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戒告の盾  作者: ヨシ
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様々の語り話

葵は炎の盾頭の灯田原剛から教わった応用までの全ての技と盾の舞を覚えていった経過についてや二回生三回生の女子の先輩達とそこで仲良くなったという話などいろいろ語りたくて全て説明していた。合格者の方が不合格者よりも人数が多いことから次の任務にしっかり遂行できることも説明していた。

準司はその事で自分達の水の使い手の皆のうち合格者不合格者がはっきりと半分に別れたと話したら葵の炎の使い手達にも何だか申し訳なさをひしひし感じてきた。おそらく葵の話に出てきた合格者のことについてその炎の盾頭である灯田原剛から話を伏竜は聞いて今頃激怒しているんじゃないかとだんだん怖くなってきた。

「じゃあその皆藤さんという人や町村さんという人も盾の舞や応用技を合格できたのは早かったの?」将吾が葵に聞いた。

「うん。やっぱり私の世代と違うから先に一発で合格決めたみたい。まだ先輩達は頭も良いし、ある程度体力もあったからすんなりいけたと思うよ。真夏の暑さだというのにうちら炎だから熱中症にならないか心配だったし、火傷しないように距離をとって技覚えしたけどそれでも先輩の皆さんは汗かいてでもよく頑張ってたからそれに着いていってたって感じかな」葵は一端言い終わるとビールを飲んだ。

「葵の所は全員で何人いたんだっけ?炎の使い手の全員の人数は」準司は聞いたのに忘れてしまった。

「私入れて丁度三十人だった。さっきも言ったけど合格者数何とか多かったな…」葵は自信が漲ってきて酒を次の二杯目を飲んできた時に他の三人の心情を無視してくるようになった。

一方で準司と将吾はだんだん顔色が真っ青になってきて葵のチームに負けてるのが鮮明に分かってくると酒を口にするのが止まっていた。坂本は葵の話を半分聞いて半分酒に夢中になっていた。ようやく三杯目のビールを開けた。

「…ところで、私の話なんか長くなっちゃったね。次さ、バトンタッチするからさ、誰が話するの?」葵はますます酒に酔っ払ってきた。葵は酒のおかげでニタニタ笑っている。笑顔が何故か止まらない。

「どうする?坂本がいくか?」準司が誘った。

「ん?俺か?自慢話聞きたかったら今からでもいいぜ。でも、まあ三番目辺りから話させてくれよ。…三田原か、松田のどっちかいかねえのか?」坂本も酔ってきて頬が熱くなっている。それでも酒に強いのだろう、冷静さは保っている。

「じゃあ俺からいっていいかな?将吾、俺からでいいだろ?」準司は将吾に確かめた。

「うん。この場合準司からいってくれ。俺、めっちゃ恥ずかしいからな。できたら坂本の後がいいなあ」将吾は顔が赤くなってきた。

「何かの隠し事か?」坂本が聞いた。

「まあ、隠し事だな。この話は最後にした方がいいかもね」将吾は酒に酔ってきた。

「おっ、何かのめでたいことか?それなら松田の話は最後に回した方がいいな?まあ何の話かわかんねえけどよ、めっちゃ気になるよな?てなわけでさ、三田原が次に話してくれよ」坂本はだんだん盛り上げようと酒が進んでいた。

「分かった。じゃあ次は俺が話そう。ちょっと暗くなるけど聞いてくれよ」準司は前日にあったことを一から話し始めた。


始めは一の技からトントン拍子で覚えていったこと、四の技からだんだん難しくなって技覚えがやりづらくなってきたこと、そこから何とか四の技を習得できてから先輩達を抜かして一回生一人だけ単独行動で五の技の習得をやっていたこと、昼休憩の時に水の使い手の先輩達と話したことを詳しく説明したこと、五の技合格をしてから六の技を習得するのに中に入ったと同時に盾の舞の技を習得していき、それがどれだけきつかったかの感想を話したこと、その時に二人の三回生と一人の二回生が準司に追い付いてきたこと、めちゃめちゃ練習して六の技の試験に挑んだ時はどれだけ体力を使ったかというぐらい大変な取得だったかということ、そして一番言いづらい内容だったが合格者は全員の半分の人数しかいなかったということ全てを分かりやすく話した。

「だから俺たちの水の使い手の方は、他の使い手より多分劣勢に立たされたと思う。全員が合格して次の任務に行かないといけないのにそのうち俺も含めて半分の人数で任務に行かないといけなくなったのは非常に厳しくなってしまったな。この事は多分だけど水盾頭の伏竜さんが一番怒っていると思うな」準司はそう分かりやすく説明したが、冷静になっても伏竜のことを考えると冷や汗がだんだんかいてきた。明日の部会で何がおこるのかが心配で伏竜がおそらく来るとなればどんな気持ちで怒っているのかが怖くなってきた。

「準司の所ってその伏竜さん、そんなに怖い人なの?」将吾は酒を飲み干しても冷静さはしっかりしていたので肝心なことを聞いた。

「うん、まあな。怒ったらマジで怖いからな。背筋がピーンってなるさ」準司は伏竜のキレてる様子を想像するだけで身震いしてきた。

「だから、明日が怖くて仕方がないよ。俺含めて十五人は無事合格できたから伏竜さんも誉めてたけど、不合格者の皆さんは明日覚悟しておいた方がいいかもなあ」そして準司はようやくレモンサワーを飲んだ。

「…まあでも、準司の所の盾頭さんは見た目どおり怖いのはよく分かるよ。私の所の盾頭の灯田原剛という人は普段冷静だけど、怒った所を私も昨日見たことがあったもん。炎だから熱くても慣れて当たり前だ!とかこの暑い気温に負けてたらイナズマ団に勝てないぞ!とか、これどこまで耐えられるかなあって思ったのもあったよ。でも、イナズマ団に勝たなければと思っていたから集中して取り組んでいたけどね」葵も準司の気持ちを理解したいと思い慰めてあげた。葵はビールを飲んだ。

「でも準司が言っていた不合格者が明日覚悟しておかなければという話、ウチら炎の使い手の中でも不合格者がいたからその人達も明日どんなことが待っているか。ただ可哀想だけど、準司の言う通り次の任務に悪影響が出てくるのは必須になってくるわね…」

「ちなみに俺たち草の使い手も何人か不合格者が出たよ」将吾はその話に乗りたくなり話した。

「将吾の所も出たのかよ?…それぞれの使い手の不合格者達は居残りでもされたりするのかな?」準司は冗談半分に聞いた。

「いたらそれでいいんじゃねえの?できなかった奴らがバカなんだからよ」坂本は調子に乗りたくなった。

「ちょっと、あんたも言い過ぎよ。そんなことあまり言わない方がいいって」葵は声も張り上げた。

「何だよ、本当の話じゃねえかよ。ちゃんと言われた通りにやり遂げることが昨日の仕事だったろ?」坂本も負けていなかった。

「まあまあ二人とも特に坂本、落ち着けって。確かに盾頭の皆さんも言っていたように全員が合格できることが目標だったから気合いを入れなきゃ駄目なのは分かるよ。でもそれでも体力的に追いつけなかったのも事実だったから、少しは堪忍してあげないと」準司は両手で坂本に落ち着かせてあげようと優しく言った。

「…まあそこは盾頭さんに任せたとして、もう俺の話言っていいか?」坂本はようやく本音を話したくなった。

「あっ、そうだな?もう時間がきているし次は坂本の話を聞こう…」

「よっしゃあ、じゃあ俺の話聞けよな」坂本は話す気満々に熱が入った。


坂本はほとんど自慢話が多かったが、応用と盾の舞の技の習得にどれだけ苦戦したかを深く話していた。

「あの息苦しさはきつかったよな。盾の舞は一周回りながら盾で弾き返さないといけないんだろ?あの集中力は使いまくったぜ。それで何とか合格した後に応用の技に合格できたってわけだ…」

「雷の技っていくつあるの?」将吾が聞いた。

「十個だよ。応用が五の技だな」坂本は簡潔に終わらせた。

「坂本の所って、人数が意外と少なかったんだっけ?何人いるの?」準司は気になって坂本に聞いた。

「俺含めて十七人。そのうち合格者数は十人だったみたいだぜ…残りの不合格者は七人だから柴岡さんからなんて言われるだろうかなあ」坂本は四杯目を飲みきった。

「そっか…お前の所も全員合格にはならなかったんだな?」準司は呟くように言った。

「ふん、柴岡さんから言われた通りにしたのに不合格者が出てやがる。ふざけやがって…」

「まああまりそこまで言わないようにしよう。不合格者をどうするかは盾頭さんに任せればいいじゃん」準司はレモンサワーをようやく飲み干した。

「俺からは以上だぜ。ついにお待ちかねの、松田、お前の話聞かせてもらおうじゃねえかよ?」坂本は酒を飲むのをようやく止め、将吾に気になった。

「ああ、最後は俺の話だったよな?…分かったよ。ただでも、坂本、お前に約束してほしいことがある。この四人だけの秘密にしてくれよ…」

「秘密?その秘密何かをはっきり言わねえと始まらねえぞ?」

「分かってる。だけど、お前の性格からしたら逆のことするかと思ったから話しづらくて恥ずかしいんだよ」将吾は坂本が次に何をするのかを予想していた。準司と葵は何のことかだいたい分かっていたが、坂本にわけを話そうとした。

「将吾、ちゃんと坂本にわけを話すから大丈夫だよ」準司は将吾を助けてあげた。

「そうよ。私もこの坂本を抑えるから」葵の言葉も聞いて将吾は勇気を出せるようになってきた。

「分かった。じゃあ俺の話今からするから落ち着いて聞いてくれよ」将吾は真っ赤な顔になりながらようやく話し始めた。

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