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【弔いは 生者の ひとりよがり】
死者の為に、生きている者がする事。
それは全て、生者のひとりよがり。
最初は、死者のためだと思っている。
一生懸命、思ってる。
でも、いつかは気づく。
それが、自分自身の為だという事に。
違うと言うなら、考えてみて。
もし死者が生き返ったなら、
この先もまた、前のように共に暮らして
いったなら、
今の気持ちを優しさを、あなたは持ち
続ける事ができるだろうか。
死者は何も語らない、要求しない、
反発しない。
だから、自分の優しさを押しつけられる。
結局は、自らの後悔を取り戻すためだけの
自己満足。
死ねばすべてが消えうせる。
写真も遺品も何もかも、それはその人ではない
只の物。
あなたの声は聞こえない。
あなたの想いは届かない。