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戒告の盾  作者: ヨシ
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新たな任務

ヴィジョン教授の研究室にいる学生の皆はヴィジョン教授が言ったヴィクトリアプリンセス号と聞いて何のことか疑問を抱かずすぐにピンときた。CMでも見たことがあるあの盛り上がりを見せている大型クルーズ船のデビューが八月の中頃から行われる予定のあのことなのだろう。東京から沖縄まで全国各地を太平洋側の南の海を渡って旅行をする企画になっている。それで子供から大人までものすごく人気に盛り上がっていてデビューしたら絶対に乗ろうと行きたがっている客人達が待ち遠しくしている。

ヴィジョン教授が発表して学生達が皆と話し合ってざわざわしている時に一人の三回生が手を上げて質問した。

「ヴィジョン先生!…このクルーズ船ってCMでも見たことあるんですけど、縦が飛行機二台分の長さで幅もすごく広いんですよね?私達の人数でクルーズ船の中の全部を監視しなければいけないんですか?私達の人数じゃあとてもじゃないですけど足りないんじゃ…」

「ミス榊。今からその事で詳しく話すからよく聞きなさい。皆も静かにしたまえ」ヴィジョン教授が注意をしているのに半分の人がまだパニックになって話し合っている。その為、側で立っていた伏竜と灯田原のうち伏竜はキレて大声で学生達に怒鳴りつけた。

「おい!…てめえら話聞いてんのか!?ヴィジョン先生が静かにと言っているのに聞く気がないのか!?先生がお話になる。黙って聞きやがれ!」伏竜の怒声で皆は緊張してシーンと自然に静かにした。

「ミスター伏竜、すまない。ありがとう…確かに我々の人数では足りないのは私も十分承知している。そこでだ、そのための作戦をここしばらく立てておいたから心配する必要がない。なぜそう言い切れるか、今から詳しく説明する」ヴィジョン教授は少し沈黙したが頭の中を整理しているかのように落ち着いてから話し始めた。

「実は、警察の人達にも電話だけでなく直接会いに行って話し合い、そこでお願いもしてきたんだ。前に盾の秘密基地に行った時に警察のメンバーも見物していたこと覚えているか?的場部長を筆頭としているあのメンバーのことだ。的場さん達ともう一度出会い私は打ち明けた。必ずイナズマ団はこの八月にデビューする大型クルーズ船を乗っ取り爆弾や銃を使って惨劇なことをおこすだろうと私は言った。最初は警察から『証拠はあるのか?』と問われたが、私は過去の新聞を警察に見せて説明したのだ。これがその新聞だが私はいつも東京新聞を読んでいるからこれで見てくれるといい」ヴィジョン教授はイナズマ団のことについての記事を皆に見えるようにして見せた。

「イナズマ団下級幹部十一番目が最後に生き残り、十二番目と十三番目のイナズマ団がボスに殺されたと記事に書かれている。この意味はあなた方にも分かりませんかと私は言った。つまり十四番目と十五番目のイナズマ団二人を我々が捕まえたことで激怒したボスは下級幹部の連中を信頼する気がなくなりまとめて殺した。しかし、ボスは十一番目のイナズマ団をなぜか殺さなかった。この意味はどういう意味か警察も分かりませんかと私はさらに問い詰めた。この残り一人だけを残して、次の事件をおこしてうまくいけば褒美を与えたいためにこの人物を試したという意味が見えるでしょう?と私はそう言った」ヴィジョン教授は少し間をわざと空けて話の内容を分かりやすく説明しようとした。

「つまりはその十一番目のイナズマ団が次に何をするのかをもうここで分かってきませんか?と警察に言ったのだ。今年の八月にデビューするあの大型クルーズ船を標的にし、爆薬でもしかけて海に沈めさせようとして多くの搭乗しているお客様を殺そうと考えているのもおかしくない。それに、豪華客船の航路でインターネット回線の環境が途切れる場合も出てくるから、イナズマ団にしては丁度いい都合でもある。他に出港日当日にその地域の直轄している警察が、外賓のために警護する隙間に他の警備をする人が一気に減るからイナズマ団に狙われるかもしれない。そして何より警戒しなければならないのは、そもそもその大型豪華クルーズ船を運営している管理会社や警備会社にイナズマ団の手が及ぶ可能性もなくはない。だから、私は警察の皆さんにこう言った。我々もこの大型クルーズ船に乗るから警察の多くの人数も搭乗してほしいと。そしたら、警察も半信半疑で『なるほど、分かりました。イナズマ団はどこで何をしてくるのかが分からないですからね。我々も貴方を信じます。ただ、今の話では確信がないのが現状です。我々も本当にイナズマ団が現れるのかを調査致します。調査する一方でそのデビューするクルーズ船に搭乗して船内を監視します』とこう言ったのだ」そしてまたヴィジョン教授は間を空けた。

「しかし、警察はこう言った『ただ一つそこまでイナズマ団に狙われているなら中止をした方がいいのも手ですよ。運営側に中止をした方がいいと言っておいた方がいいですか?』と言った。私は、その必要はないと言った。なぜなら中止をすると言ってしまうとイナズマ団は自分達の計画がバレてしまいまた逃げる可能性があるからだと言った。私はイナズマ団を捕まえるのが目的ですから、この場合は運営側には中止させないようにはしておいてくださいとそう言った」ヴィジョン教授は頭の中で計算していた。

「ただ警察は私の言っていることが本当か信じられない顔をしていたが、私は大丈夫です。私の分析に誤りはない。必ず、奴らが出てくると力説させてもらった」

ヴィジョン教授は続けて話した。

「それから警察を通して私からこのお願いもさせてもらった。海上自衛隊の船何隻も増やして万が一のために人命救助と脱出救助に当たってほしいと頼んだ。警察も『海上自衛隊を出すまで救助を図るならもしそれがおきてしまうとなれば一大事になってくるな』と言ってその対策も講じてくれた」そう言っている時にある学生一人の三回生男子が質問した。

「警察の人達も本当にそう言ったんですか?まだ確信がないからという理由で建前で話しただけなんじゃないですか?…」

「確かに信じてもらえなかった人もいたな。ただ、イナズマ団の十一番目の男だけが生き残ったというのも侮れないと言っていた。だから、万が一お客さん達も巻き込まれないようにするために警察も海上自衛隊の人に頼んで大型クルーズ船に何かあった場合に備えていつでも出動できるような体制をとれるように当日まで訓練を実施させるようにすると的場部長が言っていた。救急隊の隊員たちにも連絡はしておくと言っていたな」ヴィジョン教授は警察の人に力説したことを自分の中では迷いも全くなかった。それどころかイナズマ団が必ず次の大型クルーズ船デビュー時にイナズマ団が乗っ取る計画を当てられる自信の方が強い。ヴィジョン教授は先見の明を持っているかは自分自身では全く意識したことがないが予想を当てるという勘の鋭さを人一倍持っているのは自身でも覚えていた。

ここまで話してヴィジョン教授に対して次の二回生の男子学生が質問していた。

「先生…確かに先生の説明の理屈は通っているのはよく分かりましたが、これ、ヴィジョン先生の勘で予想ができているんですよね?他の確信になるヒントみたいな情報って他にないですか?…」

「正直そのようなちょっとしたヒントみたいな情報というものはない。もし確信できる何かがあるのならイナズマ団は最初から答えを教えてくるようなものだ。簡単に捕まらないようにしているのがイナズマ団だからな。しかし、君たちもここまで来て分らないか?ここまでこんなに大型クルーズ船がデビューするのが待ち遠しい程予約もいっぱいに埋まっている。それだけこの豪華客船に乗りたいお客さん達がたくさんいるんだから、しかもその雰囲気が一気に高まっているだろう?ここまで乗りたい人達がここまで盛り上がっているなら、イナズマ団が狙ってくるのもおかしくない。人気が高まる程、狙う可能性も低くはないということだ」ヴィジョン教授がそう説明すると質問した二回生男子も納得をして会話を降りた。

「ということで先の技修業訓練で使い手全ての合格者の者たちにはここにある豪華クルーズ船ヴィクトリアプリンセス号の搭乗チケットを今から渡すとする。不合格者はその場で待っておいてくれ。じゃあこの列から左に流していくから合格者は取りに来るようにし給え」ヴィジョン教授がそう言うと一列目から合格者は立ち上がってヴィジョン教授のところまで行き、搭乗チケットを取りに行った。この中で一番目に搭乗チケットを取りに行った坂本はチケットを取れた後すぐに自分の席に座った。以外と合格者は多かった。二番目の将吾も受け取った後すぐに自分の席に座った。

二列目にようやく準司と葵は席を立ってヴィジョン教授のところに行き、搭乗チケットを受け取った。すぐに席に戻ると、準司はチケットを眺めた。縦がだいたい五センチ、横が十センチの少し大きめのチケットだ。八月にデビューする大型クルーズ船の写真が載っている。本当に真新しい新鮮さが伝わってくる。ちゃんと搭乗する年と日時が右下にオレンジ色の文字が小さく書かれていた。

全員の合格者の分が行き渡ると、ヴィジョン教授は再び教卓の上に立った。

「全員行き渡ったか?そのチケットが次にデビューする大型豪華客船のヴィクトリアプリンセス号の搭乗チケットだ。必ずそのチケットをなくさないようにだけは守るように。一度なくしたら再度発行ができなくなる恐れがあるから必ずだ、必ずなくさないようにすることだ。いいな?それだけは大切に守るように」

これがイナズマ団と戦うためのチケットか。ヴィジョン先生が言っているぐらいだからイナズマ団が襲撃してくるのを対策しておかなければならない。今度は十一番目のイナズマ団か。絶対に捕まえてやる。

準司はもうこの時からイナズマ団と戦う準備が整ってきた。

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