訓練の終盤
だんだんと三回生、二回生が三つの機械の修業を終えていくとまだ修業している人達は数えられるぐらいの人数になってきた。葵はやっと二つ目の修業を終えて滝島のいる三つ目の機械にすぐさま移動した。人数がだんだんと減っているため葵は前の人のすぐ後ろに並ぶことができた。
「やっと三つ目の機械に行けたようだな。あともう一息だな」将吾は準司に話しかけた。
「ああ、そうだな」準司も無事やり遂げられることを祈った。
やっと葵の出番が回ってきた。滝島から三つ目の修業について説明した後葵は盾を構えて周囲に集中した。滝島も厳しく葵を見守りながら玉はどこから飛んでくるのか葵は集中していた。
玉にぶつかりながらも最後までやり遂げた葵は滝島に止め!と止めた後に呼ばれて説明を聞かされた。説明を聞いた葵は滝島に後ろに行っていいと言われたのでやっと終わったとほっとして後ろに行くと準司と将吾が後ろで待ってくれているのを見て歩いていき二人のところに駆け寄った。
「お疲れ、葵」将吾は言った。
「お疲れ、二人とも。大変な訓練だったね。二人も三つ目の機械、どんな感じだった?」葵は二人に聞いた。
「俺なんかボールに当たってばっかりだったさ。飛んでくる速さ凄かったからめっちゃ痛かったな」将吾は話した後に笑った。
「俺も後半あたりからボールがあちこち飛んできたからめちゃくちゃぶつかってばかりだったよ。あれは痛かったなあ」準司も葵を慰めようと自分の体験したことを話した。
「うん、私も多少ボールにぶつかったけどあれ全部盾で受け止めるってできると思う?よっぽどの練習積まないとあんなのできるわけないじゃん。反射神経を鍛えるのは分かったけどあれ全部盾で受け止めたって話が出たらすごい化け物クラスじゃん。あの訓練にできた後なんて想像がつかないよ」葵がそう言うと将吾は分かる分かると頷いた。
「後まだ全部クリアしていないのはあの人達だけか。後の残りの俺達はもう全部済んだってことかな?…ところで今何時になったんだろう?」準司はふっと思ったことを言った。
「ちょっと待って…夕方五時前だよ」葵は腕時計を見て教えた。
「えっ?もうそんな時間なの?じゃあこの訓練で相当時間かかったってことかな?」将吾は聞いた。
「まあそうじゃない?盾を手にしてイナズマ団と戦える技を少しでも学べるようにはしたかったんだと思うよ。…ところで後日もここで訓練する予定なのかな?」準司も聞きたいことを言った。
「わかんないけど、もし機会があればそうするんじゃない?私達のやるべき課題ってこの訓練とイナズマ団確保の作戦だから。…あっ、そういえばあの坂本君どこにいるんだろう?」葵も思ったことを言った。
「坂本か…確かにどこに行ったんだろうって…あっ、あそこにいた。端っこで座って水飲んでるな」将吾は坂本のいるところに目を向いた。
「もうこれだけの皆さんがここにいるってことはもうそろそろ帰れる時間かな?ヴィジョン先生もまだ修業している人を見て待ってるんだろうな」準司は予想を立てながら言った。
「それと俺達専用の本物の盾が、後一ヶ月もしたら完成するから何か楽しみだなぁ」
「坂本なんか待つのが嫌だから常にイライラしてるのかもな」将吾は笑いながら言った。
午後五時は過ぎた。訓練していた人達もようやく三つの機械全てをやり遂げたことをヴィジョン教授が確認すると皆全員に大声で英語で話しかけた。
「オケー!皆さんこちらに集合しなさい!」ヴィジョン教授の掛け声で皆全員ヴィジョン教授の前に集まった。
「防衛機能訓練お疲れさまでした。今手にした盾ですが、一回生以外の三回生、二回生全員はこのまま大学へ持ち帰って下さい。ただし、盾をなくさないようだけしておいて下さい。バスに乗ってからも盾を大事にしておくように。ここに来る場合も後日ありますからまた訓練の機会を設けますのでまた後日連絡します。それでは今から帰りますが、その前に水分補給とトイレ休憩の時間を設けます。トイレに行きたい人はトイレに行って下さい。水分補給はここにも自動販売機がありますから買って飲んでくれて構いません。それではバスに移動しなさい」ヴィジョン教授がそう話すと工藤は皆全員をバスのところまで移動しようと誘導を始めた。
準司達三人はヴィジョン教授に貸してくれた盾を取り外し渡した。
「ヴィジョン先生、この盾ありがとうございました。今お返しします」準司はそう感謝を伝えるとヴィジョン教授はうんと頷いた。
「了解した。君たちが使っていた盾を私が預かっておこう。君たちの選んだ石が後日盾となって帰ってくる。ただそれまでは待っておいてほしい。今日のところはよく頑張った。じゃあ工藤君に着いていってバスのところに戻りなさい」三人ははいと返事して工藤のところに行こうとした時坂本が急に出てきた。
「はい先生、これ返します」坂本は片手でヴィジョン教授に盾を渡した。
「確かに預かったが、態度に気を付けろ。君は特に礼儀を学んだ方がいいな。就職できないことも起こりうるぞ」ヴィジョン教授は英語で話したからか坂本は何言ってんだ?という顔をしてヴィジョン教授を睨み付けたような目をしてさっさと工藤の帰る道に沿って歩いていった。準司は坂本の態度に怒りが混み上がってきた。
「まあ宜しい。バスのところに戻りなさい」三人は「ありがとうございました」と言って工藤の列の最後列に並んだ。学生全員がいなくなると側でずっと見物していた警察の人達はヴィジョン教授に近づき先程行っていた防衛技能訓練のことで質問したり感想を述べたりなどいろいろ聞きたいことを全てメモを取りながら話し始めた。
工藤に着いていきながらバスに乗ろうとする前に工藤は職人達に挨拶をした。
「今日の貴重な機会、ありがとうございました!」
そして職人達もありがとうございましたとお辞儀をした。
「じゃあこれで失礼します」と工藤がもう一度挨拶すると「行くよ」と全員に言ってバスの駐車場に向かった。その後ろの三回生、二回生、一回生全員列を作ってぞろぞろと歩いていった。
バスの駐車場に着いた。全員が着いたことを確認すると工藤は皆に聞こえるように大声で話した。
「じゃあ皆さん、トイレ行きたい人は今のうちに行って下さい。先程の訓練を行ったもあるので水分補給はしておいて下さい。飲み物がない人はあそこの自動販売機がありますから買って飲んでくれて構いません。時間は四五分になったらここに戻って自分の席に着いておくようにしてください」
工藤の指示が終わると皆それぞれトイレに行く人や自動販売機の飲み物を買いに行く人とさっさと急いで行った。
「準司も葵も行くか?」将吾は聞いた。
「うん、行こう」
「私も行く」
三人はトイレに行き、それが済んだその後自動販売機に行きドリンクを買った。
「三回生と二回生はいいよなあ。みんな盾持ってるし俺達は後日に届くって言われたからなあ」将吾は左手で盾を持っている人達を見て羨ましがった。
「なんかそうだよね。だいたい一ヶ月後に届くって言われたから、暫くは待っておいた方がいいもんね」葵はスポーツドリンクを飲みながら自動販売機の近くで話した。
「いやぁでも俺の使い手何なのかすごく気になるな。何タイプなんだろう?」将吾はワクワクしながら言った。
「本当だね。私も何タイプなんかわからないけど一番いいタイプって何なのか知りたいよね」葵も自分の使い手を知りたくなってきた。
「準司はどうなんだろう?まさか情熱があるから炎タイプかな?」将吾は準司を予想した。
「いやぁ、俺情熱あるようなタイプじゃないと思うぜ。予想するなら水かな?」準司は自分は冷静な性格を思い出してそう言った。
「水か。水も悪くはないよなあ。他何種類の使い手があるんだろうね?」将吾はさらにはまっていった。
「分からないけど、十種類ぐらいはあるんじゃない?」葵は適当に言った。
「なるほど。でももっとあるんじゃない?炎から分裂したものとか水から分裂したものとか、いろいろ分裂して十何種類あるんじゃないかな?」将吾は思い付いたことを言った。
「それ誰から聞いたの?」葵は将吾に聞いた。
「いや、適当に言っただけだよ。詳しいことはヴィジョン先生に聞くか、職人さん達に聞いた方がいいかもな」
「あっ、もう四五分になりそうだよ。バスに乗ろうか」準司は腕時計を見て二人に聞いた。
「そうだな。続きはバスの中で話そう」将吾はそう言うと三人は行きしに乗ったバスに向かいそのバスに乗った。
「はい、四五分になりましたのでバス出発します。大学から出発した時と同じようにカーテンは必ず閉めて目隠しの道具とヘッドフォンを全員に渡しますので必ず全員目隠しとヘッドフォンを着けて下さい。この約束を破ったり勝手なことしたら退部処分になりますので気をつけて下さい。じゃあ皆さん目隠しとヘッドフォンを着けて下さい。全員が目隠しとヘッドフォンをつけれたことが確認できたら出発します…あっ、そこのメガネかけてる男性、メガネ取って目隠し着けて!それとヘッドフォン着けて!」工藤は坂本に注意すると坂本はいやいやに嫌がっているように邪魔くさがって言われた通りに目隠しを着けた上ヘッドフォンを着けた。
「じゃあ皆さん目隠しとヘッドフォンつけれたので、バス出発します。行きの時と同じように何もせずじっとしておいて下さい。余計なことをしないこと、それだけは守って。それじゃあ出発します」工藤がそう言うとバスから降りてドアを閉めて、三回生専用のバスに移動した。準司達四人やその他の二回生は行きの時と同じ席に座っていた。
ほとんどの人は防衛機能訓練の練習でくたくたになって数分も経たないうちに寝てしまった人もいた。
「準司、今から寝る?」隣にいた葵は準司の肩を叩いて聞いた。準司と葵は一瞬だけヘッドフォンを取って聞こえるように小声で話し合った。
「そうだな。俺疲れちゃったから寝るとするか。葵は寝るの?」準司も葵に聞いた。
「そうね、私も疲れちゃったから寝ようかな。お休み」葵はヘッドフォンをつけ直して右に向いて寝るようにした。準司もヘッドフォンを再度つけてくたくたのまま大の字になって寝た。
そして先発の三回生のバス、次発の二回生のバスに続き準司達の乗ってるバスも発車し大学に向けて走っていった。




