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戒告の盾  作者: ヨシ
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まちまちの技修業

伏竜は準司の真後ろに回って槍が準司の後ろに飛ぶように機械もしっかりと設置した。上級生達皆各自が「あれマジでやるつもりなの?」と緊張感で顔色が悪くなってきている。伏竜は角度を調整して正確に飛べることを確認できると準司に大声で話しかけた。

「三田原!覚悟はできてるか?」すると準司は後ろに振り向くことができずそのまま固まったまま大声で「はい!できてます!」と返答した。

「お前は横から槍を投げてもその五の技で槍を払い除けることができた。じゃあ真後ろから槍が飛んできても問題はないだろう。その水の力で槍を跳ね返してみろ。いいな?三田原!…」

「はい、いつでもどうぞ!」準司は多少怖くなってきたが覚悟の構え方はよく理解できていた。死ぬ覚悟でやれという意味が深く身体中馴染んできている。

「じゃあ三田原!いくぞ、三つ数える。三、二、一!」そしておもいっきり伏竜は槍を発射した。槍は真っ直ぐに準司の真後ろに飛んだ。

皆は今度こそ失敗するんじゃないか?と緊張が一気に高ぶり、顔を手で隠した。

…三田原君、死ぬなよ。そう思ってしばらくして恐る恐る準司の方にもう一度こっそり振り向いた。

すると、今投げた槍が準司の遠い後ろに飛ばされていた。準司は無事だった。皆は「おお!」と歓声を上げすげえ!とか無事で良かった!とかの声が叫んでいる。準司は大きくふーっと息を吹いた。自分のやり方は間違ってなかった。これでいいんだ。

「三田原、お見事だ。もう五の技を納めていいぞ」伏竜はそう言うと準司は五の技を止めた。止めた後、後ろを振り向いた。槍が向こうに吹っ飛ばされているのが見える。

「三田原、約束通り、六の技を教えてやる。次の技覚えに進んでくれるといい。お前ら、三田原を見習わないといけないな。こういう度胸も戦場に必要だ。だから技を完全に覚えられたら今の三田原と同じようなことをやらせてもらう…」

「えっ?ちょっと待ってください。俺たち、今みたいな三田原君と同じことをやらないといけないんですか!?」二回生の松島が衝撃を受けて聞いた。

「それ以外に何をしろと言うんだ?松島」伏竜はびくともせずただキレた言い方で言い返した。

「いや、それは…」

「だったら同じようにやれ。出来ないならそれ以上の技を教えられないぞ。それでもいいか?」伏竜は何もびくともせずただ松島にじーっと睨み付けたまま続けて圧をかけた。

「てめえらもそうだ。こういった槍を跳ね返せるぐらいの技を繰り出さなければ次に何してくるか分からないイナズマ団に勝てないどころか命に大きく関わってくる。だからそれを防ぐ力を身につけておかなければ戦場では戦えねえんだ。三田原は六の技を覚える予定だ。一回生だけがここまで技覚えできているなど恥ずかしくないのか!?てめえら!。言われて悔しかったらもっと根性出して登り詰めてこい。分かったな!えっ!?」伏竜はおもいっきり怒声を上げた。上級生達は一人一人タイミングが違う様子で渋々と「はい」と返事した。準司は自分だけ六の技を覚えるというのにまだ上級生達は四の技を修業している最中なので逆に上級生達が心配になってきている。やっぱり自分より先に技覚えができないのかなあ。さらに心配が強くなってきた。早く自分を追い抜くか、それとも追いつこうと必死になってくれるか、準司はなぜかそう思うようになってきた。

上級生達は一回生に追い抜かれて悔しがっているか、顔色が悪くなってきているか、ハングリー精神で負けてたまるかと目をメラメラに燃えさせてやる気を奮い立たせているかのいずれかの気持ちになっていた。

伏竜は準司に近づいてきた。

「三田原、お前は何も気にする必要なんかない。あいつらもそのうちこの時間から追い上げてくるから大丈夫だ。自分だけ六の技を覚える段階にきたのになぜ上級生達はまだ四の技をいまだに習得できていないのかが心配になっているんだろう?俺が奴らの指導をしていくからそれで一つ一つだがやっとできるようになっていくから気にするな。それよりお前に六の技を教える時だ。今から盾に水を汲んでこい」準司は伏竜の言う通りに先程水を補給した所に移動し盾にある水を入れる所のネジみたいなところを回し、盾ごと水につけた。


水を満タンにした後、準司は伏竜の所に戻り目の前に立った。

「水を満たしたか?よし。では今から君に先に六の技を教える。六の技の名前は『空間慈雨くうかんじう』または『空間くうかん慈雨じう』とも呼ぶがどっちでもいい。地面の上に立った時、縦と横の周りの角度は三百六十度だろ?表で攻撃や守備をやっている時に裏からまたは別の角度から攻撃してきた時に素早く攻撃を繰り出したり素早く防いだりする技のことを言うのだが、実はこの技が水盾の技の丁度中心にあたり本当の応用の技だ。ここまで完成できたら応用までクリアできたという証拠になる。ただこの技はかなり体力と気力を使う必要がある。この技に欠かせないのが素早さだ。この素早さを各段と上げて戦う姿勢でなければ本物の六の技を繰り出すことができない。ここからはある機械を使う。前に三つの機械を使って訓練をしたことがあると聞いたが、その機械を使って修業してもらう。着いてこい」伏竜と準司二人が中に入ろうとすると伏竜はあることを思い出し上級生に言った。

「おい、六の技の習得はこの建物の中に入ってから行うからそれまでの五の技まで全て完成できるまで修業しておけ。完成ができた場合は俺のところに来て知らせるように。じゃあ今からあの場所に行くから用がある人はここまで来て知らせてこい。いいな?」皆が「はい」と返事すると伏竜は「じゃあ三田原、こっち来い」と命令口調で指示した。その後を準司は付いていった。


中に入った時、実は他の鋼の使い手や花の使い手達も中で修業している人達もいた。ただ中で修業できる広さなのかが準司は心配になってきた。ただあの時の訓練のことを思い出してくる。あの三つの修業も意外と厳しかった。大量の水に耐える訓練、針金の槍が飛んでくるのを防ぐ訓練、一周三六〇度攻撃が仕掛けてきても盾で防ぐ訓練のこの三つは確かに意味のある訓練だからいい修業だったがすごくしんどかったのを覚えている。

その三つのうちの右端に置いてあるあの職人の滝島さんが担当していた一周三六〇度前後ろ真上などいろんな角度からテニスボールが飛んできて全部のボールを盾で受け止めるという修業だが、伏竜は慣れた手つきでその機械を起動させた。ウイーンという機械が起動した時の音が鳴り始めると伏竜は準司を呼んで説明を始めた。

「今からこの機械を使って六の技の修業をやってもらう。本当の応用の技はどんなものなのかを君は慣れてもらう。この六の技を完成させなければイナズマ団と戦える資格がないと思った方がいい。ではどんな技なのかをまずは俺が見本を見せるからよく見ておけ」伏竜は自分でもう一つのボタンを押し、そして機械の中に入り盾を構えて縦横右左斜めのどこから飛んでくるのかを読んでいた。すると斜めから球が飛んできて伏竜は盾で素早く受け止めた。

「三田原、ここから六の技を使わせてもらう。よく見ておけ。六の技、『空間の慈雨』!」するといつから空気を読めているのか飛んでくるテニスボールをうまいこと見つけられあちこちに飛んできているというのに全部素早く盾で受け止めた。まるで舞を踊っているかのように見えどこから飛んでくるのかが予見して受け止めているかのようだ。何一つ傷もつかず盾で全部のボールを受け止めた。

「どうだ?三田原。これが六の技『空間の慈雨』だ。慈雨というのは夏に降る雨のことを指すが暑さを潤すために使えたり、また攻撃する時は相手の隙を狙って技を繰り出さないといけない。では、早速だが…まあ最初はボールは必ず当たるだろう、それでもいいから機械の中に入ってさっきの通り真似してみな」伏竜がそう指示すると準司は機械の中に入り盾を構えて覚悟を決めていた。





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