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6.初めての戦闘訓練2

遅れてすみません。

それからクラスメイト達は、一先ず自分のステータスに表示されている適正職業で判断して、剣や槍といった物理近接系、弓や投擲といった物理遠距離分系、魔術を扱う魔導系、そして補助や回復や生産などの特殊系と別れて訓練をし始めた。

人数比で言うと、現段階の様子では物理近接4・物理遠距離1・魔導3・特殊2と言う感じに分かれている。


で、俺はと言うと、まあ、ちょっと近接に興味があったし、ステータス表記から魔導にも物理近接どちらもいけるので、一先ずはという事で物理近接を選んだ。


「では、ここに集まってくださった勇者様方には、一先ず本日、近接の訓練を行いたいと思います。最終的には騎士とは違い統一性重視という訳ではなく、本人に向いた戦闘スタイルという訳なので、ご自由に指導を受けてもらいたいと思います。また、個人的にと言う方は、別途、個別で指導させてもらいます。……では、勇者様方。こちらのお好きな武器をお取りください。これは訓練様なので刃引きはしております。」


俺達、物理近接を担当する騎士長がこれからの方針と、訓練する際に扱う刃引きした武器を取るように言われたので、俺達は自分が向いたまたは自分が使いたいと思った武器を取ってくる。


それから少しして、皆が刃引きした武器を手にした事を確認した騎士長は、俺達全員に声を掛けた。


「勇者様方、武器をおとりになられましたね?では、これから私たちが指導していきたいと思います。では、一先ず皆さまの戦闘能力が知りたいので、我々騎士団と模擬戦を行っていきたいと思います。ご安心ください、勇者様方には寸止めで対応させていただきます。なので遠慮なく。」


そう騎士長は少し目元をキリっと細めつつ言う。その言葉にその場にいた大半の人数が素直に頷くが、何人かは寸止めするとか舐めているのか?と憤る。その中の一人に、いつも俺に構う長剣を肩に掛けている後藤大介の姿が見える。

その憤っている者達は、自分達は選ばれた勇者で、教皇の説明通りだと自分達のステータスはこの世界の人たちよりも圧倒的に上回っていると言うのに、明らかに舐めプしているだろうと思っている。

逆に、素直に頷いた者達は、自分達は本格的に戦闘と呼べる物をした事が無い上に、何人かは武道や運動系の部活や活動を行って、ただ単純にスペックが良いだけで通用するわけが無いと、少し落ち着きつつ騎士長の話を聞いていた。


「あのさぁ~、騎士長さん俺達の事を舐めているの?俺達勇者だよ?」

「いいえ、舐めていませんよ勇者様。ただ、私が話を聞いた限り、戦闘に馴染みが無いとの事で。なので怪我をさせない様に、寸止めすると言ったのですが……。」

「はぁ~、まあ良い。実際やれば良いんだし。じゃあ、俺からやるから、良いよなっ。」


そう後藤大介は言いつつ、周りの空気・雰囲気を悪くする。その事に本人は自覚しているのか、はたまた自覚している上でそういった態度をしているのか分からないが、当の本人は優越感に浸るような表情をしつつ、騎士長に難癖を付けていた。そして、自分が騎士長と模擬線を最初にやると俺達に言い、騎士長と向き合うようにそして距離を取って、早速自分の手にしている武器を構える。


その構えに、騎士長は少し呆れるかのようにフウと息を吐き、構えを取る。

実際騎士長は、難癖の事もあるが、実際に武器を手にし構えを取った後藤に対して、呆れていたのだろう。

俺だけではなく、皆が見てもわかる様に、洗練した騎士長の構えと比べ、まるで木の棒をただ単純にふるっていただけですよと言わんばかりに、歪で隙だらけな構えであった。

その実際に構えている本人である後藤が、自分の構えについて考えているのか分からないが、俺だったら相当恥ずかしいと思う。あんなに啖呵切るように自信満々に騎士長に難癖付けていたのに、かなり締まらない素人の構えであったからであった。


「じゃあ、行くぜっ!!」


そう後藤は宣言するかのように叫びつつ、愚直に騎士長の元まで走り出し距離を詰める。


でも流石勇者、正確には勇者になったと言えるが、今までの一般的な走る速度とは違い、かなりの速度で騎士長の元に走る。


その様子に、少し想定外だと言わんばかりに、騎士長は眉をひそめるが、直ぐに対応する。


後藤が渾身の一撃と言わんばかりに、技術もへったくれもないただ単純に力任せの上から振り下ろしの剣戟に、騎士長は半歩横に移動しつつ半身になり、後藤の剣戟をなぞるかのように逸らす、そして騎士長はその逸らした勢いを利用し、後藤が手に持つ長剣を弾き遠くへ飛ばし、一回転し首筋へと剣を突き付ける。

その騎士長の一連の行動に、視認はできていたようだが、圧倒的に経験不足なのか、ただ単純に反応できなかったり、躱された事に唖然としていたのか分からないが、行動に移せずされるがままであった。


その一連の戦闘の光景に、この場にいたクラスメイトの皆は、「スゲーッ!」とか「カッコいい」とか大はしゃぎでかなり興奮気味であった。

そして一方の後藤はと言うと、皆が居る前で騎士長に対してかなり上から目線で言っていたのに、一瞬で敗北した事に、羞恥心と憤りを感じて俯いていた。


まあ、俺にとってどうでもいいしな。


俺は直ぐに後藤から関心を無くし、今後藤と戦った騎士長に目を向ける。

俺から見た騎士長の戦闘は、かなりの修練と経験を積んだ歴戦の戦士を思わす。実際に、後藤よりもステータス面で劣っていたり、補う為のスキルや魔術を扱わず素の技術と力から子供扱いしていた事から、かなりの実力者である事が分かる。


面白いな……。おっと、以外にも血が滾ってきたのだが?まあ、もうちょい観戦するか。


と、考えている最中に、既に次に模擬戦をする人が決まったみたいであった。


「光。次、私行かせてもらうわね。」

「行くのかい?」

「ええ、ちょっと自分の実力と技術がどこまで通用するかを、ね?」


神流光に東城紗江は自分が行くと言いつつ、剣を腰辺りに構え騎士長の前に行き、その場で鞘が無いので刃引きした長剣をそのまま抜刀するような構えを取った。


「次は私がやります。お願いします。」

「そうですか、分かりました。いつでもどうぞ。」


そう騎士長が剣を正眼に構えつつ、東城紗江にいつでもどうぞと告げると同時に、東城紗江は走りだし、模擬戦を開始した。


実際、東城紗江の移動速度は、流石クラスメイトトップの素早さを誇るのか、先程の後藤よりも速いスピードで距離を詰める。

その様子に、騎士長は後藤の速度からある程度予想がついていたのか、驚きの表情もせずに直ぐに対応できる様子であった。


それから東城紗江が自分の獲物(長剣)の間合いに入ってから、斜め下から掬い上げるかのように抜刀のモーションに入り斬りかかる。


その東城紗江が放った風を切り裂くような斬撃が、ある程度足運びから練度を察していた騎士長を驚かせる程の鋭さを誇っていた。


だが、流石騎士長と言うべきだろう、今の僅かな虚を突くような鋭い斬撃に対して、手に持つ長剣を手前に持ってきて、すぐさま防ぎつつ東城紗江の斬撃を弾く。


弾かれた事に少し驚きを覚えた東城紗江だが、防がれる事を予測していたのか、深追いはせずにすぐさま騎士長の左右に移動を始め、再び攻撃を開始する。


自分の長所である素早さを最大限に生かせるように、一撃一撃の威力重視ではなく、少しずつ少しずつ削るような連撃を見舞っている。


そして東城紗江は、自分が急激に上昇した身体能力に慣れ初めてきたのか、最初の頃よりも鋭さや素早さが少しずつ上がっていき、クラスメイト達は既に目で追えるような速度ではなくなっている。


だが、当の本人である東城紗江の表情は曇っていく一方であった。

確かに自分の素早さや斬撃の鋭さは増していくが、それでも騎士長には届かない。

具体的に言うと、自分と東城紗江のステータス差をしっかり理解できている事と一撃一撃が速度重視である為に威力が無い事を理解したのか、完全に最小限の動きで剣でいなされたり防がれたりしていた。

なので騎士長は集中力が少々削られるが、スタミナは最小限しか減っていなかった。

それに比べ東城紗江は、先程からその場で止まらずに攻撃を繰り出していたので、スタミナが底に尽きそうであり、現在も息を切らしていた。


そして次第に、斬撃の鋭さや素早さが落ちていき、終いには東城紗江が降参を宣言し、摸擬戦は終了した。


「負けたわ。完膚なきまでね。」

「そうだね。確かに斬撃はかなり鋭かったと思うよ。だけど経験と判断力がが足りないかな?剣筋が愚直で分かりやすかったし、速度勝負で倒せなさそうであったなら、力勝負とは言わないけれども、何か変えた方がいいね。何か切り札を用意していたり、最低でも仕切り直しにしなければね。まあ、この後にスキルや技について説明するから、そこでね。」

「そうですか、参考にさせていただきます。ありがとうございました。」


東城紗江は騎士長にお礼を言いつつ、クラスメイト達の所へと戻ってきた。


「凄いじゃないか紗江!」

「ありがと。でも満足できないわよ。確かに経験不足を感じたけれども、修練も足りなかったみたいね。」


それから次々と模擬戦を騎士長や他の騎士達とやっていき、皆自分の身体能力に驚いていた。そして、騎士長と自分達との技術と経験の差を叩き込まれた。

でも、中には自分の魔力を無意識に扱い身体能力をより向上させていたものがいたり、攻撃時に魔力を纏わしていた者が居た事だろう。その中でも、特に神流光がずば抜けていて、戦っている最中に、身体能力向上だけではなく、武器に光属性の魔力を付与していた事であった。

まあ、攻撃性や性能をしっかりと付与していたわけでは無かったから、光属性の攻撃には意味が無く、斬撃しか攻撃になっていなかったけれでも。


そしてとうとう俺の番になり、騎士長と相対する事になる。

今回もこの作品を読んで頂きありがとうございます。

誤字脱字や感想や評価なども頂けたら有難いです。

次回はできれば早めに投稿します(最低でも2、3日)。

次回もこの作品をよろしくお願いします。

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