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戒告の盾  作者: ヨシ
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神威の謎

三回生男子学生に優しく迎えられたその神威という人はこっくりと相づちを打った。ただ何も喋らず黙ったまま入室してきているのが不気味なのに二回生三回生は笑顔満開で優しくしている。こういう初めて出会っても周りの人達に賑やかに話しかけられているということはこの人、人間関係は恵まれているということなんだろう。

でも不思議だ。性格の悪そうな人の方が周りの人達に好かれやすいのは何故なんだろうか?そういった心理学もこの大学でいろんなやり方で調べたりしても良いだろう。

「じゃあこれで一回生全員が集まりましたんで、自己紹介僕らからだな、紹介していきます!部長でありますわたくしから紹介させていただきます」この三回生男子は右手を挙げて紹介した。

「今年から部長になりました桜橋慶一郎と申します。政治経済学部にいます。趣味はキャンプで旅行したりサウナに入ることです…」

「意外…」

「誰が意外や!」

二回生男子が冗談で桜橋先輩にそう発言すると桜橋先輩もジョークで言い返すと全員爆笑した。一回生も苦笑したがヴィジョンも少しは笑えて頑な表情から朗らかになった。最後に入ってきた神威はほとんど笑わなかった。

「まあ基本はアウトドア派なので外に出て楽しむのが、娯楽でもあります。部長としてこの一年が特にそうですが、どうぞ宜しくお願いします」桜橋先輩がお辞儀して挨拶を終えると皆全員が拍手をした。

「はい、僕からは以上です。次ははい、副部長になられた宮村さんどうぞ」桜橋先輩のすぐ隣にいた女子大生が一回お辞儀をして自己紹介を始めた。

「はい、副部長になりました宮村友子と申します。三回生になりました。環境学部にいます。趣味はモノづくりや絵を描くことなどが好きです。…宜しくお願いします」全員が拍手した。

「じゃあ残りの三回生が次に紹介して、その次は二回生という順に自己紹介していってください」桜橋先輩がそう指示し順に紹介をしていった。


全員が紹介し終わるとまた桜橋先輩がついに一回生の紹介を始めることにした。

「じゃあ全員が紹介し終わりましたので、ついにですが、一回生新入りの皆さん、自己紹介をお願いします!」二回生三回生が「いよっ!」とかけ声をしてまた拍手が沸き上がった。

「じゃあこちらから順に紹介して下さい。ではどうぞ!」ついに一回生の紹介の番がまわってきた。ただなぜかほとんどの一回生は暗かった。ヴィジョンはそうでもなかったが、元気があるのか大丈夫なのかちょっと心配な雰囲気だった。

「えーっと…名前は仲田淳と申します。理工学部出身です。趣味は読書することです。後映画を見に行くことです。…宜しくお願いします」そして皆全員拍手をした。

「よし、ここで毎年御礼でやらせてもらっていますが一回生に質問コーナーをやらせてもらいます!仲田さんに質問のある方質問していってください!」桜橋先輩が質問がある人に聞いたら数人が手が挙がった。

「じゃあ僕から質問、好きな食べ物はなんですか?…」

「シンプルな質問ですね」桜橋先輩の質問を聞いて二回生男子の先輩がジョークを飛ばしてまた爆笑した。

「…好きな食べ物は餃子です」仲田がそう言うと皆は「おお」とか「餃子か、美味いよな」とか二回生の誰かが返事してあげた。

「じゃあ餃子で水餃子か焼き餃子かどっちが好きですか?」二回生女子の先輩が聞いた。

「焼き餃子が好きです」仲田が答えると皆「おお」と返事した。

「じゃあ次の質問何かありますか?」桜橋先輩が皆に聞くと次は三回生女子が聞いた。

「はい、城内さん…」

「映画を観に行くのが趣味だと聞きましたが、ジャンルは何が好きですか?…」

「えーっと…アクション映画とかサスペンスが好きです」

その城内という女子は「へえ、そうなの」と返事した。

「ありがとうございます」と城内が言うと桜橋先輩は「はい」と言って他の人に聞いた。

「他に聞きたい人いませんか?」残りの上級生達は何を質問しようか他の人に質問とられたりされたので他の質問を考えていたが、全く思い浮かばなかった。それで言いたくてもその場で固まってしまった。

「じゃあ仲田さん、ありがとうございました」桜橋先輩がそう挨拶すると皆は拍手をした。


片端から聞いていき、そしてついにヴィジョンの番がまわってきた。

「それじゃあ次にヴィジョンさん、宜しくお願いします!」ヴィジョンの名前が呼ばれると、ヴィジョンは急に緊張してうまく日本語を話せれるか不安がよぎった。

「えーっ、はい。名前はヴィジョン勇一と言います。…理工学部から来ました。日本語ちょっと下手ですが、勉強頑張ります。趣味は理学に関する観察や実験や本などが好きです。宜しくお願いします」皆はちょっと笑いがこぼれたが、他の一回生の人達より拍手が沸き上がった。「ハーフだし、片言だけど日本語上手く喋れてるよ。大丈夫大丈夫…」

「高学歴だから頭いいじゃん!」桜橋先輩と二回生男子はヴィジョンを誉めた。

「じゃあヴィジョンさんに質問したい人手を挙げてください!」すると七、八人が手が挙がった。

「じゃあ三回生から行きましょう、おっ、じゃあ宮村さん!」あまり手を挙げなかった副部長の宮村先輩が珍しく手を挙げた。

「理学に関する観察や実験が好きと言ってましたが、具体的にどんなことをするのが好きなんですか?…」

「えーっと…物理学の科学実験や天文学の夜空の観察や植物の観察や虫、動物の観察が好きです…」

「すごい多趣味なんだね、すごいじゃん」ヴィジョンが詳しく説明すると別のさっきから何も話さなかった三回生の男子学生が珍しく話し出した。

「あっ、ありがとうございます」ヴィジョンは片言でもお礼を言った。

「じゃあ他に。…じゃあ倉田君」

二回生男子学生に桜橋が当てると映画の質問やゲームが好きかと聞いたので、ヴィジョンは「はい、好きです」と答えた。


八人の質問が終わると、桜橋先輩が「他に聞きたいことありますか?」と聞いたが、誰も手が挙がらなかったので、桜橋先輩は質問を終わらせた。

「ではヴィジョンさん、ありがとうございました!」拍手喝采が凄かった。凄い偉業を成し遂げた人がトロフィーを受賞した時のあの拍手と同じ大きさだった。

ヴィジョンはおかげで緊張が和らいだ。


そして残りの一回生達に質問をしていき、そして最後の神威が出番にまわってきた。

「それじゃあ最後に神威さん、宜しくお願いします!」すると神威は今まで腕を組んでいたが、組むのを止めて髪をかいたり腕を後ろに組んだりしてむずむずと動いていた。

「…名前は…神威瞭と申します。…理工学部出身です。趣味はマジックショーについて興味あります。宜しくお願いします」神威は何だかイライラしていた。

だが、そんなことも気にせず皆はおもいっきり拍手をした。

「はい、ありがとうございます!じゃあ神威さんに質問したい人手を挙げてください!」するとヴィジョンの時と同じぐらい七、八人が手が挙がった。…意外だった。あのちょっとしたぐらいの自己紹介をしただけなのに多くの先輩達が手を挙げた。この光景を見て驚いているのはヴィジョンだけなんだろうか?一瞬不安がよぎった。なんでこの男がここまで人気なんだろう?

「じゃあ城内さん!」桜橋先輩が当てた。

「えっと、マジックショーが好きという話で自らマジックショーをするのが趣味なのか、それとも観るのが好きなんですか?…」

「うーん、まあマジックをするのが好きですね」神威は簡潔にまとめた。

「ありがとうございます」城内はお礼の返事をした。

「はい、じゃあ他に」桜橋先輩がそう言うと残りの四人は質問したいやる気が凄かった。

「じゃあ松中さん!」

「…マジックの続きの話の質問をするかと思うんですけど、実際に自分でマジックをしたことありますか?…」

「はい、あります。思春期の頃から」神威は控えめに言っているのかまた簡潔に話終えた。皆はへえとか凄いなとか感動した声が出た。

「ありがとうございます」松中先輩はお礼の返事をした。


そして新一回生の歓迎会が終わると皆自由解散をしたが帰る人はあまりいなく残る人が多かった。二回生三回生全員が一回生全員に紹介していく中、ヴィジョンも全員に挨拶をして同じ一回生皆にも挨拶をした。そして、ヴィジョンは最後に神威に挨拶をしに向かった。

「神威さん」ヴィジョンが声をかけると腕組みをしていた神威はヴィジョンに目がいった。じーっと固まったままヴィジョンを睨み付けているかのように見ていた。

「同じ理工学部なんですね。宜しく」すると神威は黙ったまま見ていたが、しばらくすると自ら手を差し伸べてきた。握手をしたいのだろう。

「宜しく」ヴィジョンもそう返事して手を出し神威と握手をした。

そして、すぐさま神威から手を離して他の人達に挨拶をしに向かった。すると先輩達は大いに喜んで神威に挨拶を返すだけじゃなく、いろんな話をしようと盛り上がっている。神威も先輩達ににんまりと笑顔を見せ話をしていた。

…何だあいつ?俺にはあんまり盛り上がらないような顔をされたけど、皆にはあの笑顔だ。…何か嫌な気味の悪い感じなのにあれは一体何なんだ?何か怖いなあ。

ヴィジョンは神威が先輩達と親しく話している様子を見てその雰囲気を感じとっていた。

ヴィジョンが神威を眺めている時、他の先輩達がヴィジョンに話しかけてきてそこからヴィジョンも視線を変えて楽しい話を盛り上げていた。



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