表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戒告の盾  作者: ヨシ
79/88

将吾の告白

「俺さ…実はな」坂本の目を気にしながら下を向いた。

「実は…俺……深島さんのことが……好きで仕方がないんだよ」やっと将吾は本音の告白をしてしまった。

坂本はいきなりの将吾の告白に「はっ!?」と顎が外れそうなぐらい顔が変顔になった。

「お、お前。今…何だって?誰のことが好きだって?」坂本はさらに気になって夢中になった。

「だから…深島さんのことが…好きだって言ってるの…」将吾は頭から湯気が出ているのかというぐらいすごく体温が熱くなった。

「おお、お前、修業中に女性の人が好きになったってか?それはすげえ話じゃねえかよ。それはそれで良かったなあ、お前?それは何?関係持ちたいってか?」坂本はそこから気になって再び酒を止めていたのをやめてまた飲み始めた。

「いや、実はさ坂本。修業中にじゃなくて、前の部会の時に初めて盾頭の皆さんに出会った時からそうなったらしいんだ」将吾が恥ずかしい理由で身体中が熱くなって頭の中が真っ白になっているかわりに準司が翻訳した。

「ああ、その時からか?ハハハ、お前、深島って…まさか草の盾頭のあの人のことが好きになったってか?どういったわけでそんなことになってんだよ?」坂本は苦笑が止まらず笑いながら将吾に聞いた。

「将吾は草の使い手になってからあの部会で盾頭と初めて話した時におそらく…うん」葵も将吾を傷つけない程度で手短に説明した。

「いやあこのお疲れムード会の時にこんな恋話が聞けるなんてすげえな。それで松田、今でも仲良く深島という人と恋仲になれてるってか?」坂本はお構いなしに将吾に聞いた。

「いや、深島さんに告白したまではいってないさ。要するに片思いを俺がしているってことだよ」将吾は気を取り戻した。

「なーんだ、両想いまでいってるかと思ってたじゃねえかよ。じゃあさ、その気でよ、おもいっきり告白しに行けばいいんじゃねえの?それで夢が叶ったら大盛り上がりだぜ…」

「でもあの時、確か深島さん、薄々と将吾のことについて気づいていたと思うよ」準司はそういえばとふと思い出した。

「あの時の部会で将吾、深島さんにメロメロになって俺たちのところに帰ってきた時に何か言わなかったっけ?その俺たちに話した内容もしかすると深島さんだけじゃなくてヴィジョン先生にも聞こえてたかもしれなかったかな?」準司は将吾に聞いた。

「えっ?ごめん、そんな細かい過去の話は覚えてないから何を話したかは知らないよ。じゃあその時に準司と葵が聞いてたんだったら俺何て言ってたんだよ?」将吾は気になって二人に聞いた。

「そうね…あの盾頭さんすごく可愛いとか言ってたような…」葵は右人差し指を口の下に置いて目を天井に向かって上に向いてその時のことを思い出していた。準司も天井に向かって上に向いた。

「…えっ?俺そんなこと言ってたのか?まあでも、事実は事実だからな。深島さん、鼻が高いし目は大きくて綺麗な瞳だしあの容姿絶対誰からかもモテモテだよ。お互い深島さんとは草の使い手だから関係は持ちたいさ」将吾はまた顔が赤くなった。そして坂本もまた少し笑い出した。

「いやあ松田、恋愛相談の話でもしてるみたいじゃねえかよ。…っていうか今日の話って昨日の修業のことについて話し合うことだったよな?こいつの恋愛話でみんなでお疲れ様を言って祝おうと思っていたことが一気に吹っ飛んだみたいじゃん。何?昨日の祝い話をもう終わりにするってか?…」

「いや、そんなことはさせないよ。祝い話はちゃんと最後までしようと思っているよ。…で、将吾。恋愛相談を中心にこの時間に話すことにするのか?まあ別に恋愛についての悩みも言ってくれていいけど」準司は聞いた。

「んー、どうしよう。分かんないんだよなあ。ただ、深島さんに告白するのはタイミング図らないといけないなあなんて思ったりしてるし、ただ俺は深島さんのことが好きだということをみんなにわかってほしかったって思ってこの話をしたかったさ。でも、さっき言ったけどこの四人だけの話だからな。誰にもしゃべるなよ。特に坂本、お前がな」将吾は声を荒げた。

「まあまあ、俺は何もしねえよ。お前のことはあまり興味がないからさ。まあでもそんなこと思っていたのは案外おもろかったな…」

「坂本、絶対だぞ。絶対誰にも言うなよ。ゼミのメンバーや知り合いに話したりとかラインしたりとか絶対するなよ!」将吾はますます熱くなってきた。

「分かった分かった。誰にも言わねえよ…で、おめえの語りたい話はそれだけか?」坂本は将吾に聞いた。

「いや、特に…」

「あっ、そういえば将吾って深島さんの修業のもとで修業してたんだよね?その時に何か変わったことなかった?」葵は肝心なことを将吾に聞いた。

「そうだ、俺もそれ聞きたかった。修業中ちゃんと応用技と盾の舞の技の習得ができたんだろ?そんな片思いの中でどうやって合格できたんだ?」準司も葵の話でピンときた。

「いやあ、その質問出てくるんだったら…そうだな…深島さん、時には優しく時には厳しく指導したりしてたからなあ」将吾は両手を後ろについて頭を上に上げた。

「結論から言うと、深島さんに認められたくて頑張って習得して合格したって言った方が分かりやすいかもな」将吾の発言に二人は「えっ?」と言った。なんじゃそれとふとそう心に呟いた。

「その時に深島という人に告白とかしてねえのか?」坂本がその話を聞いた。

「お前な。それ冗談でしゃべってんだろ?するわけねえだろ。その時に言ってしまってふられたってなったらどうすんだよ。それで失敗というかマイナスなことになったらそこで終わりだよ」将吾は深島に対する深い愛を温める方がいいとそう思っていた。

「まあそうやって深島さんには内緒にしてそばでずっといながら盾の修業に集中してたんだよ。深島さんが喜んでくれるようにってな。それに次の任務でも一緒に俺の気持ちからしてラブラブになって戦場の時に深島さんを助けたり、深島さんの指示に従って任務に集中したりしたいのが俺の理想さ。いやあ、やっぱり深島さん可愛いなあ。逆に深島さんから何か嬉しいことを言ってくれないかなあ。やべえ、深島さんとお付き合いできないかなあ…」将吾は心の底からラブコールが湧き出てきた。

聞いていた準司と葵と坂本はだんだん気持ち悪くなってきた。それで盾の舞の技と応用技を習得できて合格できただなんて…。

「はあ、やっと俺のモヤモヤしていた気分がすっきりととれた気分だあ。俺がまさか深島さんと恋愛とかできたらどんなことになるんだろうな…」

「将吾。もう分かったからそれ以上いいよ。まあモヤモヤはとれたんだったらそれで良かったんじゃない?深島さんに対する好きだという理由も分かったし」葵はショックの方が強くなった。将吾がそこまでそんなに好きだったというのがこの日になるまで分からなかった。

「そうだなあ。そんなに好きだという気持ちはもう少し後になって告白した方がいいな。いきなり深島さんに好きと言ってしまったら深島さんもえっ!?ってびっくりするし、しばらくはそのことを隠して深島さんに言われた指示に従って任務に集中した方がいいぞ。分かる?将吾。気持ちも告白も全部深島さんに隠して普通にみんなと同じように平然としておいた方がいいっていうこと。…な?どうだ、それできる?」準司はひらめいた提案を将吾に聞いた。

「…うん、わかった。そうするよ。平然とすればいいんだな?…」

「そう。平然とすればいい。わかったよな?」再度念を押して準司がそう聞くと将吾はまた分かったと言ってようやくいつもの盾頭に初めて出会った時の前までの将吾に戻ってきた。

ああ、これだ。これが将吾の本当の姿だ。

「っていうかさ、三人も今まで恋愛したことなかったのかよ?もう俺ら大学生だぜ。この時期は誰でも恋愛していいじゃねえかよ、おかしいか?なあ、坂本…」将吾は坂本がまた何か変なことしないか確かめてみた。

「いや、俺にふってくるなよ。俺なら高校の時に彼女できたことあるぜ…」

「えっ!?」三人は揃って驚いた。こんな性格のした坂本に彼女がいたなんて…。

「いや、将吾の恋愛よりお前が一番青春送れてきてるじゃねえかよ?」準司が言った。

「なーに、クラブでバスケットしてたからさ、そのきっかけで恋したんだよ。すげえだろ?」坂本は自慢を再び見せた。

「そういえば、私もかな?」葵はふっと頭に浮かんだ。

「えっ!?葵も恋愛したことあるの!?」今度は将吾が目を丸くした。

「うん。何か恥ずかしいけど、私の容姿に一目惚れしちゃったって周りの男性人に言われてホワイトデーの時にもチョコレートもらったことあったんだから…って、何でこんな時に恋愛話しないといけないわけえ。嫌だあ、恥ずかしい」葵は酒に強いのだが、恋愛の話で顔が真っ赤に赤くなってきた。それで葵は両手で顔を隠した。

「いやいや、葵。それだけモテモテだというのは分かったし、恥ずかしいわけでもないよ。そんな青春を送れてたら凄いじゃないか。むしろ羨ましいよ。そのホワイトデーでチョコ貰えたんだろ?いつからそんなことあったの?」準司は冷静に聞いた。

「いやあ、聞かないで!いつでもいいじゃん。私の過去はあまり聞かないで!」葵は顔を赤らめながら片手で振り払った。

「大丈夫だよ、俺たち友達じゃん。他の誰にも言わないからさ、少しぐらい聞かせてよ」準司は自分はそういう経験がないので羨ましくて葵に聞きたくなった。

「約束してくれる?」葵は目を開けて両手を鼻と口を隠したまま聞いた。

「もちろん」準司は冷静に聞いた。

「あの時、中学生と高校生の時だって、だから思春期真っ只中だったの。クラブはバドミントンやってて凄いイケメンの先輩がいてたの。しばらく慣れてきた時に先輩が私に告白してきたことあって、それだけじゃなくてクラスメイトの何人かも私に告白してきたことあるの…」

「すごいモテモテだったんだな」将吾は冷静さを取り戻してきた。

「大学入学の時に別れることになったんだけど、今でもまだ私のことを忘れずに好きだって言ってくれる人もいるし…うん、これが私の恋愛話!」葵は顔を赤らめても顔を隠すことをしなくなった。

「そっかあ、いいなあ。葵の恋愛も凄いじゃん。恋愛した経験がないのは俺だけかあ。なあ、一体どうやって彼女つくれるんだよ?…」準司は真剣に交際したいのがだんだん出てきた。

「恋愛アプリをダウンロードして好きな彼女探しをすればいいじゃん?」坂本は単調に言った。

「恋愛アプリか…」準司はそう呟いた。

「おい。もう夕暮れ時じゃん。六時になったじゃねえかよ。あっ、これらの酒、好きなだけ持って帰ってくれよ。俺はこのビールとサワーはもらっていくぜ」坂本は準司の時計を見てもう話は終わったからもういいだろと仕切った。

「うん、ありがとう。坂本。じゃあ俺はこのビールを三本とレモンサワー二本もらっていくよ」準司はそう言った。

「おう、もらってけ…」

「私もこのビールは頂戴。あとこのサワーも」葵も坂本に呼ばれてビール二本とレモンサワー三本はもらった。

「お前はいらねえのか?」坂本は将吾に聞いた。

「じゃあ俺もビールとサワーくれよ」将吾ももらっていった。


午後七時手前になる頃だった。それでも夏だから明るさはまだ照っていた。準司は三人を見送りに外に出た。

「いろいろ話せて楽しかったね。ありがとう準司。この四人で話す機会またいつかしよう」葵は言った。

「ああ、そうだな。いつかは分からないけど、次の任務の時でもまた話そう」準司はそう挨拶を返した。

「うん…」

「おめえはどうせ深島という人の恋話でもするんだろ?それはもうやめろよ」将吾が返事すると坂本は将吾にそう注意した。

「まあでも、明日は大事な部会らしいな。それだけ重大な任務かもな。またその時ヴィジョン先生は何を話すか分からないけど明日は大事な日だから体調だけは気をつけろよ」準司は皆に気にかけた。

「ありがとう。じゃあまた明日ね」葵は挨拶した。

「うん、じゃあな!」そう挨拶したのは準司と葵だけで将吾と坂本は声かけができない代わりに手でジェスチャーを準司に送った。準司も手で振って三人が見えなくなるまで振った。

三人が無事帰って行ったのが分かると準司はまた自分の部屋がある二階へ戻っていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ