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戒告の盾  作者: ヨシ
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初の任務

ある真夜中の頃だった。自分達のアジトに帰っていたイナズマ団は神威の席の前で側近中の側近は神威と同じ椅子に座り、下っぱの側近は側近のすぐ後ろにずっと立っていた。ちょうど真ん中の椅子に座っていた神威は次の事件計画を始めようとついに動き出した。

「どうだ?ナンバー十五と十四、今回の出来の自信の方は?」神威がナンバーを呼んだ部下に怖い不気味な口調でナンバー十五の禳という三十代の男とナンバー十四の沈橋に聞いた。

「はい、私の計画は失敗に終わりません故、何卒お任せください」禳という男は神威に向いて一礼をした。

「私からも必ずや計画を成功させてみせます」沈橋という男も神威に向いて一礼した。

「うまくやりきれば昇格の上給料も貰える。今回の給料はかなり高いぞ。褒美を頂く意味でせいぜい頑張りたまえ禳君と沈橋君よ」怖い口調で緊張感を漂わせる神威に禳と沈橋いう男は深く会釈し部屋を退出した。

「爆弾の仕掛けを詳しく教えてあげたのかナンバー1から10の者達よ」神威は聞いた。

「神威様、それにつきましてはご安心ください。私がお教えいたしましたので」ナンバー五の笹島が答えた。

「ならばもう言うことはないな。禳君と沈橋君、さあ行きたまえ」禳という男と沈橋という男は神威にまた深く会釈し神威達のいる会議室を後にした。

「これからまた逃亡劇のオンパレードがおきるなあ。どんな具合になるのか楽しみになってくるじゃないか。この爆破事件でヴィジョン先生もどう動くだろうね」

神威はかなり余裕な気持ちになっていた。爆破事件計画で一番気になっているのはヴィジョン教授の動きだ。立て続けにこの事件が続けばヴィジョン教授もさすがに動かないのはおかしい。開発した盾でどんな芝居を見せてくれるのかと神威は待ち遠しくなっていた。

「ヴィジョンよ、君の開発した盾でどう我々と戦うのか一緒に遊ぼうじゃないか」神威はだんだんと笑みを浮かべていた。


翌日の朝、準司は一時限目の経済学の授業に早めに着席をして将吾と葵を待った。昨日の帰り道にヴィジョン教授に盾を常に持っておく必要があるのかを聞いてくれと将吾に頼んだばかりだった。ただヴィジョン教授はラインを見てくれるのか、返信してくれるのかが何だか心配だった。将吾がラインしてあげようかと言ってくれたから自分は余計なことはしない方がいいと思い将吾に任せるしかなかった。

だんだんと在学生達が教室に入ってきた。準司達がいる教室は案外広かったので何かのイベントでもおきるのかというような雰囲気だったのでざわめきで少しは目が覚めてきた感じだった。

開始時間九時三十分まで五分前になった。たくさんの在学生達が教室にぞろぞろ入ってくる中に将吾と葵が紛れてるか準司は探していたが、どこにいるのか姿が見えない。二人は必ず遅刻するところなど見たことがないからどこかに紛れているのは間違いない。そのうち二人は出てくるだろう。

三分前になった。まだかまだかと待ち続けていたら、将吾と葵二人が同時に入ってくるところが見えた。出席確認の機械にカードをかざして準司を探していると準司はここにいることを分かるように大きく手を振った。

葵が「あっ、いた!」と将吾に言うと「行こうか」と言って準司のところの机に向かった。

「おはよう、ちょっと遅かったんだな」準司は挨拶した。

「おはよう準司。ちょっと油断しちゃって。いつも通りに間に合うように時間を計ってたけどこんなにたくさんの学生さん達が混んでいるのが予想外だったの。まさかここまで混んでたとは思わなかった」準司が左の二つの椅子を二人に譲りながら葵は事情を説明した。

「準司はこの頃いつもより早く着いてんじゃん。真面目なんだな」将吾は聞いた。

「あっ、準司、昨日のことだけど、ヴィジョン先生からライン来たよ。盾は小さくしたり大きくしたりできるからカバンの中に入れるように工夫して持ち運びできるようにすることだって。おまけにヴィジョン先生からなぜ部会の時に早く聞かなかったんだって怒られちゃったよ」将吾はラインを見ながら準司と葵に説明した。

「大事なことその場で言えなかったのは確かに悔しいよな。言っておいた方が良かったって後から思い出すってたびたびあるからな」準司も悔しがった。

「まあでも滝島さんに締め付けられていじられたこともあったから考えられなかったのも仕方がなかったと思うよ。あの滝島さんの怒ってた様子は頭から離れなかったもんね」葵も冷や汗かきながら準司に笑顔を見せた。

「葵は炎タイプだから誉められてて良かったな。俺たち坂本も含めて三人はダメなタイプだってがっかりされたし」準司は葵をさらに誉めたくなった。

「準司、じゃあ俺なんか草タイプだから準司より下だぜ。柔軟に対応して備えた方がいいとか言われたからさ。俺どうすればいい?」将吾は聞いた。

「二人とも考え方変えてみたら?大田原先輩も言ってたじゃん。滝島さんは炎タイプにこだわりすぎているから他のタイプがダメとか考える必要ないって。水も草も良いところを探して得意にすればいいのに」葵は二人を説得した。

「まあ確かにそうだよな。得意技を増やして戦闘に備えた方がいいよな。あっ、もう授業始まるな」

瀬戸先生が教卓に立つとちょうど始まりのベルが鳴り授業が始まったのが分かると準司達は背を正し授業に集中した。


終業ベルが鳴った。瀬戸先生が来週までに宿題をやってくるようにと大声で言った後、では解散!と言って全員が席から立ってカバンを背負って外に出る準備をして外に出た。学生達が各それぞれ場所を移動している中、準司達も二限目の授業に向かおうとしていた時準司は二人にお願いして食堂に行こうとした。

「準司、こんな時になんで食堂に行くんだよ?」将吾が聞いた。

「だってさ食事の時間になると人込むだろ?時間にスムーズに行けるようにしたいから食券買いたいんだけど一瞬で早く二限目に行くんだから。な?間に合うようにするから二人も食券買いに行こうよ」準司は二人にそう言うと葵は時間が気になる中で言った。

「でもここからサイエンスの授業の教室までここから遠いよ。後からでもいいんじゃない?」葵は言った。

「ごめん、先に買っておいた方があの日替わり定食を注文すると新作のデザート無料で手に入るんだよ。だから二人も今日はあの日替わり定食買っておいた方がいいって。今日特別割引もして安いからさ」準司は熱くなっていた。

「あっ、そうか今日あの定食割引で安くなるんだ。葵もじゃあ今のうちに行こうよ」

「えっ、うーん。しょうがないなあ。分かった。食券買ったらすぐに行くよ」


三人は近道して食堂にたどり着いた。準司は食券の機械にすぐ走って日替わり定食デザート付きの食券を買った。いつもの値段とは違い五十円安くなっている。

「二限目に授業ない人いいなあ。もうあそこでご飯食べてる。見てあれ」葵は将吾が食券を買っている間に準司に話した。おまけに腹がぐーっと鳴った。

「やだ。恥ずかしい。今の聞こえた?」葵は準司に恥ずかしく聞いた。

「うん、嘘つくのできないから。でも気にしてないよ、俺だって腹鳴ってるし」準司は葵を庇ったつもりで言った。

「ちょっと、あんたと一緒にしないでよ。余計に恥ずかしいじゃん」

「あっ、いや庇ったつもりで言っただけだよ。そんなに恥ずかしがらなくていいじゃん」準司はあえて笑った。

「食券買えたよ。葵も早く買えよ」

「うん、ちょっと待ってて」葵はカバンの中からすぐさま財布を取り出しお金を入れた。

「なあ準司、さっき何の話してたんだ?」将吾は気になった。

「うん?いやあ葵がお腹が鳴ったから恥ずかしいっていう話をしてたんだよ。俺も腹鳴ってるよって言ったら葵が余計に恥ずかしいじゃんって怒られたところだったんだよ」準司が訳を話すと将吾もあーなるほどと笑い出してしまった。

「後何分ぐらいある?」将吾は聞いた。

「やばいな、後五分しかない」準司は言った。

「じゃあこうなったら走って行くしかないかな」将吾がそう言って葵を待っていたその時だった。食堂に大きな液晶テレビがあるのだが、速報のニュースが報道されているのを準司と将吾は目にした。食堂で食事していた皆全員も突然のニュースに一斉に注目した。

『速報です。本日未明、東京都文京区のビルで大きな爆発音とともに火災が発生したとの通報が相次ぎました。現在、消防隊が現場に駆け付け、懸命な消火活動に当たっています。さらにもう一つほぼ同時刻に、江戸川区のビルでも爆発があったとの情報が入ってきました。こちらも現在、消防や警察が現場に急行し、爆発の原因や被害状況の確認を急いでいます。現在までのところ、けが人や逃げ遅れた人がいるかどうかは確認されていません。消防が懸命な消火活動を行うとともに、人命の確認を最優先に進めています。また、江戸川区の現場につきましても、爆発音を聞いたという通報が複数寄せられており、警察と消防が現場の状況把握を急いでいます。建物内に人がいなかったかまた周辺の延焼や被害の拡大がないか慎重に確認作業が行われています。警視庁はこれら二つの爆発について関連も含め、事件と事故の両面から捜査を開始する方針です。現場周辺では交通規制が敷かれる可能性もありますので、ご注意ください。また新しい情報が入り次第お伝えします』

映像でビルの三階ぐらいの下の階と最上階から何階までか分からなかったがおそらく五階全部が火災になっているのが映っているのが分かる。黒煙が雲の下までたどり着いたのかというところまで立ち上っているのが映っていた。

食堂で食事していた全員が騒ぎ始めた。

「おい、聞いたか?」

「えっ?」

「なんか、都内で爆発騒ぎだって」

「爆発?」

「文京区と…江戸川区でほぼ同時刻だってさ」

「おい、まじかよ。物騒だな……これ加工映像じゃないよな?」

ニュースはそのまま中継で映像を映しているためBGMも何も一切音楽がかかってなくただ沈黙のようなシーンとしていてただ食堂にいる全員の騒ぎだけが響き渡っている。


「これ、イナズマ団の仕業なのか」将吾は聞いた。

「分からない、でも油断できないな。ただ建物の中にいる皆さんが大丈夫なのか心配だな」準司も将吾も事態の深刻さがどれほどなのか背筋が凍るようなものを感じてきた上顔が真っ青になってきた。

「もう時間ヤバいよ。速く行こう」

「待って」

「えっ?」

準司が食券を買って帰ってきた葵を止めると二人はテレビに真剣になった。

「爆発事件がおきたらしい。イナズマ団かどうか確認しないと」準司は次の情報を待った。

「えっ!?なにあれ?都内で爆発事件?つまりこれ…」葵がニュースに気が付くと衝撃が体中走った。

すると、

『またこの爆発事件でイナズマ団が関係しているか詳しく調べています』やはり出た。イナズマ団かどうかをマスコミたちが調べている。

「ねえ、確かにイナズマ団かどうかを調べるも大事だけど、次の授業にいる時スマホで調べない?それからどう動くかヴィジョン先生に連絡した方がいいと思うんだけど」葵は授業が気になっていて時間を気にしていた。

「準司、一端授業に出席して終わってからヴィジョン先生のところに行く方がいいんじゃないかな?」将吾も葵に賛成した。

「…分かった。行こう」準司がそう言うと三人は急いで二限目の授業に出席しに走った。


多少四、五分遅れてサイエンスの授業の教室に入り、適当に空いてる席に三人は座った。イナズマ団による犯行か三人ともスマホで調べた。

「今ニュースつなげられるかな?」将吾は準司に小声で話した。

「俺ニュースのアプリあるから今調べるよ」準司達三人は草花教授に見つからないようにしてニュースのアプリを開いてヘッドフォンをつけてさっきの爆発事件のことを調べた。片端から調べた結果、そのニュースが生中継していた。

『私は今上空のヘリにいます。今爆発した建物の中にいる人達が救助を求めています。あっ、SOSの文字が見えます。あっ、後もう一つ速報が今入りました。これら二つの爆発事件をおこしたのはすぐそばにドクロの仮面を被った集団が姿を現したことからイナズマ団の仕業だと断定できました。それからイナズマ団の犯行声明が今出ていることも情報が入ってきました』準司はようやく確認できた。やっぱりイナズマ団の仕業だ。

続けてニュースの中継を見ている時、ヴィジョン教授からのラインがきた。将吾も葵のスマホにもラインがきたことを確認した。日本語で書かれている。

「たった今速報が入った。イナズマ団が爆発事件をおこしたと報道されている。二時限目の授業が終わってからでいい、すぐに皆私の研究室に来なさい。そこで、作戦会議を行う。昼ご飯が食べれないのは申し訳ないがコンビニの食品を買って工夫したまえ。それともう一つ、皆に渡した盾を各自で持ってくること。忘れたという言い訳は通じない。研究室に来るまで持ってくることだ。以上」

ついに戦う時だ。必ず捕まえる。準司は覚悟ができていた。


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