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戒告の盾  作者: ヨシ
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二度目の訓練所へ

先の部会から長くて短いような日数が経ち、金曜日になった。準司は大学帰りに一日は休みを取っている以外牛丼屋チェーン店でのアルバイトで埋まっていて夜遅くまで働いているのが日課だ。平日は次の土曜日丸一日を休日にしておく代わりに平日は毎日アルバイトで忙しくしていた。準司が大勢のお客の注文が一斉にきたタイミングに聞き逃さないように紙に必死に書いて注文されたメニューを間違えないように頭の中で必死に覚えていた。

鰻丼の新メニューも出たのもあってか椅子が満員御礼で後ろに次に待つための長椅子に座っているお客もいっぱいに埋まっていた。

どんぶりのメニューがさらに増えていくのもあって店の繁盛はまた増していた。


午後十時。準司はもう仕事終わりの時間になった。準司が「お疲れさまでした。ありがとうございます」と挨拶を言うと店主がいつものどんぶりセットを持ってきてくれてまたいつものようにこう言った。

「これ、中熱々にしておいてあるからな。これで晩食に持っていきな」体格が大柄な店主がレジ袋ごと渡すと準司は「いつもありがとうございます!」と感謝を言って店主に頭を下げた。

「この時間まで働くと腹がすくだろう?買い物をこの時間にしなくてもいいようにしておくからそれで空腹を満たしな」こんなことをしてくれるのはこの店ぐらいだろうか。ここまで晩御飯代わりに用意してくれるのは本当に有難い。

準司はまた感謝を言っだが、次のバイトの日の確認をした。

「店長、次は日曜日の昼からですよね?…」

「ああ、そうだな。日曜日にまた宜しくね。土曜日は大学で何かクラブの課題をやるのか?」店主は軽く聞いた。

「はい、大学でやらなければならない練習みたいなことをするんです…」

「君って体育会系のクラブに入ってるの?」店主は詳しく聞いた。

「うーん、なんか文化系と体育会系とが混ざったクラブに入ってまして」準司はどういった説明をしたら分かってもらえるかよく分からなかった。

「店長はヴィジョン先生っていう名前の人を知ってますか?」準司はこの人物の名前を聞いたらピンとくるんじゃないかと思って聞いてみたが店長は暫く間が空いた。

「いやぁ、知らんなあ」いや、知らなかったんかい。

「そうなんですか。実はこの教授大学内でも大学外でも知ってるぐらい有名な人なんです」準司は説明した。

「ふーん。その有名な人は何をしてる人なの?」店長は聞いた。

「理化学研究者です。理系の科学者なんですが、悪い組織の奴らを捕まえるために実験や開発を続けているんです…」

「ああ、もしかしてイナズマ団を追っている天才科学者のことだろ?」店長のすぐ隣にいたベテランの店員が代わりに答えてくれた。

「増岡さんは知ってるんですか?」準司はこの増岡という店員に助けてもらえたかのように何か救われて会話が保たれた。

「ああ、知ってるさ。イナズマ団のことは誰でも知ってるだろ?俺も新聞買ってよく読むんだけどそのイナズマ団っていう反社会勢力本当に怖いよなあ。警察も二十四時間巡回はしてるみたいだけどそれらしき連中が見当たらないんだって。…君もしかして、そのヴィジョン教授という人のクラブに入ってるっていうことか?」増岡という店員はすごく驚いていた。

「そうなんですよ!ヴィジョン先生に採用してくれて入部しました…」

「じゃあすごい大変な大仕事してるんだなあ。俺から何て言ってあげたらいいか分かんないけどとりあえず気をつけて行動しなよ…」

「そんなに大変な仕事なの?」店長は口を開いた。

「大変ですよ、店長。盾を使ってイナズマ団と本気で戦うんですから。体力も使うし、確か警察と連携して行動してるし…」

「えっ、じゃあすごいことしてるんだなあ。でも三田原君体には十分気をつけなよ」店長は準司を労った。

「ありがとうございます、店長。おっしゃる通り体に気をつけます」準司はこの辺にしようと店長を始め店員達に「今日もお疲れさまでした!また日曜日にお願いします!」と挨拶した。

「はい、お疲れさまでした!」

「お疲れさまでした!」従業員の皆さんも挨拶をし、準司はもう一度頭を下げて左右に開くドアを押して自転車に向かった。


自転車に乗って自宅に帰宅した。駐輪場に自転車を鍵で固定していつも通りにドアの鍵を開けて玄関に入るとすぐに電気をつけた。部屋の電気をつけて中に入ると手洗いうがいをしてテレビをつけながら早速店長からいつももらっている牛丼セットのオリジナルメニューをテーブルに置いて「いただきます」と手を合わせてから食べ始めた。本当に旨い味だった。

いよいよ明日かと思うと平日が過ぎるのは何だかあっという間で早く感じる。二度目の防衛技能訓練のために関係者以外誰も知られてはいけない訓練所へ大学専用のバスに乗って行かなければならないと思うと少し緊張感が出てきた。次の訓練は前に伏竜さんが言っていたように技を覚えなければいけないと言っていたことを覚えている。それぞれの技の種類って八つあるのかあ。いや、他にもタイプがあるんじゃないか?あまり今の時点ではよく分からないけど、たぶん自分の勘が当たってるとしたら八つにとどまらないだろう。まあ詳しくはヴィジョン先生に聞いた方が早いのかもしれないし、盾頭に聞くのもありだろう。

美味しく食べてる時に準司のスマホにラインがきた。おっ、やっときたと箸を休めてスマホを持ちラインを見た。ヴィジョン教授からのラインだ。

準司はポチっと押してヴィジョン教授のラインを読んだ。ちゃんと日本語で書いている。

『この時間にラインしました。遅すぎだと思いましたら申し訳ありません。いろいろする事あってこの時間にラインしました。…本題に入ります。明日の午前十時に大学から隠されたバス停に止まっているバス数台に乗って皆さんが過去にあの盾の開発や実験をする場所に行ったかと思いますが、その隣にある防衛技能訓練の訓練所へもう一度行きます』そこから長いことを書かれているので準司は夢中に読んだ。

『そこで盾頭の皆さんが待っていますので、各それぞれのタイプ別に別れてそこで技覚えの訓練を行います。時間内に全ての技を習得できるかは自信ありませんが、なるべく全て習得できるように教えていきますので、宜しくお願いします。そして昼食のことですが、こちらから弁当とお茶を用意しておきますから自腹で買ってこなくて構いません。そこは安心してください。ではまた明日お会いしましょう。寝坊だけはお気をつけて。ヴィジョン勇一』いよいよ技覚えの訓練か。準司はもう一度スマホを置いて牛丼セットを夢中になって食べることにした。

八人の盾頭全員が来てくれて訓練に挑むことができるとなると準司はだんだん心の中から燃えてきた。技覚えの特訓を受けて自分でできるようになれば、イナズマ団と戦えることができる。基本から覚えていかないといけないのは確かだけど、ますます強くなっていけば互角に戦えるし、渡り合える。

準司はやる気が漲ってきながら牛丼セットを美味しく食べることに夢中になって食べ続けた。


翌日の朝。準司は七時に起きた。朝の支度を早いこと済ませ、荷造りは前日の夜に済ませてあるので後は朝十時に待つだけだ。肝心な盾も忘れないように鞄の中に入れた上忘れ物がないか確認して何一つ忘れ物がないことを確認できると鞄のチャックを閉めて時間を待った。

するとスマホにラインの音楽が流れた。スマホを持ってラインを開けると葵からのラインが来ていた。準司は葵のラインを開けた。

『準司、おはよう。待ち合わせとかしない?午前十時に出発だから三十分前に大学に着くってどう?将吾にもラインしたけど、オーケーしたみたいよ。ただ将吾、あれから大丈夫か心配ね。私も将吾が集中できるか何か不安かな。とりあえず九時半に駐輪場のところで待ってるから、そこで集合しよ。葵』

準司もすぐに葵にラインした。

『葵、おはよう。こっちは準備できてる。そうだな、将吾が深島さんにメロメロだからなあ。俺も心配だけど、何とかそこは助けようと思ってる。分かった、あの駐輪場だよな?九時半までに着くようにする。じゃあまたな』準司がラインをしたのを終えるとすぐにまた葵からラインがきた。『はーい』という言葉のついたアニメキャラがかえってきた。


九時半の時間に近づいてきたので準司は自宅のアパートを出発し、部屋の窓を閉めたかコンセント抜いてあるかガスを切ってあるか電気を消したかの全部を確認した後玄関のドアを開けてそしてドアの鍵を閉めた。

そこから自転車に向かい鍵を開けて自転車に乗って大学に向かった。


大学が見えてきた。いつも停めてる駐輪場に向かう時にすぐに葵と将吾が棒の上に座って待っているのが見えた。葵が準司が来たのを見るとおーいという片手を挙げて振った。準司も自転車をこぎながら右手を挙げて二人に向かって振った。将吾も右手で準司に合図した。

「葵も将吾も意外と早かったんだな」準司は自転車を降りながら言った。

「私も独り暮らししてるけど大学から結構遠いから遅刻しそうな感じもしたから早めに来たの」葵は言った。

「そっか、そうだよな。だったら葵も自転車にすればいいのに」準司はそう言ってあげた。

「だってすぐ近くにバス停があるから雨の時もバスでいけるじゃん。必要ないよ」葵はそう説得した。

「そっか…。将吾、今大丈夫か?」将吾に準司が聞くと将吾は顔が赤くなってきた。葵は苦笑した。

「ちょっと将吾。しっかりしなさいよ、大事な技覚えの訓練の日だというのに…」

「だって、深島さんの色気すごく素敵なんだもーん。あれヤバいよ」将吾のセリフに準司と葵は爆笑した。

「そんなに惚れちゃったんだったら、将吾、告白すれば…」

「ちょっと待ってよ準司。みんなの前で深島さんに告白したらどうなるか分からないだろ?止めてくれよ!すげえ恥ずかしいんだよ!」将吾のあまりの恥ずかしさに二人はまた爆笑した。

「将吾ってそんな素顔があるって知らなかった。でも面白いよ」葵は爆笑が止まらなかった。

「まあとりあえず研究室に行こう。ほとんどの人が着いてるかも知れないだろ?」

「そうね、行こっ」二人は笑いに耐えながらスイッチを切り替えた。準司が自転車を駐輪場に停めると三人は研究室に向かった。


研究室に着く前に廊下まで賑やかな私語が聞こえてきた。研究室に入ると皆全員がもう到着していてそれぞれ楽しい話で盛り上がっていた。いつも通りに三人は席に着くと一人で自分の席に座ってスマホゲームをしている坂本の姿が見えた。準司はそういう坂本に話しかけた。

「よお、坂本。何のゲームしてるの?」

「あっ?ああ、三田原じゃねえか。見れば分かるだろ?最近デビューしたあのゲームだよ」あのゲームでも発売されてるあの新作ゲームがスマホでもできるのは準司はちょっと驚いた。

「ゲーム中にすまないけど、技覚えの訓練について、緊張してるか?」準司はちょっと聞いてみた。

「緊張?緊張などしてねえよ。むしろ楽しみだ…」

「そっか、じゃあやる気十分あるんだな」準司は坂本の根性が見えてきたので、感心した。

そうしてるうちに大学のチャイムが鳴った。皆自分の席に座りヴィジョン教授の登場を待った。

坂本はチャイムが鳴った少し後にすぐ止め鞄の中にしまいこんだ。

廊下からカタンコトンと足音が鳴り響いた。ヴィジョン教授と辰准教授二人が入ってきた。

「やあ、皆さん。おはようございます。早速ですが、誰にも知られてはいけないバス停に向かいます。鞄ごと持って移動してください。ではお願いします」移動する準備が早かった。皆急いで出口の方に向かいバス停まで移動を開始した。



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