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戒告の盾  作者: ヨシ
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金曜日の記者会見

あの爆破事件から数日後、最悪な衝撃は未だに消えていなかった。爆破事件の舞台となってしまった二つの高層ビルに警察達や鑑識官や捜査員などが立ち入り調査を引き続き行っていたり、その間にそばに寄ってきた人が献花を置きに行きその場で手を合わせていた。花を持って献花しに来た人達は百聞は一見にしかずのことわざの通りイナズマ団による事件の悲惨さはどれだけ酷いものだったのかを感じていて、中に涙を流し亡くなられた人達に哀悼をささげている人達もいた。

文京区の高層ビル爆破事件の現場を再び調査しに来た警察の的場警部達チームも調査を続けていて、その後に江戸川区の高層ビル爆破事件の現場に向かっていた。

「高層ビル爆破事件の首謀者二人のイナズマ団幹部の十四番と十五番の容疑者は取り調べされても何も喋らないのか?」的場は部下に聞いた。

「はい、黙秘を続けているみたいです」部下の黒田が答えた。

「自分が一体何をしたのかさえ反省の色もないということか?」的場は続けて聞いた。

「下を向いたまま何も喋らない様子でしたし、全く動かない様子です。反省しているような感じも見えない様子でしたね」黒田は続けて答えた。

「あれだけ事件をおこして何も喋らないということは本当に極悪な連中なんだな、このイナズマ団という組織は」警察専用の車に乗って江戸川区の事件がおきた高層ビルに向かっている時、助手席に座っていた的場警部は運転している瀬戸川と下浦と土井の三人と語り合っていた。実は後ろにももう一台の警察車両が走っていて、的場警部の部下である道村と鈴原の二人が乗っていた。鈴原が運転していて道村は助手席に座っていた。

「的場警部、まだこの二人はおそらくボスの神威を崇拝しているからなんだと思います。今まで悪いことをしてきたことをボスの圧力で正当化しているのもあるかもしれないですよ」鈴原は運転しながら前の的場警部が乗っている警察車両に無線機で的場警部に伝えた。鈴原と道村も的場警部の話を無線機で聞いている。

「確かにすぐにはそう簡単に心を開かないと思いますね。鈴原の言っている通りボスを崇拝していて二人が捕まえられたからといってまだ上の幹部達がいますし、そう簡単に捕まらない強敵だと調子に乗っているのかもしれません」土井は的場警部に向けて説明した。

「その強敵というのは確かあとボスを除いて十三人いるということか?」的場は聞いた。

「そうみたいですね。ボスを含めてあと十四人を捕まえなければならないかと」下浦が答えた。

「それだけではありません。その手下達も何人もいると聞いてます。殺人だけでなく盗みや詐欺といった悪いこともやってると聞いてます…」

「数が多い上、厄介だな。神威というそのボスはどうやって手下の数を増やしていったのか…とりあえず非常に悪い連中なのはこれではっきり分かってきたな」的場警部は冷静になって話していた。今まで鍛えてきた心身のおかげでどんな怖さに対しても対策を自分でとれている。

「…警部、新しい情報が入ってきてます。これを」黒田がびっくりした表情でスマホを的場警部に渡した。的場警部が黒田のスマホを見ると、険しい顔つきになった。

「警部、どうかしたんですか?」運転していた瀬戸川も気になり出した。

「…十三番目と十二番目の二人のイナズマ団幹部をボスの神威が殺害したと書かれている」的場警部が口に出した時、黒田以外メンバー全員が「えっ!?」と冷静さが欠けそうになった。

「…二人のイナズマ団を…殺害した?…」土井が呟いた。

「…それが本当だとしたら、イナズマ団は…まさか…」

「ああ、次に何をしてくるのか動き出したということかもしれないな」道村が嫌な予感を話すと的場警部は予想もしたくないことをあえて口に出した。

「その話は帰ってからまた話し合うことにする。とりあえず江戸川区の高層ビルの事件現場に向かう」的場は冷静さを取り戻して険しい顔つきで前を見ると瀬戸川は「はい」と返事してアクセル全開にして現場に向かった。


警察達が事件現場に向かっている時、自宅で久しぶりにベッドの上でずっと寝ていて、おもいっきり体を休めているこの大学一回生は起きた時に寝たままそばにある机の上のリモコンをとり、テレビの電源をつけた。この大学生はイナズマ団との戦いに勝ち、ヴィジョン教授からの任務を果たした一人だ。この大学一回生はいつもなら牛丼屋のアルバイトを週五日は働いているがこの日はたまたま休みだったので、自由で意外とラッキーな気持ちで過ごしていた。

身長は百七十センチ以上あり体重は六十五キロ以上あり、体格は痩せてるようには見えるが皆と変わらない普通のサイズで髪も普通の長さで黒髪。顔立ちは鼻が高く肌もしっとりとしていて眉は細く目はキリッとしていてどちらかというとまだイケメンの容姿だ。

三田原準司はヴィジョン教授から前の部会で記者会見に出ると言った話の続きで、前日にヴィジョン教授から弟子達にラインを送っていた。しっかりと日本語で打っていた。ヴィジョン教授がしっかりと日本語でラインを送っていた内容を準司はもう一度スマホを開き読んだ。

『弟子達諸君。先の爆破事件の消火、救助、イナズマ団捕獲と三つの任務を果たしたことよく頑張ってくれた。体を休めて自分を労ってくれ。話を変えるが前の部会でも話した通り、明日に記者会見を開くつもりにしている。金曜日の午後1時から始まる予定だ。私はそこで各テレビに映ることになっている。皆もその時間に見てくれることを言わせておく。もし、何かの予定でその時間に見れないとしたら違う時間に見てくれることを言わせておく。私からは以上だ』

準司が起きたのは午前九時台だ。記者会見までまだ時間がある。体の休息も取れたし、遅めのご飯食べるとするか。

準司はベッドから起き上がって歯を磨く所から始めていった。


歯を磨き、顔を洗って保湿化粧品とクリームを塗り遅めの朝食と昼の昼食を済ませて午後1時になる十五分前になった。この時間に各テレビは道保堂大学の記者会見の様子が映っていて、どのチャンネルもいつもと変わらず昼の報道番組を通して午後1時にヴィジョン教授が現れるのを待っている。

一方の各テレビ局のカメラはすき間なく端から端まで埋め尽くされていてその前の各チャンネルの記者達は時間がくるまで待機していたり質問の確認を互いに行っていたりと準備を図っていた。

あの部屋はと準司は授業の時に使っていた時のことを覚えていた。理学部がよく使うまだ綺麗な教室だ。あの教室で記者会見を行うんだ。自分の通っている大学の部屋が全国に放送されるのは初めてのことなので、すごい感動と自分も下手したら有名になりそうな感じの緊張が走っているのを準司は感じていた。


ようやく午後1時になった。テレビに出演している芸能人や有名人やアナウンサーもスタジオからヴィジョン教授が現れるのを心に準備していた。大学ではカメラマンや記者の人達も本人が来るのを待ち構えていた。場の雰囲気が一気に緊張が出始めた。

そして、ドアの向こうから白衣を着たヴィジョン教授が部屋に入ってきた。カメラマンはその瞬間を撮り始めた。

ヴィジョン教授が真ん中の机と椅子にたどり着くと真っ直ぐに記者達に向いて立ち続け司会の合図を待った。

「それでは只今からヴィジョン先生によるイナズマ団幹部逮捕の経緯と今これからのイナズマ団対策についてご説明を始めたいと思います。ではヴィジョン先生お願いします」司会者が片手で合図を送るとヴィジョン教授は話を始めた。まずは日本語で話し始めた。

「お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。対イナズマ団対策について私から詳しくご説明を始めさせていただきます」いつもの片言に聞こえはしてるがしっかりと日本語が伝わっていた。ヴィジョン教授が席に着くと日本語を代わりに通訳の女性が隣に座り、ヴィジョン教授はいつもの英語で話し始めた。

「先日皆さんが心配している通り反社会組織集団イナズマ団による二つの高層ビル爆破事件がありました。その爆破事件の情報を受け二手に分かれて現地まで行き私の開発した道具を使って私達クラブのメンバーも救助、消火、イナズマ団捕獲の三つを行っていました」ヴィジョン教授が一文を読むと隣の通訳の女性は日本語で訳し伝えた。

「その三つを行いながら下の階から火災の消火を消防隊と一緒に行いながら閉じ込められていた人達の救出を行っていました」ヴィジョン教授が一文を読むと続けて通訳の女性は日本語で話した。

「それを繰り返しながら最上階まで行った時にその爆破事件の首謀者であるイナズマ団幹部と遭遇しました。その首謀者を捕まえるのに苦戦しましたが粘り続けた結果ようやく捕まえることに成功しました」

ヴィジョン教授は会見用の紙を左手に持ちながらもう片方の右手を動かしその時に何があったのかを詳しく説明しながら話している。ヴィジョン教授のその姿はまるで何かのコンテストか大会前の演説をしているかのように見えている。

「しかし、その一方で爆破事件に巻き込まれその現場にいた方達が亡くなられたという話も耳にしました。大変その話を聞いた時とても悲しくなりました。もう少し速く現場に行っていれば被害から免れることができたのかもしれません。そこは私も残念な気持ちです」自分自身もその時に何があったのかを目の当たりにした時のことを思い出しながら説明していた。

「今まで捕まえられなかったこのイナズマ団のうちの二人を捕まえることができましたが、これはまだ序章に過ぎません。まだまだイナズマ団のボスを始め数多くのイナズマ団がいます。イナズマ団撲滅をはかるために私達も警察と協力して今もなお向き合う所存であります。ここまでが私からの説明であります。質問に移って下さい」ヴィジョン教授は紙を机の上に置き、記者やカメラの方に目を向けた。通訳の女性が「質問に移って下さい」と言い終わると司会者が「はい」と返事して質問の方に移した。

「それでは質問の方に移ります。質問のある方は手を挙げて当たった方はマイクを持って質問してください。質問のある方手を挙げて下さい」すると座っているテレビの記者達全員がばっとすぐに手を挙げた。

「では、はい、そこの記者の方お願いします」ベテランの男性記者だ。あのマークはおそらくNHK放送局の人だ。

「NHKの柴田と申します。宜しくお願いします。先ほどヴィジョン先生が開発した道具で三つの活動をしていたとおっしゃっていましたが、その道具とは何か教えて頂けないでしょうか?」男性記者が質問すると通訳の女性は英語でヴィジョン教授に話した。

「それは…」ヴィジョン教授が話し出す時、準司も固唾を呑んで見守っていた。





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