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戒告の盾  作者: ヨシ
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最後の修業へ

準司は桐原に続いて二人目の通過者となった。

準司が合格した後、増田と霧林がもう一度テストに出て二人ともようやく無事に合格した。最初に来た四人全員揃って合格できて、六の技の修業をするだけとなった。

伏竜も次に入ってきた皆のために「盾の舞」の技の習得のために教えなければならないし、先に四人ともが「盾の舞」の習得に成功したために六の技の「空間の慈雨」の繰り出し方を教えなければならないし、伏竜一人で皆それぞれに教えていくためにあっち行ったりこっち行ったりだんだんと大忙しになってきた。これに皆を六の技まで習得のために急がなければならないのだから、それはそれで大変だ。


伏竜が後から来た皆に盾の舞を教えている時、準司達四人は先程伏竜から六の技の機械の使い方を教えてもらった為、直ぐに六の技の修業をしていた。盾の舞を完全に習得できた為、後は水を弾き出しながら舞を披露するという技を繰り出すだけだ。

準司が練習していると、増田が何故か話しかけてきた。

「君確か、五の技をこの水の使い手で一番速く習得できたんだっけな?一回生だというのに早くも習得できたのならもう六の技の習得まで楽にできるだろ?」増田は一息つきながら準司に聞いた。

「うーん、そうなんですかね?僕が真面目すぎだからなんですかね?」準司は聞いた。

「それは分かんないけど、まあ君は努力家なのかもな。そこは誇りに思っていいと思うよ」増田は軽くそう言ってあとやることに集中することにしようとその場から去って行った。一回生に負けたかのような順番に追い越されたからか、何となく嫌味を言いたかったのだろう、そうであれば、何だか上級生達に申し訳ない。六の技を皆で練習しようとしていた時に準司はそう思っていた。


あともう一息で六の技を完成しようとして修業をしている四人のその一方で、次から次へとようやく五の技を習得できて盾の舞と六の技を習得しに中に入ってきている。その中で準司と昼食で一緒にご飯を食べていたあの宮岡達七人もようやく五の技を習得できたためここに入ってきたのが見えた。五の技までようやく習得できたんだなと一目で分かった。

ただ、この盾の舞の技を習得できるまで時間がかかるとは思うが、午後五時になるまで間に合うのか何だか心配になってきた。皆全員が六の技まで習得できるかどうかは正直なところ保障がないため自信がないような感じだった。

宮岡達も盾の舞の技ができるのかどうか準司も心配になってきた。あれだけ愚痴を言っていたぐらいだからこの壁登りにどう反応するのかが気になってきた。それに準司達が盾の舞を習得できたと知ったらすごいプレッシャーになって焦ってくるのも分からなくはなかった。あまり想像しない方がいいのだろうか、準司もどうすればいいか分からなかった。


六の技の習得についてはそんなに苦しく思わなくてもいいような修業だった。やっぱり盾の舞を完全に習得できたらその先は本当に楽に感じられた。水を使うのが六の技ならその前に習得できた盾の舞はどのタイプも共通しているから水や炎や鋼を使わずに技を繰り出せる技のため六の技に行くまでのこの壁を乗り越えられたのは良かった。

ただ、盾の舞の技も大事な技だから応用より上の技を覚えるならしっかりと覚えておかないといけないのも肝に銘じておかなければならない。応用に必要不可欠な技だからこの技の出し方を忘れてしまえば致命傷だ。

盾の舞の技とほぼ同じに舞を踊りながら水を出すのを修業してだいたい三十分は経過した。午後五時の終了まであとどれぐらいになるのか、自分たちが早く六の技を習得できておかなければ皆の士気が上がってこれなくなるのもあるから、本当早くしないといけない。

準司がそう思いながら修業をしているその時、桐原がようやく自信から確信に変わったかのような感じになり修業を止めた。

「ん?桐原はもうテストに行くのか?」増田が聞いた。

「そうね。もうだいたいは確信できてきているし、伏竜さんに見せられるかもしれないかな」桐原はそう言って伏竜のところに向かった。

「じゃあ桐原が言うなら、俺も行こうかな。俺もここまで修業はできたし」増田は桐原に続いて行こうとした。

「えっ?待ってください。もう伏竜さんのところに行くんですか?」準司は冷静に聞いた。

「うん。そうしないと後の人達に困らせるだろ?早く六の技を完成させなければいけないからな」増田はそう言って伏竜のもとに向かっていった。

「…霧林さんも行くんですか?」準司は霧林に聞いた。

「そうだな。こっちもだいたいコツが掴めているからな。増田君の言う通りだな。早くこの六の技を習得

して次の人達に回していかなきゃな。僕ももう行くよ。三田原君はどうするんだ?」霧林は聞いた。

「そうですね。僕も後もう一息で完成できるところなんで今行けるかどうか心配で、だから後から行こうと思っています」準司は皆と一緒に行きたいのも分かるが六の技が完成できているかも自信がなかったためここにとどまることにしたがモヤモヤしていた。

「そっか。じゃあ自信がついたら伏竜さんに聞いてもらって後で僕たちのところに来なよ。後の人達に追い越されないように気をつけてね」じゃあまたなと霧林が準司に手を振りながら伏竜のところにかけ走っていった。霧林の言われた通り準司はもう少し練習しようと六の技の修業い打ち込むことにした。


盾の舞のようにこう振舞って、こうしてこう踊って…よし自信がついた。準司はもう六の技の習得ができそうだ。後はもう伏竜さんのところに行くだけだ。

準司はようやく体全体が温もりを感じてきたため先に行った三人に続いて伏竜のところに行くことにした。

ただ、伏竜もあちこち教えたり、技の習得のテストを見守ったりなどどこに行ったのかさえ見失ってしまっていた。

「あれ?次は伏竜さんどこ行ったんだろう?」準司は建物の中のどこにいるか端から端へ探していったがどこにもいなかった。…そうか、三人が一緒になって伏竜さんのところに訪れたからおそらく場所を変えたのかもしれない。そう予想した準司は、もしかして外にいるんじゃないだろうかと思い外に出ると予想が的中した。伏竜が外に出てまた新しい機械を組み立てていて、それを三人も手伝っていた。

準司は伏竜のところに行き、事情を説明した。

「伏竜さん、僕も六の技の習得の準備ができました。今これはそのための機械を組み立てているんですか?」伏竜がものすごく忙しくしているのを申し訳ない気持ちで百も承知で聞いた。

「おっ、三田原か。来るの遅いな。四人揃ってくるのかと待っていたんだけどな、予想が外れてしまったぜ…」

「すみません。その時自信がなかったもので。…これは中にあるあの機械と同じ設計ですか?…」

「詳しいことは後で話す。そんなに難しく設計してないから君も手伝ってくれ。そこの組み立てるところをはめていってくれるか?みんなのやっているところ真似しながらやりな…」

「あっ、はい。分かりました」伏竜と三人が組み立てている様子を真似しながら準司も機械を組み立てていった。


盾の舞の時の機械と全く同じものが完成した。ただなぜ外に出てこの機械を組み立てなければならないのか、準司は何となく理由が分かった。

「…よし…大丈夫だな?崩れはしないな…。では、四人が揃ったのでなぜこの機械を外に出て組み立てたのか訳を言う。理由はただ一つ、水を使うテストだからだ。中で六の技を披露してしまえば中がびしょびしょになってしまい後片付けが大変になる。それだけじゃなく次々と後から来る修業者たちで混んでしまうこともあるからだ。だから、最終のテストを受ける場所はここで決まりだ。そして何より肝心なのは、中での盾の舞を披露できたことは証明できた。では、外に出て周りから攻撃が降りかかってきた時の対処もしておかなければならない。…暑さが心配になるかとは思うがその時はいつでも俺に言ってくれ。水分補給はいつでも保証する。ここまでで何か質問は?」伏竜が質問した時、霧林は鋭い質問をした。

「伏竜さん、太陽の光が眩しくて防ぎづらくなった時どうすればいいんですか?…」

「そうだな。それを考えるのも大事だな。その場合は盾で日光の反射を防ぐようにしなさい。それだけだ」えっ?それだけ?それで盾の舞を披露できるのか?準司だけでなく皆もそう思っていた。

「あのお、僕からもですけど伏竜さん、他の学生の様子も見ないといけないんですよね?中はこの状況ですし、そんな時はどうしていればいいんですか?」増田もそのことを気にしていた。

「ああ、そのことは気にするな。そのこともちゃんと対策してあるから君らは心配することはない。今は君らのやることに集中すればいい。…よし、じゃあ最後の特訓のテストを行わせてもらう。盾を構えて一人ずつ中に入って中にいた時と同じやり方で進めていく。ではこの場合、来たもん勝ちということでまず一人目は桐原、中に入れ」そしてついに始まった。桐原が機械の中に入った後、緊張感がまた一気に高まってきた。




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