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異能感染  作者: 波野日向
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file0 異能者と学園

「おい和真(かずま)聞いたか!?また異能者が出たらしいぞ!」


こいつは同級生の【佐々木 秀(ささき しゅう)】高校に入ってからの付き合いの高校2年生だ


「異能者って空気吸うだけで地面割ったり火吹いたりする奴らの事か?」


異能者...存在だけは軽く知っている、Nウイルスへの抗体が特殊でウイルスを取り込むだけで異常な能力【異能】が使えるらしい


「そうだ! 今年でもう2人目だぞ」


「それが凄いのか?」


「お前何も知らないのか? 異能者の持ってる特殊抗体は殆どが産まれた段階で決まってる、後天的に抗体を獲得出来る例は滅多にないんだよ」


「んで、そいつらも軍か【学園】に行ったのか?」


「ああ、2人とも子供だったから学園に行ったらしい、いいよな学費も食費も全部国が払ってくれんだから人生イージーモードじゃねぇか」


「学園って名乗ってても結局は子供の異能者を隔離して管理する施設だろ?俺は幾ら人生が約束されてても管理されるのは嫌かな」



6ヶ月後【林 和真(はやしかずま)】は38度の高熱を出し倒れる


Nウイルス抗体 通称【マルチ抗体】 その変質的な抗体は全てのウイルス、病原菌への耐性を持ち人類は20%の命と引き換えに全ての病気への完全耐性を得た


全世界の人間がNウイルスの抗体を持つこの時代に置いて和真の高熱は《特殊抗体の獲得及び異能の発現》に他ならなかった


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