、確かにそう言われてみればそうですよね。盾を持ったまま船に乗ればイナズマ団も次に何するか分からないですからね。その作戦は良い考えですよ」的場刑事がそう言うと的場刑事のチーム全員もうんうんとうなずいた。

「確認の意味で聞きますけど、白い鞄を下げている全員がヴィジョン先生のお弟子さん達ですか?…」

「あっ、はい。白の鞄で統一した方が逸れないようにできるし万が一に備えてのチームづくりもできるし、その為にあえてそうしてるんです」伏竜が代わりにそう説明した。

「なるほど…私達も何百人という人数でイナズマ団の捕獲や乗客の救助や万が一に備えての脱出も手伝いますので警察がやることは警察に任せてください…」

「ありがとうございます。そうしてくれるのなら助かります」灯田原がそう言うと警察全員は軽くヴィジョン教授の手下達にお辞儀をした。


そう話していたその時、大きなバカでかい音楽が鳴った。ピンポンパンポーン!とすごい大きい音量だ。そしてゆっくりとゆったりとしたテンポで、大きな声量で女性がアナウンスをし始めた。

「皆さま、『ヴィクトリア・プリンセス号』にご搭乗いただきまして誠にありがとうございます。大変長らくお待たせいたしました。ご搭乗のお時間になりましたことをご報告致します。この『ヴィクトリア・プリンセス号』は今日が最初のデビューの日でございます。どうぞ記念すべきデビュー日にご堪能くださいませ。それでは、まもなく搭乗のお時間となりました。ゲートをオープン致しますので列に並んでご搭乗くださいませ。それでは『ヴィクトリア・プリンセス号』の旅をお楽しみください」

そして数か所のゲートが開いた。その横に立っている係の人がチケットに記念のスタンプを押していった。搭乗数が五千人以上もいるのは間違いないのは確かだが、列を見るだけですごい人数なのは確かだった。

ヴィジョン教授の弟子達、盾頭二人とバラバラに並んでいたが盾頭二人は弟子達全員を誘導しないといけない為、先に早く並んだ。警察のメンバー達も各それぞれのチームに固まり列に並んでいた。


やっと盾頭二人がゲートを通りくぐった。盾頭二人は弟子達がここに集まるように「こっちに来い」というジェスチャーをして誘導させた。ほとんどの弟子達が盾頭のところに集まっているのを準司達も追っていき、続いて集合した。

だんだん弟子達が集まってくるのが確認できると同時に、一番大事な助っ人も搭乗することを弟子達が見て思い出した。

「ヴィジョン先生を無事に送れましたか、辰先生?」灯田原がそう声かけしてあげた。そういえば辰准教授も搭乗するんだった…。

「いやあ、間に合うかが心配でしたけどね。間に合って良かったです。弟子達皆はまだ列に並んでいる状況なのかな?」辰准教授は聞いた。

「そうみたいですね。全員がここにたどり着いたかラインで確認した方がいいかもしれないですね。こんな人数だし」灯田原がそう言っているその間、盾頭のそばで立ちながら待っていた準司は怪しい数人がゲートを通っていくところを見かけた。黒い服かそれに近い服装をしている。

…まさか、こいつら。…尾行するのは止めといた方がいいよな…。

…感じる。これが、クルーズ船に大変なことがおきるカウントダウンなのだろう。

準司は汗をかいてまでますます緊張感が膨れ上がっていく時でも、その男達数人を見続け忘れないように覚えるようにしていた。




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